ヨーコさんの言葉
NHKのEテレで火曜夜10時45分から5分ほど「ヨーコさんの言葉」という番組が放送されています。たまたま見かけてなかなか面白いことを言っていましたので、再放送はないかなと探したですがその時のものは見つかりませんでした。 本になっていないかなと図書館の本を検索したら5冊ありました。そこでそのうちの4冊を予約してすぐに読んでみました。私がテレビで見て面白いと思ったのは昨年1月に発行された4巻目の8番目に掲載されている語りでした。犬と猫の違いを面白い角度で描いているのです。 あっという間に4巻を読んでしまいました。文章とともにそこに描かれている絵もざっくりさっぱりとしていて味があるのです。北村裕花さんという方が描いているようです。私の家内も久しぶりに面白い本だったと感心していました。女性のというよりおばさんの考え方がストレートに表現されているのです。 作者は佐野洋子さんといって1938年(昭和13年)生まれの方で、2010年に72歳で亡くなられていました。「100万回生きたねこ」というロングセラーを書いた方だとのこと。急いでその本を読もうと思って再び図書館に予約するとともに、エッセイ集を出版していらしゃるようなので、入手できそうな本を注文しました。 ヨーコさんの言葉で第1巻の1番目の話「才能ってものね」にも感心しました。子供をスイミングスクールに連れて行って感じたこと。そこで抜きんでて才能のある子が一人、そして特別に才能に恵まれない子供が一人か二人いる。その間に凡庸という集団がいる。なるほどそういう見方があるのかと感心してしまいました。 この文章はそれだけでは終わらないのです。突然私は英会話はやめようという話になるのです。この展開も面白い。 面白かった本ではなく、嫌になった本もちょっとだけ・・。某テレビのプレバト才能ありという番組で俳句の添削をするその仕方があまりに爽快で分かりやすく、その添削をされている夏井いつきさんの本を購入し、そこで薦められていた俳句の初歩の本を図書館から借りて読みました。 その本があまりに傲岸だったのです。藤田湘子という人が書いた「20週俳句入門」。そこで書かれていたのは、季語をいれろ切れ字を入れという事が主でした。湘子というので女性が書いた本かと思っていたのですが、それにしてはずいぶん乱暴なものの言い方でした。読み進んでいくと男性ということが分かり、水原秋櫻子に師事したところで子という俳号を付けたとか。 私もこれまでいろいろ本を読んでいますがこれほど腹の立った本はありませんでした。前からなんで俳句はあんなに気取っているのかと思っていたのですが、これで俳句は嫌いになりました。せっかく夏井いつきさんの解説に感心していたところなのに・・。同じことを説明しているのでしょうが、説明の仕方が違うと受け取り方がこんなに違うのですね。 「ヨーコさんの言葉」の本はとても素敵です。