ジョー・パス+ペデルセン
1972年録音のバブロレコードのこの1枚は、オスカーピーターソンがトリオを解散してソロ活動に入っていたときににわかに結成したトリオで残念なことにペデルセンはまったく裏方、ジョー・パスはB面のCome Sundy,Secret Loveにいたってややフィーチャーされるのみでピーターソンという個性の強い演奏家に呑まれた形になって仕上がっている。しかし、当時はそんなことおかまいなしに、この夢のようなパーソネルにうっとりとききほれたものだった。この時期、ジャズ草創期のブルースへ復帰しようという流れがたしかにあってマイルスの「On The Corner」からはじまった70年代のポスト・コルトレーンという前衛的な流れと対照的なディスクがパブロ・レコードから多数リリースされたように記憶する。