夢みるきのこ

[きのこ地蔵] カテゴリの記事

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• 愛宕寺の羅漢たち-1。

  　愛宕寺ではさまざまな羅漢たちに迎えられたのしいひとときを過ごした。中に紅唇(こうしん)の羅漢像がひとつこちらを向いて媚をうっていたのでしばし語らうことにする。

  2005年12月04日

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• ふたたびの嵯峨野。

  　あだし野の念仏寺を出て清滝まで足を伸ばすべく鳥居本町を抜け羅漢で有名な愛宕寺へ。愛宕寺は紅葉もきわみを迎え、人気もなくひっそりとしたたたずまいでゆっくりと境内を散策した。

  2005年12月04日

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• あだし野の秋

  　あだし野の念仏寺は人であふれかえっていたが、ここはさほど人の気配が気にならない。私にとって京都と唯一つながっている場所だからかもしれない。こんな場所があること自体が京都の特異性だと思う。ここにも空海の陰がある。この日の午後1時、嵐山から亀山公園を抜けてあだし野の念仏寺をめぐり、鳥居本を通り、羅漢寺で有名な愛宕寺をしばらく散策し、胎内くぐりに似た隧道を抜けて清滝へ出、渓谷沿いの道を落合までもどり峠越えをして鳥居本へかえった。その10数キロの道すがら出会った地蔵と対話し写真に収め、午後5時過ぎに嵐山駅へもどり、桂の柿ハウスを訪ねた。西京が筍以外に富有柿の産地であったとは来て見て驚いた。

  2005年12月03日

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• ふたたびの嵯峨野

  　西行が閼伽(あか)を汲んだといわれる井戸が去来の墓所の脇にある。小倉山のふもと、嵯峨野銀座の脇にひっそりと。おそらくフユノハナワラビ(ハナヤスリ科?)とおもわれる羊歯(しだ)が井戸の脇を飾っていた。晩秋の気がただよう。

  2005年12月03日

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• ふたたびの嵯峨野

  　まっしぐらの車中から淡い虹が見えた。時雨かなと思いつつ桂駅へ降り立つ。結局西京からは自然と嵐山・嵯峨野方面へ足が向いてしまう。この夏訪ねた時の印象がよほど強烈だったのだろう。もみぢの頃の嵯峨野は人出のピークで最悪だが、いったん脇へ入ると無人同然の場所は無限にある。この去来の墓所がそうだ。次の西行の井戸とともに嵯峨野銀座のほんの少しはずれにありつゆおとなうものなしって感じの場所だ。去来の墓は30cmにみたない石くれに去来と刻印されただけの簡素なもので俳人らしい演出で好感がもてるものだった。

  2005年12月03日

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• 明日は京都で。

  　明日は京都でロシアソビェート文学研究会の後、忘年会ということで、その忘年会が「柿ハウス」でやるって言うので誘われています。いろいろ悩んだ末、文学研究会はパスしてお地蔵さんをちらほら訪ねて忘年会だけ行こうかなと思っています。でも西京からあだし野あたりはこの夏歩いたしなぁと思い返しながら、生活に追われてプランを立てるまでにいたっていません。9時になれば仕事も一段落つきそうなので、寄り道せずに帰って西京の隠れスポット探しでもしようかな。

  2005年12月02日

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• 道頓堀の境の神「出世地蔵」

  　ギャラリーを出て、それぞれの画業からたちのぼる情念のしろい炎にいささか疲れ果てていることに気づいたが、交差点まで来ると出世地蔵の表示が目に入ったので挨拶にいく。そのお蔭かどうかは知らないが、常俊容子さんとまたまた思いがけないところで出会った。この方とはいつもありえないような場所でいつも出会う。哺乳動物の研究会へいくところだというので会のほうは少し遅刻してもらうことにして、目に入ったドムドムでうすい珈琲を飲みながら久々に旧交をあたためた。この人は私より随分若いが、鮫のようにとどまるところを知らず、しかもますます謙虚に世界中を回遊しているので齢をとることはない。話しているといつも時間が遠のいていくのを感じる。時間を割いていただいたお礼に博物館までお送りすることにしてまるで機関銃が暴発したようにとめどなく饒舌になりながら別れた。

  2005年09月18日

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• 六角文庫の泉井小太郎・音座ユリカご夫妻。

  異形石仏研究会の例会でゆくりなく出会ったアーティストご夫妻とは例会のあと2時間あまり話しに花が咲きあつかましくもご自宅まで押しかけて去りがたき思いにとらわれながらの帰宅となった。このご夫妻とはこれから益々関係が深まる予感がするので、その人となりは彼らのヴァーチャル・ギャラリー(http://rokkaku.que.jp/)に立ち寄っていただくことにして、この日ご夫妻の愛してやまない獏(タビールと似て非なる幻獣)が加西にわんさかいると教えられそのスポットに案内してもらったことを報告しておこう。夢を食うということでおなじみの獏だが、和漢三才図会にはとても詳しく描かれており、お釈迦さまの骨を納めたという仏舎利も大半は獏の骨や歯だという妙に納得のできる説明があったりで興味がつきない。しかし、ご指摘いただくまで、私も方々で見ており、象と勘違いしてきたものだ。これからちょっとその目になってのぞいてみると案外わが町からも沢山発見されると思う。「象のような相貌だがたてがみがあるでしょう。あれは獏なんですよ」とはご夫妻が一斉に語ってくれた言葉だ。きのこ地蔵の旅はキリシタンから獏までどんどん宇宙的規模でとりとめもなく膨らんで、うれしいかぎりである。「とりとめのない」。これこそが私の望むところだ。これは反権威主義の第一義でもある。

  2005年09月11日

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• 語り部としての加西石仏

  　加西という土地は素通りしている分には何の変哲もない地方都市だが、入り込んでみるといたるところに謎が噴出している。　播磨は渡来人の足しげく往来したことを裏付ける説話で満ちていてこれまで私は古代史からのアプローチを続けてきた。アメノヒボコやアシハラノシコオから秦河勝を祖とする遊芸民、木地氏、野たたらを生業としてきた産鉄民ら、非常民の跋扈(ばっこ)する土地柄でもある。そんな世界に、隠れキリシタンというもうひとつのしるしの系譜のあることを教えられ、加西はわたしにとって忘れえぬ土地となった。また機会をとらえて「鬼(き)の子」の別稿で詳しく触れることにするが、法道上人伝説のある古法華は日本史の鬼の系譜に連なる人たちの一大センターでもある。明治期につくられたミニ巡礼道にこうしたひそかな寓意を挿入した真意はたどりようもないが、像は厳然と存在を誇示している。このイコンはまさに聖杯を捧げ持つ遍路で普段は赤い前掛けに隠れ見えないものだが、なぜ像の主体を真言の仏の姿に削りださなければならなかったのだろうか。

  2005年09月10日

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• ミニ霊場に散見する寓意石造物

  　魚はローマ時代からキリスト教徒にとってはキリストを象徴するイコンであった。加西の西国ミニ霊場にも魚を提げる遍路姿の人物増が刻まれている。明治後期の作品にこうしたアレゴリー(寓意)に満ちた石造物を作り出すいかなる必然があったかは不明であるが、これも私たちに謎をかけてやまない。　

  2005年09月10日

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• 加西石仏研究会にて。

  　加西異形石仏研究会例会にふらりと立ち寄ってかけがいのない出会いを果たした。加西という土地は不思議な磁場を形成しており、たずねるたびに磁石がひきあうようにさまざまな出会いが実現、きのこ地蔵冥利につきる。今回出会った石仏の面白い造形の数々もさることながら、吉田完次さんにつづき、地元でキリシタン地蔵の探訪を続ける高橋節雄さん。そして、ついに私の人生が無意識裡に必然的にたぐりよせてきたとしか思えない泉井小太郎・音座ユリカご夫妻との出会いも果たした。きのこ地蔵のネットも徐々にマンダラを形成しつつあることをひしひしと感じながら家路をたどった。この図像は中山ミニ西国霊場(大師道)の聖母マリアを模したとしか思えない母子像だ。すでにキリシタン禁制の解けて久しい明治後期の造形だが、秘匿してきた精神の流れはそう容易に脱ぎ捨てられるものではない。

  2005年09月10日

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• 加西キリシタン地蔵の旅にて。

  　過日のキリシタン地蔵の旅の途中に出会ったきのこ石。おそらく多宝塔の頂部の１部かもしれないが、100年あまりの時を経て、風化によりエッジが飛びまったくのキノコそのものに変成していた。その隣にはこの地に独特の六地蔵が並び一般的な近代墓石群をそびらにして不思議な光景を現出していた。このきのこ石によってそれぞれの異質な時空がかろうじて均衡をたもっているかに見えた。

  2005年08月29日

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• jまぶたを閉じると。

  　話は変わるが、ついこの間のキリシタン地蔵を巡る旅で、たえず思い出してひとりほくそ笑んでしまう地蔵像がある。写真の地蔵だが、えも言えぬけなげさをたたえていて愛くるしくてならない。最近はまぶたを閉じると彼らの像が次から次へと浮かんでくる。地蔵を示す表徴は錫杖だけでこれがなければ現代アートとして美術館に並んでいても何の不思議も感じられないほどの表現の新しさを孕んでいる。キリシタン地蔵という歴史的な枠組みも大切だが、ときにはそんなフレーミングをとっぱらってまっ白な心をこれらのイコンたちと対面してみる必要がありそうだ。

  2005年08月24日

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• 奥平野のお地蔵さま探訪。

  　藤田教授の話のあと、この地区の地蔵にくわしい岡二三夫さん、郷土史家の前田章賀さんの案内で奥平野の地蔵スポットを探訪し、午後4時30分に散会した。写真は東福寺の地蔵乾漆像。この日の探訪のことはきのこ地蔵ウエブhttp://www.palfan.netにも紹介していますのでごらんください。

  2005年08月21日

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• お地蔵さんの話と祇園地区探訪。

  　本日午後1時より神戸市中央区の平野会館で「お地蔵さまの話」があり、市場ギャラリーの玉川さまから案内をいただいたので飛んでいった。大阪府立大学の社会心理学がご専門の藤田正さんが震災後の神戸で地域の精神的紐帯の核としての地蔵に注目し、さまざまな復興のためのプロジェクトを企画してきた成果を地蔵の現代的な意味とあわせてとても分かりやすく解説していただいた。

  2005年08月21日

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• 加西のキリシタン地蔵。

  　加西のキリシタン地蔵についてはきのこ地蔵のホームページにまとめていますのでこちらも参考にしてください。http://www.palfan.net

  2005年08月14日

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• きのこ地蔵発見!!。

  　北条の五百羅漢像の説明を受けながらおのがじし散策していたとき、西山さんが「わっ!!。きのこだ」と私たちを導いたのがこの羅漢像だ。やはり若い人の感覚はすばらしい。私など何度この地を訪れたとしても決して気づくことはないだろうささやかなしかし、正真正銘のきのこ地蔵である。

  2005年08月13日

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• エンジェル地蔵のもうひとつのイコン。

  　加西中部の水田地帯のど真ん中の墓域にある六地蔵にはガウンを着たエンジェルそのもののいかり肩の地蔵がある。ものすごい夕立の後、日光が差込み線刻の部分を浮かび上がらせた。遠藤周作の『沈黙』の時代のおどろくべき造形芸術である。

  2005年08月13日

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• 異形地蔵の吉田さんと地蔵再発見の旅。

  　異形地蔵研究家の吉田完次さんと待ちにまった地蔵再発見の旅に出た。J-FASきのこ地蔵専修会の5名、目からウロコの一日がはじまった。午前中、加西市栄町の吉田完次宅の資料館でキリシタン地蔵の各時代別の様式の変遷の特訓を受け、午後は「禁教の時代にこんな図像を刻みつけて良いのかな」とどきどきするようなエンジェルそのものの十字体型地蔵にはじまり、エンジェルそのもののいかり肩の地蔵、触るとたたりがあると信じられ放置されてきた首のみ刻まれた首地蔵、隠れキリシタンに固有の戒名の刻まれた墓碑銘などを見てまわった。北条の五百羅漢寺では今日という日を私たちのために徳川時代より待ち続けてきた「きのこ地蔵」を西山さんが発見。地蔵との縁(いや業の深さというべきか)を再認識する結果に。吉田さんは私たちの異常なほどの感動ぶりにご自身の初心の頃を想いだされたようでしきりにうなづいておられた。この日は結局夕陽の沈むまで加西の地蔵スポットをかけめぐりふたたび訪ねることを固く誓って加西をあとにした。

  2005年08月13日

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• 隠れキリシタン地蔵世界の紹介

  　今回の企画展では加西市の隠れキリシタン石造物の研究に半生を捧げた吉田完次さんの研究の一端を紹介しています。加西はキリシタン大名の所領のあったところ、ここから派生して篠山や三田にもおそらくまだまだこうした事例が現存していることと思います。地蔵世界の奥行きの深さをみる思いがします。どうぞ、この企画展での発見をむねにあなたの町や村のお地蔵さまの背後にひろがる世界への旅をはじめてください。

  2005年07月28日

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• お地蔵さまグッズ-1

  お地蔵さまグッズもちらほらとあつまりはじめています。お地蔵さまは図像(アイコン)としては聖母マリアや道祖神、サエの神、ダイダラボッチ、山姥、鬼などと共通の大地母神信仰にそのルーツがあり僧形の雲水ももちろん佛教世界のお地蔵のイメージですのでこの世界どんどんひろがっていきます。

  2005年07月28日

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• お地蔵さまグッズ-2

  お地蔵さまのグッズはリサーチをはじめてみますとかなりな種類がありそうです。旅先でみつけたらかならずゲットをこころがけますと数年でりっぱなコレクターになること請合います。とくにねらい目は温泉地。

  2005年07月28日

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• J-FASきのこ地蔵企画展-2「多様なるしるし」

  J-FAS日本キノコ協会の新企画「きのこ地蔵」のあたらしい世界の切り口をあざやかに展開しています。大地のしるし=きのこと地蔵。私たちはこのなじみの深いお隣りさんのことを実はまったくと言って良いほど知らないことをこの企画展ではあきらかにしていきます。そして会員有志がキノコと地蔵の記号の自由な解読を試みることでこの狭くなった地球の新しい可能性をさぐっていきます。地蔵グッズのコレクション、キノコのさまざまなしるしの展示。キノコでは担子菌の中でもとりわけ形の面白い腹菌類のイコンを中心に展示しています。

  2005年07月23日

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• きのこ地蔵「多様なるしるし」のアイドルたち。

  　とぼけ顔のお地蔵さまですが、ご霊験あらたかなことこの上なし。今回のギャラリーきのこの企画展のアイドルたちです。おおきい地蔵で高さ4cmくらい(3種あって1ケ税込み315円、3ケセットで840円)。小さい地蔵は2cm弱(3ケセットで税込み315円)で販売もしています。この夏、日本にいる方はぜひおでましください。期間　7月6日(水)～9月4日(日)、毎週月・火曜休廊。8月7日(日)　午後2時～「トーク＆交流会」ひげの眼科医で有名な桂の奥澤康正さんのお地蔵さん霊験記と地蔵の旅ガイド。会費1,500円(軽食・飲み物も少々)はねらい目。また近世になり禁教となった我が国キリスト教のアングラの歴史のしるし・隠れキリシタンの地蔵像の研究者の紹介もしています。

  2005年07月23日

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• 京洛外の石神さま。

  　京都。平安以来日本の都市の中心にして律令国家のど真ん中では、石神はどんな形もって現れるのかとても興味がありましたが、きぬがさ地蔵の旅では京都洛外ではじめて正真正銘の石神に出会いました。ただの石くれを僧形の地蔵とともに祀ってありました。

  2005年07月12日

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• かわいい地蔵グッズもみつけた。

  　烈しい雨の中、神戸の西の端から東の端まで行き来して、かねてから気がかりだった有馬の某みやげもの店へ行ってみた。かわいい陶器の地蔵が鎮座ましました。さまざまな地蔵を4点コレクションに買い求めそのままギャラリーへ準備に。Mくんのキノコの写真が未着なのと忙しくてまだほとんど準備ができていないので夕方から最終バスまでの4時間ほど展示の方法をあれこれとレイアウトして現時点でそろっているものと未着のものをリストアップし、とりあえず明日に備えて帰ることにした。明日はギャラリーで販売可能な地蔵も到着するはずである。なんとなく形になってきたような気がする。以下の図像は、ギャラリーのすこし上の細い細い路地を入っていつた奥に真言の寺があり地蔵尊が庇のしたに祀られている。神戸大水害のときに背泳の形で川上から流れてきた地蔵で以来ここでまつられてきたと若い住職が教えてくれた。私の幼少の頃にこのあたりに祠があつたことは覚えているが、こんな立派な寺があったことは記憶にない。これも地蔵の縁というものだろう。灯台もと暗しである。

  2005年07月04日

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• 加西春岡寺の地蔵さま

  　またまた、私の好みのお地蔵さまがみつかりました。加西のキリシタン地蔵を探すたびの途中に出会ったお地蔵さまです。柔和でしみじみとあたたかいものを感じる微笑仏です。

  2005年07月01日

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• 北条の五百羅漢

  　北条の五百羅漢はこれまで数回訪れているが、今回はまったく違った視点をもって訪れることになった。以前はさほど面立ちに違和感をもたなかった。それは羅漢像というものにたいして私の中に基準がなかったからかもしれないが、今回訪ねてみるとその風貌に異国情緒が色濃く漂っているのに改めて気づいた。あきらかに東洋人でない人たちの群像なのだ。仏教的な地蔵も加西市のそこここにおびただしい数が残されているが、ここの地蔵はたしかによその地蔵たちにくらべて異質である。この播磨という土地柄から異国人たちの往来でにぎわってきたとも考えられるが、やはりかってキリシタン大名の所領のあったこの地はキリシタンの大きな影響があったことも疑う余地はなさそうだ。夕刻になって異形石仏研究家の吉田さんを訪ねお話を伺ってそのことはますます明確になってきた。三田・篠山にもおそらくかなりな数のキリシタン地蔵が残されているはずだとも思えてきた。私の地蔵に対する関心はキリシタンそのものにはないが、これも大地のしるし、人の心のしるしであることを思うとないがしろにはできないものを感じている。五百羅漢のイコンを添えておく。

  2005年06月26日

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• 隠れキリシタン地蔵

  　この日川西きのこクラブであったが、そちらを井上さんにおまかせして、私は加西の地蔵めぐりと、ここ20日ほど煮詰めてきた異形石仏研究家の吉田完次さんに逢うために出かけた。北条の五百羅漢にはじまり、小谷石棺仏、山伏峠の石棺仏、春岡寺石棺仏と地蔵たち、大日寺の隠れキリシタン地蔵、玉野道の石棺仏と薬師堂(ここにも隠れキリシタン地蔵が首なしの状態であった)などを行ったり来たりし、デジカメにおさめてきた。そののち栄町の完次さん宅へと向う。立ち話のつもりが年齢こそ違えとても情熱家の氏と息が合って資料を前に2時間たっぷりとこれまでの探求のあれこれを話し込んでしまった。三田・篠山・奈良・京都の地蔵たちもまた違った視点から見つめなおす良いきっかけとなった。夏の間開催する予定のきのこ地蔵展では氏のこれまでの成果の一端をはがき形式で展示したいとお願いし快諾していただいた。

  2005年06月25日

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• 嵯峨野地蔵。　

  　歴史的な石造物ではないがかわいい地蔵を渡月橋奥の大竜寺脇でみつけた。というより目に見える場所にドンと据えてあるといったほうが正確だろう。ジャニーズショップや美空ひばり館の近くにありとてもかわいいのでご存知の方も多いかと思う。地蔵の裾野は広く今後も時代に見合ったあたらしい地蔵がどんどん登場することだろう。あらゆる既存の宗教・宗派のバリアーを離れて裸の地蔵の諸相を掘り下げ21世紀のあたらしい徴(しるし)として確立する。歴史的な地蔵から新作の趣味地蔵まで私たち現代人の琴線に触れるあたらしいしるしを求める日々がつづきます。自然のしるしとしてのキノコと人の心のしるしとしての地蔵。いずれも解読がまたれるしるしが身ほとりに溢れかえっています。ここ1～2年、私個人は畿内の地蔵を調べ上げ、そのさまざまなしるしの多様性を報告していきます。東国や西国、北国や南国の地蔵たちはおのずと異なる様相を呈することでしょうが、その比較の原資料となるのが畿内の地蔵なのです。まもなくきのこ地蔵展がギャラリーきのこではじまります。J-FASきのこ地蔵企画展「多様なるしるし」7月6日(木)から9月4日(日)まで。この夏はきのこ地蔵の多様な顔と親しんでいただき、あたらしい方向性をみつけてもらえればと思っています。

  2005年06月21日

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• 油かけ地蔵。

  　嵯峨野の大覚寺界隈には油かけ地蔵がある。像は大日如来のようだが、なぜか地蔵として崇敬をあつめてきた。当時貴重品だった油をそそぎながら願かけをする特異な地蔵だ。脇にサラダ油の徳用ボトルが置いてあったのはなんとも興ざめだったが、同行の彼女たちは何を願ったのだろうか。雨もあがり傘なしで大覚寺の大澤池をめぐりながらすでに3時を大幅に過ぎていたのでガイド役を自任するNくんに「あと一箇所、とっておきの地蔵スポットを訪ねて本日の〆としたいね」というと「そんならやっぱりあだし野でんな」ということになりもうひとふんばり。しかし念仏寺はやはり圧巻でそれぞれ感動で言葉をうしなってしまったようだ。その帰り道キューピー博物館でキューピーちゃんとキノコのめずらしい取り合わせの陶器をAさんがみつけてくれ、きのこ地蔵の旅はどんぴしゃりとお手打ち状態になった。

  2005年06月14日

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• 京・嵯峨野・きのこ地蔵の旅。

  　久々の喜雨の中、妖しいきのこ地蔵探検隊は阪急桂駅を出発し、桂六地蔵を皮切りに千代原地蔵、奥澤眼科医院で突然のご挨拶。そののち同行の女性二人が満願を待たずにお札を返したいとのことで鈴虫寺へ立ち寄り、竹の寺で小一時間まどろみ診療を終えた奥澤さんと待ち合わせ。丁度昼飯時になったので松尾大社のそばのおそば屋さんと渡月橋奥のコーヒー館でかけつけた奥澤さんに蕎麦と珈琲をごちそうになり積もる話をし、そののち別れて徒歩で油掛け地蔵と大覚寺庭園大澤池の石仏群をみめぐり、本日の絞めを嵯峨野の念仏寺でやりました。やはりこの日の圧巻は嵯峨野念仏寺で、今は亡き親友のお嬢さんの安藤鮎子さん、岡橋さん、中井くん、そしてマダラーノフもしみじみ京路の青梅雨の季節の地蔵を堪能いたしました。地蔵のさまざまな形象に触れるにつれて目も肥えてきています。単なる地蔵ではすでに飽き足りなくなっていますが、この日出会った地蔵の数体は私たちの好みにあって大満足。安藤さんおすすめの京のあっさそり漬大根をそれぞれみやげに買い求め、桂へ戻り奈良の岡橋さん、京都北部の安東さん、神戸市北区の中井君、三田のマダラのおっさん、それぞれの家路にもっとも便利な駅が烏丸四条と判明しましたので、そこで地元の鮎子さんのとっておきの場所へ案内していただき、漁師料理と純米酒「雨後の月」を堪能。ほどよく酔いしれて別れました。この雨の一日は私にとってはとても得がたい体験で亡き親友の娘さんを介して久々にしみじみ対話ができたように思え心のわだかまりが少し解けました。来月は7月10日の日曜日。今度は池田UKさんの案内で水無瀬の若山神社へキヌガサ・ツアーと洒落込む予定です。どうぞおたのしみに。

  2005年06月11日

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• ミニチュア地蔵めっけ

  長い間さがしていたミニチュア地蔵が今日みつかりました。この地蔵さまにもいろいろとバリエイションがありそうですが、とにかく一点突破できました。ここから生産地か工房を割り出していきたいと思っています。地蔵はかわいくなくては意味がありません。不気味なもの、おどろおどろしいものも私の趣味からは外れます。

  2005年06月08日

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• 三田市田中・阿弥陀橋の地蔵。

  　ひさしぶりに良い顔をした地蔵に出会った。人も歩けば地蔵に当たるというほど地蔵はどこにでもあるが、なかなか心に響く風貌を備えた地蔵に出会うことはまれだ。この田中の地蔵はとても良い顔をしており、この日私は昼すぎに出会って、うしろ髪が引かれる思いがして雨のあがつた夕方もう一度訪れたくらいだ。

  2005年06月06日

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• 三田波豆・小柿集落の地蔵の旅。

  　ピーカンの週末、待ちに待ったお地蔵さまの旅に出た。三田の波豆集落を中心にまわるつもりがキノコと同じでお地蔵さまが呼んでいるのか行く先々で熱烈歓迎をうけて予定していた地蔵スポットをすべてまわり終えてしまった。そこで、かって幽霊が出たという大坂峠の峠の地蔵さまに挨拶をして、高平から小柿集落方面へと足を伸ばした。そして、小柿。何度も迷ったが、勇気を奮って以前から是非お会いしたいと思っていた『北摂羽束の郷土史誌』正続2巻の著者西村忠孜(にしむらただし)さんの自宅を訪ねてみた。西村さんは小柿特有の言葉辞典をつくろうと目下パソコンに向っている最中だったが、無礼な青二才の不意の訪問にも快く応じてくれた。お会いして縁先で話をはじめると日雷がドカンドカンと大船山方向に落ち、やがて驟雨となった。「なかなか印象的な出会いですな」と西村さんが笑った。私も決定的な出会いだと感じた。西村さんに「今朝、波豆・妙見街道七曲りのはしにある地蔵標識を見てきました」というと「あそこは私の秘密にしておきたい場所のひとつでしたが、とてもすばらしい地蔵でしょう?」とつぶやいた。驟雨のお蔭で小一時間お話する機会を得た私は三田の歴史を色濃くとどめている波豆・小柿地域の秘密の部分について数多くご教示いただいた。お別れして聞きとめた言葉を思い起こし余さずメモしてから十倉、御手洗橋、阿弥陀橋の地蔵をそれぞれ写真に収めて帰途についた。午前中の晴天が嘘のようなヒリヒリと帯電する風景の中を走りながら浦島太郎が竜宮を後にするような不思議な感覚にとらわれていた。

  2005年06月04日

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• お地蔵さまから石神さまへ

  　お地蔵さまの祠をめぐりはじめると、僧形のお地蔵さまと同数かそれ以上の単なる石神さまがまつられていることがわかってきて謎はふかまるばかりです。西日本だけでなく全国の地蔵祠を当たって雑神とされてきたさまざまな縄文以来の神さまたちを正しく把握したいと思っています。その石神をおまつりしている人は地蔵と思っているのか否かも知りたいところです。

  2005年05月10日

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• 大津へ。

  　昨日、出勤して連休のおまけがもう一日あることに気づきました。そのおまけは地蔵祠を撮り続けておられる西山あさみさまから案内をいただいた方に逢うことにして大津へ出かけてきました。五月晴れのJR大津駅を降りて駅前から北東へ一直線に大路を下ると琵琶湖へ出ます。ひんやりとした湖風を全身で浴びながら数分東へ歩くと浮城が湖岸にそびえています。その城が県立琵琶湖文化館。その地上階のギャラリーで明日まで「関西の石仏」展を開いている黄瀬三郎(きのせさぶろう)さんに会ってきたのです。退職後すぐに着手して本年までの6年間の図像を展示しておられましたが聞きしにまさるすごい写真展でした。私は緑したたる木立の中で地蔵に婦人が背を丸くして掌を合わせて祈る図像にもっとも感銘をうけましたが、後で聞くと奥様がモデルになってくださったそうです。それを聞いてますます感動しました。それから小一時間、地蔵に関する情報を黄瀬さんからいろいろとご教示いただき感ずるところ大でした。GWのプレミアムとしては最高の一日でわくわくしながら帰ってきました。明日は仕事。いよいよお仕事モードに切り替える準備をはじめたいと思っています。　中央通りの踏み切りのところで不思議な地蔵たちに出会いカメラに収めてきましたが、いずれきのこ地蔵のホームページにでも掲載することにいたします。黄瀬さんはこの個展が終われば臼杵石仏群に再挑戦すると語っておられましたので、今から楽しみです。

  2005年05月07日

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• 友人のNが来訪。

  　「京を歩く」にはまっている友人のNがたずねてきて、先々週末の京路の地蔵映像を届けるついでに興奮まじりに語って帰った。とりわけ驚いたのが善願寺の腹帯地蔵であった。かなり巨大な寄木の地蔵像だと彼は語ったが実に見事であった。絵葉書のコピーを添えておく。

  2005年04月19日

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• お地蔵さんのことから山部宿禰赤人にぶつかりました。

  お地蔵さんの発するオーラを辿っていくと山田の案山子に出会い、万葉歌人の山部赤人にたどりつきました。百人一首の「田子浦ゆ打ち出でて見れば真白にぞ富士の高嶺に雪は降りける(百人一首では降りつつ)」の作家です。お地蔵さまから次々と私の中でスパークしていくのに正直驚いています。かと言って「それがどうした」の世界の話なのですが、私にはどうしても自分に納得いく地平まで到達しないといてもたってもいられない性のようなものがあってついつい迷い道くねくねしてしまうのです。お地蔵さまと案山子のつながりはまだしも赤人となると？マークで一杯になることでしょうが、またいつかお話いたします。それから柿ハウスのママさんから教えられ探しもとめていた月刊『太陽』'92年2月号の仏像特集が岩手の本屋さんにあり、本日送られてきました。そこにちりばめられた融念寺の艶っぽい地蔵の図像や新薬師寺のおたま地蔵、伝香寺の裸形地蔵などをほれぼれして見入っています。私の関心は地蔵像にはなく(どちらかというと地蔵や人形には人間の妄執がまとわりついたものとして気味悪さを感じてきましたから・・・)地蔵という印に仮託された意味内容なのですが、これらの地蔵はとてもすばらしい造形美でせまってきます。

  2005年04月18日

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• 都通りの地蔵たち

  　ふと迷い込んだ乙女塚公園の片隅で出会った地蔵たちです。馬頭観音も如来、薬師もまじっているようです。そして地蔵やその他の仏も破壊のあとがいちじるしいものがまじっていました。廃仏棄釈の痕跡でしょうか。ひっそりと忘れられたような一角でした。

  2005年04月14日

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• 先週末は桜とキノコと地蔵さまの日々でした。

  4月9日(土)は奈良公園から春日大社、滝坂の道、氷室神社、五風舎、東向き商店街をほっつき歩き春先のキノコと磨崖仏の地蔵と花・花・花。4月10日(日)は六甲の修法ケ原の春先のキノコと梅・桜・タムシバなどの花木を楽しんできました。写真は夕づく氷室神社の枝垂桜です。

  2005年04月11日

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• 滝坂ひらたけ地蔵の巻

  　昨日は滝坂のキノコと地蔵磨崖仏探訪の旅に行ってきました。旅の終りに氷室神社の枝垂桜の下でハイ・キノコ。キノコはミイノモミウラモドキ、フクロシトネタケ、シイタケ、エビウロコタケ、ヒラフスベ、カワラタケなど。地蔵は朝日地蔵、夕日地蔵、滝坂地蔵、首切地蔵。

  2005年04月10日

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• 地蔵祠の異種たち

  地蔵祠は仔細に巡ってみると不思議な現象があきらかになってくる。仏教世界の地蔵像は言うまでもなく石神やただの石くれをまつっている場合がある。この現象はしっかりと記憶しておく必要がありそうだ。いずれ私のこれまでの調査がすべてつながってくる予感がしている。

  2005年04月07日

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• 南生駒鳴川道の貝吹き地蔵

  去る3月19日、きのこ料理の創士庵さんで昼を摂り、生駒南麓の鳴川道から暗がり峠を越えてきのこ地蔵の旅のリサーチにいってきました。その折りの映像です。この鳴川の千光寺への道は地蔵の磨崖仏の散見できるすばらしいコースでした。きのこ地蔵ホームページにもその折の映像はのせていますのでごらんください。

  2005年04月06日

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• 小柿のミニ西国霊場。

  　この19日(土)は三田市最奥部の小柿にあるという西国ミニ霊場をたずねてきました。ここのミニ霊場の面白いところは西国88ケ所の霊場の本尊像に寄り添う形でそれぞれ地蔵が立ち尽くしていることです。それぞれの地蔵は村人がお金を出し合ってこの霊場づくりに協賛した結果だときいています。お年寄りの方でもゆっくり巡れば2～3時間で結願できる杉林の快適なコースで手抜きなしの88ケ所と大師堂まわりには弘法像もあり、変化に富んでおりとても気にいりました。小雨の煙るこの日も10数種のキノコちゃんたちに出会いましたが、「またキノコの季節にふたたびおとずれます」とお地蔵さんに投げキッスして下山しました。当日のスケッチをきのこ地蔵に掲載していますのでご訪問ください。

  2005年02月21日

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• 朝の虹。

  今朝は大きな片虹が朝のの空にかかっていました。あたたかい一日でした。地蔵のことを調べていて各地に地蔵霊場があったこと、そして復活しはじめていることを知りました。江戸六地蔵、京の六地蔵は言うまでも無く鎌倉24霊場、河泉地蔵霊場24箇所、神戸六地蔵は須磨寺を筆頭に西区のあわせて7箇所、中国地方では30箇所、九州も北九州、筑後、西海、筑前の各6箇所の計24箇所。おそらく東北の資料は手元にありませんが、恐山までびっしりとあることでしょう。北海道は盟友の佐藤さんより地蔵は稀れとの指摘をいただきました。地蔵信仰は江戸期の流行ですので、北海道は当時、蝦夷地として松前藩が管理支配しているものの別天地だったのでしょう。修験や高野聖の活動の埒外だったことが想像され興味がそそられます。今夜は江戸、鎌倉、河泉、神戸、京都の各地蔵寺67箇所に挨拶の手紙を出しました。霧雨の降ったりやんだりの一日でしたが、暖かかった。久しぶりに憎からず思っている女性とばったり出会い、立ち話に興じることもできましたしね。明日は寒のもどりとのこと。風呂にどっぷんとつかって寝ることにします。

  2005年02月17日

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• ときおり風花が舞う一日でした。

  　本日も多くの人たちの電話と来廊がありました。キノコファン、地蔵ファン、こうした企画をやりますと、まだまだ私達の考えのおよばないかかわりでつながっているファンというものがあることをあらためて知らされます。この２月はそうした意味でも新しいスタートを切るにふさわしい忘れられない月となりそうです。

  2005年02月12日

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• 「景観を歩く京都ガイド」と「日本仏教の思想」併読。

  　立川武蔵の仏教思想1500年史(講談社現代新書)はとてもわかりやすく概論以上の深みがあってついうなづきながら読みふけってしまう。空海と最澄を論じた章の終りに「重要なことは、日本仏教史の中で、この二人がはじめて世界(諸法)全体を自己という場においてとらえたことだ。この二人が現れるまでは、仏教僧たちは自分自身という実験場において仏教という異国の思想を自信をもって開いて見せることができなかった。つまり、この二人によってはじめて仏教が日本で咀嚼(そしゃく)されたのである。この共通点に比べるならば、二人の相違点は取るに足らないことのように思われる。」と述べています。しかし、空海はどこの馬の骨とも知れぬ存在ながら、よほどバックグラウンドに恵まれたのであろう。彼ほど自身がこの世に使わされた意味を自覚していた人物はわが国の歴史には彼の前にも後にも見られないように思える。彼はその生とその使命を完結して鬼籍に入った。いわば稀代のスーパースター的存在であった。完璧すぎて後進は彼の世界に一語たりともつけ加えることはできなかった。一方の最澄は唐語をあまり理解できず、天台の教義の習得も通訳を介して行っていることから見ても、遣唐使として在唐の時期ですでに空海に数馬身の差をつけられている。皮肉なことに最澄のこの不完全さが後進を育てる隙をつくったことで天台はその後多くの傑出した僧を輩出することになる。清水泰博の京都ガイド(岩波アクティヴ新書)は主に自転車でのトレール探訪である。「洛中の地蔵祠のリサーチをやっているよ」と友人のNが写真と一緒に届けてくれたものだ。一挙に読んで、とてもセンスのよい建築家であることがたちどころに理解できた。「きのこ地蔵プロジェクト」にとつても京洛のゾーン分けが私の中でしっかりと把握できたことで大いに参考になった。東山、嵯峨野、北山、御室、大徳寺界隈、鴨川ルート、上京、下京、東山トレッキング。これで私の頭の中の京都景観図はできあがってしまった。読みすすめながら次から次へとプランが湧いてきて知らぬ間にぼーっと思いにふけっている自分に何度も気づいた。　お地蔵さんをしっかりと見据えるためにはまず仏教思想という全体からアプローチする、次に人間世界の地図の全体からアプローチする。あまりに地蔵から遠いように感じられるでしょうが、地蔵がかすむほど遠いところから地蔵を目指すことこそが「きのこ地蔵プロジェクト」の目的であると確信しています。清水さんの著書はそうした意味でも「構造が見えなければプランは立てられないよね」ということを私にそっとささやきかけてくれているのだと思いました。

  2005年02月09日

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• 友人のNが来訪。

  本日、仕事に出ようと飛び出したところでばったりNと鉢合わせ。もどってコーヒータイムにしました。彼は昨12月と今月はじめに京都のほうほヴの地蔵めぐりをしてそれをカメラに収めて届けてくれたのでした。化野、嵯峨、東山、伏見方面の京洛周縁の街道筋を散策し、途中に出会ったお地蔵さんの映像をフィルム5本分持参し、そのエピソードに花が咲きました。なかなかの見どころの多い地のようで旅心をそそられます。シリーズ第二回目の「きのこ地蔵展」がすでにスタートしたことになりますね・・・。木津在住の造形作家・河野滋子さんも毎日のお散歩1時間を自己に課してカメラ片手に彼の地のお地蔵さん探訪の旅をはじめているとのうれしい便りをいただきました。私など思い立ったときにはすでに走り始めているくらいそそっかしいので、少なからず同類がいることにうれしくなってしまいました。地蔵めぐりは自身の幼年期あるいはルーツへの記憶をたどる旅に似てとてもなつかしい気がします。少しずつ同好の輪を広げて大きなうねりを作っていきたいと思っています。

  2005年02月08日

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• 三田から川西へ。

  　仕事で裏街道を一路川西へ。途中の道端にお地蔵さんが5ケ所もありました。写真と思って構えてからデジカメの電池が切れていることに気づきガックリ。あらためて会いにまいりますと挨拶して足早に去りました。不機嫌なジーンがはじまったので本日はこれまで。

  2005年02月07日

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