アシグロホウライタケとご対面。
傘の径1cm弱のアシグロホウライタケが花盛りの千刈でしたが、ハラタケのたぐいはウスキモリノカサのみでハナウロコタケ、ヒイロタケをはじめ20数種のサルノコシカケのみでしずまりかえった森でした。彼岸のミンミンゼミ、此岸のアブラゼミの名残りの声がときおり沸き起こるのみで、女郎蜘蛛と羽虫のほか一切生き物の影が失せた森でひさしぶりに独りをたのしみました。たった独りで山に入るのは思えば4,5年ぶりのことです。タマゴタケのしろを検分するために立ち寄った羽束山ではツクツクボウシが声をふりしぼっていました。ここでもツチグリ以外のきのこの影は皆無でしたが、晩夏の光の差し込む山林に身体が溶けていくような感覚を味わいました。写真はツチグリの出始めと老残の姿。