約三十の嘘
約三十の嘘を大分シネマ5で見てきた。MONOファンの私にとっては、待ちに待った上映であった。監督は、大谷健太郎。原作は、MONOの土田英生。土田の原作を大谷健太郎と渡辺あやが脚色したようだ。音楽のクレイジーケンバンドは、トワイライトエクスプレスがごとく軽快な響きで、映画を盛り立てる。 キャストは、椎名桔平、中谷美紀、妻夫木聡、田辺誠一、八嶋智人、伴杏里と個性派ぞろいのそうそうたるメンバー。MONOの「約三十の嘘」は見ていないので、MONOメンバーがどの役柄に当てはまるのかを想像して見るのも楽しみの一つだろう。あらすじは、3年前に解散した詐欺師のグループが、再び結集して、大阪駅で「トワイライトエクスプレス」に乗り、札幌に向かう。偽羽毛布団商法で7000万円を儲けたメンバーは、再び「トワイライトエクスプレス」へ大阪へ戻る。その途中で、お金を入れたスーツケースがなくなる。果たして犯人は誰か。お互いが疑心暗鬼になりながら、列車は進む。サルバトーレ・ワゴン「ひとうの嘘ためには、三十の嘘を用意しなさい。」という言葉らつけた題名のようである。いい嘘を悪い嘘。詐欺師が求める究極の嘘とは何か。映画を見終わった後にじわじわとくる映画だろう。