お金と人
今朝、ニュースで国税局の役人を装う新たな手口の振り込め詐欺があったと報じていた。「税金が還ってくるから指定の口座に振り込むように」というらしい。これは、税務署への期待イメージ=「多かったら指摘してくれる」をうまく利用している。昔、税務関係の友人から、「あのね、税務署は税金をとるのが仕事。原則的に税金を多く間違って支払っても指摘しない。税金が少なかったら指摘する。この点に関して勘違いしない。間違ったら、自分で訂正しない限り、還ってこないからね」といわれた。税金の還付に関する期待イメージと実務は重ならない。つまり、国税局がわざわざ人件費をかけて個人宅に税金還付の手続きのために訪問することはない。お金に関して、イメージで動いてしまうのがひとの常。買い物でつい「旬」「秋限定」で買っているとき、イメージで動いていることを感じる。お金とひとの関係は、数字で簡単にわりきれない。今、ベランダでほおずきが色づいている。美しいオレンジ色が秋のみのりのイメージを感じさせる。イメージとアートの世界はきってもきれない関係があるが、身近なところでさまざまなイメージが私たちに影響を与えている。