問題は、工場の汚れや劣化だけではなく、組織・人の汚れや劣化
テレビドキュメンタリー「ガイヤの夜明けー食の安全―不二家問題の真相」を見ました。やはり内部告発から顕在化したようです。桜井社長は、1.直接現場の声を聞く、2.外部改革委員会の立ち上げ、この2つを実行したいとのことである。改革手法として山崎製パンの協力で「食品衛生管理手法AIB」導入を目玉に据える。AIBは、危害は見えないところにあるとし、工場の汚れや劣化を改善することによって異物混入対策とするもので、監査は抜き打ちに行われる。AIBの監査員は日本に5人しかいないという。監査では通常開けないところまで開けたり、原材料の入荷物に鳥の糞がついていたのが見つかったりで、現場では緊張が走っていたようだ。しかし、問題は、工場の汚れや劣化だけではなく、組織・人の汚れや劣化なのである。組織・人が、あらゆる汚れや劣化を自主的に見つけ出し改善する管理体制がこの会社には必要なのである。AIB監査員頼りになっているきらいがある。この考えをまず直すことが必要と思う。お客さんの視点で、「継続的に改善」していくことが大事、安全・安心には終わりがない。不二家の信頼回復のための挑戦は始まったばかりである。