花、新緑、赤い実と、年に3度も眼を楽しませてくれるハナミズキの花と果実。【自然観察の振返り[27]ミズキ科の植物・第3回】
☆自然観察ブログ「しろうと自然科学者の自然観察日記」を始めて7年、連載は連続2,500回を超えました。そこで、「自然観察の振返り」を随時掲載しています。【自然観察の振返り[27]】はミズキ科の植物です。第3回は、ハナミズキの花と果実です。(2012年4月23日撮影)。☆ハナミズキは、北アメリカ原産で、庭木や街路樹として植えられるミズキ科ミズキ属(ヤマボウシ亜属)の落葉高木です。日本には、1912年にアメリカに6,000本のソメイヨシノを贈ったお礼として、1915年に40本贈られたのが始まりです。花木として、公園での植栽や街路樹として利用されています。(2016年10月19日撮影)。☆ハナミズキは、4月の花、5月の新緑、10月からの赤い実と、年に3度も眼を楽しませてくれます。ハナミズキの樹皮は、灰褐色で細かくひび割れた模様があります。枝は、斜上して上に広がる樹形になります。(2013年10月21日撮影)。☆ハナミズキの葉は、長枝に対生し、短枝に2枚が束生します。葉は、卵形または広卵形で縁は全縁です。(2013年10月21日撮影)。☆ハナミズキの花期は4~5月で、枝先に白い総苞片に囲まれた頭状花序をつけます。(2013年4月13日撮影)。☆花序全体の基部を包む4個の総苞片と、中央に見えるのが30~40個の花が集まった頭状花序です。(2012年4月23日撮影)。☆花のつくりは、花の直径は数ミリで、後ろに反り返る4個の花びら、4個の雄蕊、真ん中に雌蕊があります。(2013年4月15日撮影)。☆5月下旬のハナミズキの実です。これから4~5カ月かけて実が大きく成長し、赤くなります。実の先端には、先端が浅く4つに分かれている萼筒と雌蕊花柱が見えます。(2012年5月23日撮影)。☆10月中旬、すっかり熟したハナミズキの果実です。果実の先端には、黒褐色になった小さな萼筒と雌蕊花柱が見えます。核果は楕円形で、長さ約1センチで、暗紅色に熟します。核果とは、桃や梅などの果実のように、果実の外果皮が薄く、中果皮は多肉質で水分が多く、内果皮は硬くて木質化した核になり、その核の中に種子があるものです。(2016年10月19日撮影)。☆ハナミズキ(花水木)の名は、花が目立つミズキに由来します。(2013年4月13日撮影)。☆ハナミズキの花言葉は、「永続性」「返礼」「私の想いを受けてください」などです。「返礼」「私の想いを受けてください」は、最初に紹介したソメイヨシノを贈ったお礼に贈られたことに由来するそうです。