0E5 審査官
こんちくは。「知財活動 どのレベルですか?」の「特許出願はしたが、特許を取得することが難しい。(レベル4 その10)」についてです。差異化へ、身につけるべき視点の参考にしてください。 前回 次回(あなた)「前回までは、進歩性、記載不備という主な拒絶理由通知への対応だったけれども、判断する人は?」(私)「実は、進歩性(特許法第29条第2項)の判断者は「その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者」で、特許法第36条第4項第1号は「その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者」なんですよ。つまり、同じ当業者*1なんですね。」(あなた)「審査官が当業者ということ?」(私)「審査官が当業者の立場になりきって、と考えるべきですね。」(あなた)「いったい審査官とは、どのような人たちなの?」(私)「審査官として入庁するには、国家公務員採用1種試験(理工・農学系)に合格していることが必要で、特許庁での面接試験で採用者が決定されます。ほとんどが学生のうちに国家1種を合格し、大学(大学院)を卒業して入庁というパターンが多いようです*2。」(あなた)「とすると、当業者とよべるような技術者としての経験はないと思うけど。」(私)「確かに、技術者としての経験ということでは乏しいでしょう。しかし、特許出願の明細書を読むということについては、非常に多くのものを読んでいますから、それらの実際の審査を積むことによって当業者としてのレベルを身につけるということになります。ということは、当業者のレベルというのも、他の特許出願を参考にするとその最大公約数のような形で、当業者というレベルがみえてきます。」*1特許法第29条第2項と特許法第36条第4項第1号では、同じ言葉を用いた「その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者」なんですが、その解釈は異なるというが一般的に言われています。*2最近は、特許庁任期付職員(特許審査官補)という制度もありますので、いろいろな経験をもった方によって審査が行われるようになりそうです。キーワード 拒絶理由、審査官感想・質問・意見交換は下のコメント欄、いいことをそっと耳打ちしたい方は私書箱をどうぞ。【不向きな仕事に挑戦することによって、進歩する】 人気blogランキング ブログポポタル知財活動 どのレベルですか? 本ページの先頭に戻る