今日の1枚…Natural Progressions (1977)
■Natural Progressions / Bernie Leadon & Michael Georgiades Band1月から久しぶりの楽天、今日は風邪引きで仕事は休みました。ネットショップの立ち上げ等で、毎日ばたばた。今まで基幹システムをメインに扱ってきた自分としては、webはまだまだ知らない事ばかり。新しいことをやるために時間をとりたいのだが、なかなか。自分が進むべき道についてももっと時間をとって考えたいのだが。流されることなく、虚心に自分を見つめてゆきたい。そこから生まれるものを力に変えて。今の自分が記憶の中に消え去るまでに。バーニー・リードン初期イーグルスを支えた男。当初、イーグルスはLAのカントリーロックバンドとして受け入れられた。それは結成までにフライングブリトー等のいろんなバンドで活躍してきた、バーニーの評価によるところが大きい。ペダルスチール、ストリングベンダー、バンジョーといったカントリーロックには欠かせない楽器をいくつも操るバイプレイヤー。60's幻想の幕引きとともに脱退した彼が友人、マイケル・ジョージアデスと組んだ作品がこのアルバムだ。2人が仲良くマーチンのギターを抱えているジャケがこのアルバムの性質を現しているともいえる。ジョージアデスが6曲、バーニーが4曲書いている。”これ”といえる1曲はないが全体的に流れる音のフレイバーが心地いい。何度も聴き返したくなる作品だ。バーニーにしては都会的に仕上がっているのは、マイケルの力か。自分はこのあたりの音楽が好きなんだなと再確認。先ずはマイケルの曲『Callin' for Your Love』アコギ、パーカッション、エレピの取り合わせがフリーソウルに通じる。元ジェリー・ガルシア・バンドのドラマー、ケンパーの音がいい。(このアルバムの時点では当然ジェリーガルシアバンドはまだ無い)ケンパーは4,5年前にボブ・ディランのバンドで来日していたはずだ。変わったところではフォーカスのアルバムにも彼がクレジットされている。アップテンポなナンバーが彼の持ち味だと思うが、このアルバムのようなけだるさの中でも存在感がある。落日の幕引きを連想させる『How Can You Live Without Love?』ハーモニーが心地いい。使っている楽器にしては、都会的なソフトロックを感じさせる曲。ケンパーのブラシが心地いい『Breath』ちょっとヘビーな『Rotation』軽快で、ウエストコーストの海岸沿いをオープンカーでドライブしてるようなイメージを連想させる『You're the Singer』ドラムのヘビーさが前面に出ている『Tropical Winter』と4曲、マイケルの曲が続く。このアルバムの中で一番のお気に入り『As Time Goes On』ウエストコースト・ロックの敗北の歴史を感じさせる歌だ。「We're happy now,we've finally found what we were looking for」というフレーズが好きだ。けだるげな『Sparrow』短3度上の音がキーになっていると感じる。ゆったりとしたロックンロールを聴かせる『At Love Again』はマイケルの曲だ。「Witchy Woman」を連想させるイントロの『Glass Off』L.Aの夕暮れの景色が見えてくるようだ。01.Callin' for Your Love02.How Can You Live Without Love?03.Breath04.Rotation05.You're the Singer06.Tropical Winter07.As Time Goes On08.Sparrow09.At Love Again10.Glass Off70年代のウエストコースト・ロックが好きな人にはオススメの1枚。バーニーの音がすごく心地よく感じる。マイケルがメインに出て、バーニーがその引き立て役に回っている感が強いが、彼が隠し味として生きている。バンドのレベルも高く、ウエストコーストのソフトロックを心地よく聞かせてくれる。裏ジャケでバンジョーを抱えるバーニーとそれを囲む友人たち。カントリーテイストが適度に効いたいい作品だ。”カリフォルニアの夢”が夢のまま、 テキーラ・サーキットの宴が終わりを告げたトルバドゥールでの1ページ、そんなアルバムだ。