20050306基本的確認事項(9)
もう一度、確認しておくべきこと。―――――――――――――――また、おもしろいメモが見つかった。人事コンサルタントのM先生との対話。カレンダーを届けたときのメモだ。―――――――――――――――1998年12月(僕24歳、社会人2年目の冬)、年末。ビギナーズラックな昨年と裏腹に、たくさんのアポをこなしたにも関わらず、成果に結びつかなかった年。焦ってた。―――――――――――――――M先生「カレンダーを届けてくれて、ありがとう。 特別に30分だけ話をしてあげよう。 あんたは、来年、どういう風な年にしたいの?」25歳の僕「今年は、とにかく徹底的に上司・先輩の真似をした。 でも、真似するだけじゃ完璧じゃない。 だから、来年は自分の色を出したい。 でも、どうしたらいいか、わからないんです」「もひとつ言うと、 中高年の経営者に対するコミュニケーション・スタイルというか、 関係づくりとして 『息子キャラ』『子分キャラ』に甘んじてしまう点が問題。 わざと甘んじてしまう自分がいる。 かわいがってもらえるが、そこ止まり。 本当は提案を受け入れてもらい、 プロジェクトを推進したいんやけど・・・」M先生「人は、他人が思っている第一印象どおりに、 行動・発言・たたずまいを一貫していれば、 評価が上がったり、話を聞いてもらえたりしやすくなるんよ」僕「へー!!!!」「先生、僕、自分の現実と理想、 そして他人の印象の3つが、一貫してなくてバラバラと思う。 先生から見て、僕はどんなイメージでしょうか? 何色?」M先生「そうねえ、あんたは『銀色』やね。 パチっとしたスーツで、ノートPCでカチャカチャ、 テキパキと仕事するイメージ。 冷静で理知的。情より理。データで勝負。 ズバズバものを言う。切れ味がいい。 そういうイメージやね。そういうルックスよ」「一方で、素直で愛嬌があって、おとぼけさんで。 だから、話をすると、あれっと意外な感じがするよ。」「正反対な要素を併せ持ってるね。不思議な人やねえ」僕「え~! 冷静だなんて、 今年、真似してきた感じ(=上司Yさん)と 正反対じゃないですか・・・」「それに、僕はボケキャラで、いじられてなんぼですよ。 切れ味ゼロと思うけど・・・」M先生「僕には、銀色に見えるんよね。。。 本当は、ズバズバーっと話をしたいのじゃないの? でも、素直さと愛嬌を表に出す代わりに、 どこかで『銀色』の自分を殺してない?」僕「・・・でも、まず気に入ってもらわなきゃ。 でも、どこかでバシッと提案しないといけない。 どこで切り出せばいいのか、ちょっとわからないのが正直な所。 で、ズルズルと『息子キャラ』のままで行っちゃうんです・・・」M先生「Yさんは、人情・心で豪快に接することで、 最も人を惹きつけ、巻き込むことができる =それが彼の説得力を生んでる」「でも、あんたは、冷静に理知的に接するのが 最も説得力を生むんよ、きっと。 仮にあんたが本当に暖かく人情で接してきても、 『情がこもってない』ように映るよ。 人は壁をつくるやろね」僕「・・・ウッ!! よく、心がこもってない。って言われる。 本当に、本当に、心こめてるのに・・・(ToT) やっぱ、そんな印象なんかな・・・ショック」「冷静で理知的な僕って・・・。 どういうようにしゃべればいいの?」「本当の自分がわからなくなってきたよぅ・・・」M先生「その指導は有料やねぇ~(笑) 僕もようわからんけどね、 とにかくあんたは『銀色』の印象よ。 人はあんたに切れ味のいい『銀色』の意見や振舞いを期待しとるよ。 自分のイメージを『銀色』で統一しんさい。 自分のイメージをマネジメントしんさい」―――――――――――――――M先生の言葉は当たっていた。僕は、素直さと愛嬌を表に出す代わりに、どこかで『銀色』の自分を殺していた。小学校の頃からその感覚はあった。親に好かれる子になりたかった。向いてないのに、ハードなスポーツに一生懸命没頭していた。僕の強みは『銀色』の部分にあるのに、なんだか矛盾している感覚も、自覚していた。M先生とは恐ろしい人だ、と思った。なんで一瞬で見抜くんだ、と。すっごい殻が破れそうな感覚があった。走って帰った。早く実行に移したかった。僕は、素直にM先生のアドバイスを聞き入れ、外見も中身も『銀色』にしよう、と思った。でも、M先生にお金を払うのではなく、自分で考えるようにした。自分のことは、自分が一番よく知っている。『銀色』である立ち居振舞を研究した。『銀色』と人に思われるようなアウトプットを出すようにした。但し、その一方で「子分キャラ」としてかわいがってもらえる、今の自分の強みを活かしつつ、『銀色』に見えるにはどうしたらいいか、を研究した。『プチ銀色』? 「こいつは切れ味がある」+「こいつは俺のいうことをよく聞く」=「こいつの切れ味は、自分のために使いやすい」=「一緒に仕事をする」そう思ってもらう形だ。それ以来、僕はピカピカの『プチ銀色』となっているように思う。それで20代は走ってきた。走ってこれた。―――――――――――――――あの費から6年経過した。僕は、30歳になった。30歳になった今も、このまま『プチ銀色』でいいのだろうか? ―――――――――――――――29歳、30歳と多忙すぎて、自分を省みることを忘れている。・今、僕は、何色に見られているのだろうか? プチ銀色だと思っているのは、自分だけではないか? ・周囲から何色であることを期待されているのだろうか? ・5年後に、何色に見られたいか? ・いま、本当の自分は何色なのだろうか? 銀色であるのは、つくったからじゃ? ・自分は何色に見られたいのだろうか? 自分が見られたいように、 イメージをマネジメントできているのだろうか? ・見られたい色と、自分の本当の色が違う場合。 どうしたらいいのだろうか? ・もし、そうならば、 イメージをマネジメントする必要なんて、 そもそもあるのだろうか? もう一度、ここで確認してみる必要がある。以上