父からの電話
今日施設のケアハウスに居る父から「もう、外に出ちゃいけんことになったんだ」と電話がありました。父の施設は昨年末に県の『インフルエンザ警報』が発令された時から、感染予防のために家族の面会が禁止されています。だけど外部からの訪問は止められていても、お年寄りが近くに外出することはできていたのです。でも、今回コロナの脅威から施設入所者を守るために、その外出も禁止されたようです。毎日のように地域の知人達との交流を楽しんでいた父は、それが不満で電話をかけてきたみたいです。私「今はこんな時だから、仕方がないんだよ。我慢しなきゃ。お父さんが原因で他の入所者さんが感染したら大変なことになるでしょう?」父「でも、買い物にも行けないんだぞ」私「施設では食事が付いているんだから、無理に買い物に行かなくても良いでしょう?どうしても要るものがあるんなら、電話で知らせてくれれば、私が届けるし・・・・施設の玄関の外で渡すぐらいなら大丈夫でしょう。何か要るものがあるの?」父「・・・・桃屋のザーサイとうまもんの白菜漬け・・・」私「 ! 分かった。後で買いに行って届けるね」と言って電話を切りました。(どうしても要るものがあるのかと思えば、漬物かい!)・・とツッコミたくなりましたが、毎日のように来ていた私に会えなくなって、自由に外出もできなくなって、父はきっとストレスから愚痴を聞いて欲しかったんだと思いました。面会制限から3ヶ月経って、この先いつまでこの状態が続くのかって思ったら、父さん、私だって寂しいんだよ。会いたいんだよ。心配で心配でたまらない。部屋の掃除はしてますか? ちゃんとお風呂に入ってますか? 足の爪は伸びていませんか? 筋力が落ちないように施設の中でも歩いたり、軽い運動はしてね。 一人で部屋に籠ってないで、職員さんや他の入所者さんと仲良くしてますか?・・・会って訊きたいことはいっぱいあるけれど・・・訊けない。もし、コロナが施設で発生したら・・・このまま会えないまま逝ってしまうことになったら・・・って考えたら不安でたまらない。だけど今は我慢。我慢です。 コロナの嵐が立ち去るまでは・・・・