神戸から徳島港、そして太平洋再び…(8/11)
阿波踊り開幕前日の徳島 今日も朝から猛暑の気配たっぷりである。昨日よりさらに渋滞が予想されるため6時半に朝食、8時にホテルを出発した。すでに渋滞気味の神戸市内を抜け、神戸淡路鳴門自動車道に乗る。 8時40分すぎに明石海峡大橋を渡る。この橋は数年前に車で渡った。しかし、バイクで走るのは初めてである。走ってみると確かに長い。走っても走ってもまだ橋。「明石海峡大橋」(1998年に完成。15年経った今でも、全長3,911m、中央支間1,991mという世界最長の吊り橋) 淡路SAで小休止。四国に帰省する車で駐車場は満車状態である。インフォメーションで、島の東海岸沿いに走る国道28号線の状況を尋ねる。「海水浴シーズンでもあり、淡路島南ICまで2時間はかかるでしょう」という返答だった。 フェリーの時間も気になるが、ここは淡路島の東海岸を走る絶好の機会である。日本の海岸線走破計画の一端である。ためらわず淡路ICを出て国道28号線を走る。島の東岸は大阪湾にふたをする位置にあるが、海水の透明度は高く沖合は深い緑色だ。浜で海水浴を楽しむ人も多かった。 車の流れは順調で洲本市、南淡路市と走り抜けて西淡三原ICから高速道に乗った。10時30分、大鳴門橋を渡る。橋長1,629mで中央径間は876m。この大鳴門橋の特色は2層構造になっていることで、将来は下層に四国新幹線を通す計画があるという。 渦潮で有名な鳴門海峡。橋の下を観潮船が渦と一緒にぐるりと廻っているのが見えた。車のシートからは見えないだろう。こんな点は、視点が高く眺望360度というバイクの特権である。 これ以降も渋滞はなく、鳴門ICで高速道を降りて徳島市方面に向かう。徳島港の近くのスタンドに入ると思いもかけずおばあさんが出てきた。「レギュラーを満タンで...」と言うと、おばあさんは器用に給油し、料金はというと何と換算表を見ている。電卓も使わないしレシートもないというレトロなシステム。半世紀ほどタイムスリップしたような気がした。徳島名物の阿波踊りは明日12日からである。徳島の町は嵐の前の静けさという感じだった。 11時40分、徳島港のフェリーターミナルに着く。駐車場で久しぶりに佐賀ナンバーを発見。キャンプ用具を満載しているKAWASAKIゼファー400。ライダーは佐賀市内の人で、四万十川付近を走って高知経由でこのフェリーで帰途に就くという。 乗船してみると、1等寝台の4人部屋を一人で独占だった。この東九フェリーは東京~徳島~新門司を結んでいるが、船客の多くは徳島港で降りたようだ。ただ、問題ありで、この船はちょっと古い。まるで、2年前に地球一周した格安クルーズ船のピースボートみたいに設備は古い。(船の位置を示すボード。今はほとんどが液晶画面での表示だが、これは思いっきりアナログ) 定刻通り14時20分に出航した船は、夕方には室戸岬を廻っていた。今日もがんばって日本を暑くしているお日様が沈んでいく。もうそんなに頑張らなくていいのに、と思いながら夕陽を眺める。「旅の終わり」(高知回り航路は瀬戸内航路より時間がかかるが、明日早朝には九州の山を見ているだろう) 船内には料金の高いレストランはなく、1時間半限定で開店するうどん屋さんしかない。かき揚げうどん400円と牛丼300円。合計700円の安上がりの夕食を済ませる。もちろんネットサービスもないので、スマホを経由してたまっていた旅のブログをアップする。陸に近づくと携帯の圏内に入るので、スマホのテザリング機能が使えるのだ。 高知沖も瀬戸内海と同じくらいに波静かで、船が古いことを除けば快適な航海だった。 本日の走行距離 125.0Km⇓ 8/10~8/11走行ルート