自然エネルギーの開発と環境…(3/15)
風力発電で野鳥が危機に 北海道の留萌管内には64基の風車が設置され、その総発電量は67,290Kw(2012年3月現在)と北海道内の風力発電の26%を占めているそうです。留萌市から北上して稚内市に至る国道232号線沿いにはたくさんの風力発電の風車が立ち並んでいました。「巨大な風車」(大きなものは支柱高80m、ブレード直径80mにもなります~2011年6月10日 苫前町付近) 日本野鳥の会の会報「野鳥 wild Bird」の2014年1月号に、「根室フレシマ風力発電所建設計画 脅かされる稀少生物の生息地」という記事がありました。現在すでに10機が稼働している根室市で、新たに15機、出力3万4500kwの風力発電所を建設する計画があるそうです。 根室市付近には、留萌地方と同じように海沿いに小高い丘陵地があります。海からの風を受けやすくて風力発電に適した地形を有しているのです。 日本野鳥の会は、「オジロワシなど絶滅が心配される野鳥への悪影響が懸念される」として建設計画に反対しています。風力発電の風車の高度はワシ類の飛行高度にあたります。獲物を見つけて急降下するときに風車のブレードに突入して死亡する事故が多いそうです。「ワシ類?」(濃霧の中に見つけましたが種類は不明です~2012年7月27日 根室市の西の浜中町にて) 日本野鳥の会は、自然エネルギーへのシフトを訴え風力発電にも賛成しています。しかし、根室市での計画は絶滅危惧種への影響など環境破壊につながるとして反対しているのです。 地球温暖化や原発事故によって自然エネルギーの開発は急務となっています。しかし、自然エネルギーの開発が環境破壊につながることもあるということを忘れてはいけません。