ジャーマイン「ミクスチャーNo.7」
ジャーマインと言えば、最近輸入が終了したのか、軒並み各ショップから姿を消しているように思われます。また、過去に売られていた製品を見ると、ほとんどが角缶入りで、今回の「ミクスチャーNo.7」のようなパウチ入りは、この煙草を見つけるまでは見た事がありませんでした。いったいどんな煙草なのでしょう。 開封時の香りは、干草系の比較的浅い発酵臭で、微妙にバニラ香が混ざっているような気がします。ただ、全体的に香りは強くありません。カットは、やや細かいリボンカットで、フレイクを良く解した後という風情です。湿気は少し弱いでしょうか。 これを火皿内径22mmのパイプに詰めて着火しますと、微かにバニラ香が混ざった弱い干草系の匂いと、ベーシックなバージニア系煙草らしい紅茶系の甘さが来ます。ほほう、これはなかなか微妙な所を突いてきています。バージニアの熟成・発酵具合が、やや浅めではあるのですが青臭さはなく、かと言って臭みが出るほどは深くないという絶妙なラインにあるのです。50g1,050円の煙草にしては、非常に繊細なブレンドのようです。 火着き・火持ちは良好で、少しラフに吸うと、過燃焼した糖度の高いバージニア特有のアルカリ系の刺激が強く出るようになるくらい、良く燃えます。ですから、少し遠慮勝ちに吸った方が、干草系の味が堪能しやすいです。 「www.tobaccoreviews.com」の情報によりますと、この煙草は色々と着香が施されているようなのですが、今回の喫煙ではせいぜい微着香程度の感じしかしません。むしろ、ストレート・バージニアかバージニア・ペリクぐらいの喫味に感じられます。もしかしたら、長期在庫で着香が飛んでしまっているのかも知れませんが、それにしてもベースのブレンドはなかなか良い内容になっているようです。 喫煙中盤でゆるゆると吸っておりますと、浅い発酵の干草系の喫味が強まる瞬間があって、何だかもうちょっと高額なフレイク煙草を吸っているような錯覚に陥ります。話に聞くと、この煙草はドイツで根強い人気があるそうで、確かにこの価格でこの喫味なら、なるほどと納得できます。 ただし、重量感のある喫味ではないので、そういう方向性を期待すると外します。 喫煙終盤でも中盤と同じような喫味が続き、そのまま喫煙終了。後味は紅茶系で、残り香は少し干草系でした。 全体的に見て、微着香の部分よりもベースの煙草の味が終始先行し、なかなか本格的な煙草という感じでした。50g1,050円という低価格ながら、こういった喫味になっている煙草はなかなかありませんから、かなり貴重な煙草のように思います。ですから、この煙草を含むジャーマインのシリーズが輸入終了になってしまうのは、大変に残念な事だと思います。 輸入が終了し国内在庫もなくなると、こういうパウチ物の低価格煙草というのは個人輸入でもなかなか入手し辛くなります。興味のある方は、在庫のある今の内に吸っておく事をお薦めします。[お薦めの煙草ブログは此方 Click!]