ジンの新製品「T2(EZM15)」
ハードな仕様が魅力のジン社から、2,000m防水の自動巻腕時計「T2」が発表になっています。 「Sinn Model T2 (EZM 15)」 高強度チタンケースの直径は41mmですから、この手のダイバーウォッチにしては少し控えめのサイズになっています。実は、同時に「T1」というモデルも発表になっているのですが、そちらの方は1,000m防水に45mmケースとなっています。視認性を考えると大きい方が有利ですが、大きくすると構造的に防水性能が下がるという事なのでしょう。 この時計で私が個人的に注目したのは、使われている自動巻ムーブメントです。それには、ソプロッド社の「A10」ムーブメントが使用されているのです。 世界最大の汎用ムーブメントメーカーであるETA社が、同社が属するスウォッチ・グループ外へのムーブメントの供給を制限するというような発表をして以降、ETA社の汎用ムーブメントに代わるリーズナブルな汎用機を各社が開発し供給を始めていますが、ソプロッド社の「A10」もその内の一つです。 同じような汎用機としては、セリタ社の「SW」シリーズに先を越されている感は否めませんが、ETAムーブメントのほとんどコピー機とも言える「SW」シリーズに比べると、独自性という意味でソプロッド社の「A10」は面白い存在です。 今回のジンの新製品は、非常に「真面目」なダイバーウォッチなので、裏蓋はシースルーではなく、残念ながら「A10」の姿を拝む事はできませんが、こうしてジン社での採用が始まったという事は、後々シースルーバックのモデルにも「A10」が使われるようになる可能性が高いのではないかと思わせます。 多様なムーブメントが市場に根付いていくのは、機械式時計ファンとしては大歓迎です。[注目の時計ブログは此方 Click!]