ダビドフ「ブルー・ミクスチャー」
葉巻の一流ブランドであるダビドフは、葉巻だけでなく紙巻煙草やパイプ煙草も販売しています。パイプ煙草については、一缶50gで3,000円を軽く超える小売価格の物がほとんどなのですが、少しだけ2,000円台の銘柄があります。今回の「ブルー・ミクスチャー」は、その2,000円台のダビドフです。 私が購入した「ブルー・ミクスチャー」は丸缶なのですが、いくつかのネットショップ上では角缶で紹介されています。どっちが新しい仕様なのか、はたまた丸缶と角缶で併売なのかは分かりませんが、丸と角で表のデザインは同じようですし、特に気にする必要もなさそうです。 開封時の香りは、ミルク・キャラメルに蜂蜜を混ぜたような感じで、ドギツさがなく非常に上品です。流石は高級煙草ブランドのダビドフです。カットは比較的細かいラフカットとリボンカットの混合で、見た目ではブラックキャベンディッシュの割合がかなり高そうです。手触りとしては、やや渇き気味でしょうか。 少し硬めにパイプに詰めて吸い始めますと、予想外にマイルドな煙が来ます。いきなり甘いという感じではないのです。どちらかと言うと、非着香バーニア系のフレイクのような、浅い熟成の干草系もしくは紅茶系の甘味と風味が来ます。少し柑橘系のような酸味も感じますし、予想以上に複雑な味です。 少し吸い進むと、キャラメル系の甘味も微妙に感じるのですが、主役はやはり干草系のコクと風味です。この序盤の味わいは、少しオーリック「ゴールデン・スライスド」に似ているような気がします。 火着きと火持ちは大変良く、燃え進みも速い感じがするのですが、かと言って過燃焼気味ではなく、煙はあくまでマイルドです。 喫煙中盤を過ぎてくると、紅茶系の甘味と風味が一段と増します。非常に上質な非着香バージニア系の煙草を吸っているような喫味で、煙草感も十分にあり、非常に美味しいです。香りの中に微妙に着香されたキャラメルっぽい部分があるのですが、ちょっとした演出程度の強さで、かなり控えめです。 こうした味わいは最後まで続き、喫煙終了。後味は干草系の甘味が残り、残り香には微妙にキャラメル系の香りが混じりますが、基本的にはやはり干草系です。 全体的に見て、開封時の香りからは想像できない良質のバージニア系煙草です。吸ってる最中の着香感はほとんどありません。煙はマイルドでクール、舌への刺激も少ないです。流石はダビドフといったところでしょうか。 扱いとしては欧州系着香煙草という事になるのでしょうが、これだけ着香感が希薄で元々の煙草の味が前面に出ていると、ほぼ非着香のつもりで吸っても抵抗はないと思います。そういう意味では、「エリンモア・フレイク」とかにも通じる内容です。 まぁ、ダビドフの煙草にしては安いとは言え、50gで2,000円を超える価格というのは、それなりに高価です。けれども、それだけの内容のある上質な煙草である事は間違いありません。 非常に美味しい良い煙草です。[予想以上の煙草ブログは此方 Click!]