ラールセン No.80 アロマティック・ミクスチャー
ラールセンの煙草の50g丸缶は、これで三つ目になりますが、日本で販売されているラタキア物以外のラールセン50g丸缶はその三つしかありませんから、これで一通り制覇できる事になります。 ラールセンの煙草は最近、パッケージが更新され、日本で販売される在庫分も徐々に入れ替わってきています。今回の丸缶「No.80 アロマティック・ミクスチャー」は、更新されたデザインの缶で、以前とは微妙に変わっています。 開封時の香りは、少し柑橘系の酸味を加えたバニラ・チョコレートといった具合で、ある意味とてもラールセンらしい良い香りです。ラールセンのこの系統の香りを嗅ぐと、私は少しホッとします。自分にとってのパイプ煙草の原点に戻ったような気がするのです。 カットは、少しラフな感じのリボンカットで、湿り気は普通です。 大き目のパイプにたっぷり詰めて火を着けますと、期待を裏切らない甘い香りが来ます。ベタベタする感じはなく、ちょっとした酸味を伴うので、切れの良い爽やかな甘さのバニラ・チョコレートの香りです。味の方は、もちろんバニラ・チョコレート系の甘さなのですが、少し柑橘系の酸味が強く効いた甘さで、それでいて角が立つ事もなく、軽やかで非常に美味しいです。 嗚呼、自分は本当にラールセンの煙草が好きなんだなぁと、つくづく思います。 こうした味わいは、そこに徐々にバージニア系の軽快な甘さを加えながら、喫煙中盤以降も続き、最後まで行きます。着香成分が完全に消える事なく最後まで続くので、かなり深く上手に着香されている事が分かります。これは非常に美味しいです。やはり、ラールセンの着香は素晴らしい。 という事で喫煙終了。後味は柑橘系の酸味が効いて、非常に爽やかで、残り香も大変に良いです。こういう残り香だと、家族の評判も良いです。 今回の「No.80」の味わいの方向性は、同じラールセンのパウチ物で行けば「マスターズ・ブレンド」、3,800円缶で言えば「シグネチャー」辺りと同じで、更に毎年恒例の限定煙草とも同じです。異なる価格帯で同じ方向性の煙草を揃えるという事は、おそらくこの方向性が、ラールセンが最も得意とする物なのでしょう。確かにこの「No.80」は、ラールセンらしさを十二分に堪能できる美味しい煙草です。 ただ、この「No.80」に関して言うと、価格帯としてやや中途半端な気がします。同じ方向性なら、多くの人は安いパウチにするか一番高級な3,800円缶にするかのどちらかだと思うのです。実際、ネット上の露出度から考えると、パウチの「マスターズ・ブレンド」や3,800円缶の「シグネチャー」の方が、圧倒的に人気が高いような気がします。 大変に美味しい煙草なので、他のラインアップとの関係で目立たない存在になってしまっているのは、少し勿体無いような気もします。[評判の良い煙草ブログは此方 Click!]