生命誕生のなぞ(14)
「最初、地球には人間はいなかった。」「人間は宇宙船内で作られた。」これだけ聞いただけでも質問したくなるのだが、ここは黙って聞くことにした。ただ、質問箇所はよく覚えておこうと思った。「そして、地球に一定の酸素の量ができたので、女を一人だけ作り、どれぐらい生きられるか試してみたが、すぐに死んでしまった。死体を宇宙船に回収して、調べるとすぐに窒息だとわかった。どれぐらいの酸素の摂取が不足したかもわかり、少しだけ改造すれば生きていけるとわかり、またすぐに遺伝子を組替えて女を一人作り、同じ場所に置いてきた。改造したのは、一度に吸い込む酸素の量で、鼻の穴を大きくして、できるだけ多く酸素を吸い込むようにした。20,30キロ走っても疲労感はあまりない。そして、生きるため、もう一度、水と食べることだけを教えた。」「だから、君では生きていけない。」なるほど、やっと理由がわかってきた。が、いくつかの質問もできた。それを聞くことにした。つづく