瀬戸内 寂聴さんの話
Ver.01瀬戸内 寂聴(せとうち じゃくちょう )さんとは何回か会っている。瀬戸内 晴美(せとうち はるみ)時代から寂聴に変わった時も会った。私の書いたものはどういう印象ですか?と聞かれ、男のような力強さですかね?と言うと、えっ!力強い?どういう風に?ウーマンリブ的な強さですかね?どれを読んでそう感じたのですか?2,3、冊の本の題名を言うとへー、そう感じましたか?まぁ、私もいろいろ経験しましたから、それが出たんでしょうね。力強いという感想は初めてです。そうですか、そう感じられましたか?と言う内容だった。ある時は、どうして、出家なさったのですかと聞くと、報道とは少し違ったことを聞いたことなどを思い出す。またある時は、会ったとたん、私の顔を見て腹を抱えて笑っていたことなども思い出す。いつでも、寂聴さんは、かなり年下の私に対しても丁寧にこと細かく話をして下さった。源氏物語を書く前にも、インドに行く前にも、インドから帰って間もない日にも会った。最後に会ったのは、インドから帰ってからである。話した内容は、仏教のことだつたと記憶している。