緩斜面でトレーニング
スキーのレッスンはだいたいレベルにあった斜面を選択して行っているけど、ときどき緩斜面でのトレーニングを取り入れている。 緩斜面でやる理由は一つ。 「低速で確認する」ということ。 基本的な姿勢であるとか動きであるとかを確認するためにはある程度斜度がない斜面を選択する方がいい。 斜度がきつくなると、当然ではあるが速度も速くなる。 そうなると動きも姿勢も確認するのが難しくなるわけだ。 そこで斜度の緩い斜面でやることによって確認が容易になる。 が、いつもべたべたの緩斜面でやるということではない。 私的には約10度くらいの斜面がいいかなあと思っている。 きつ過ぎず緩過ぎずというところだ。 前にも書いたが初心者コースなんて言われているべたの緩斜面ではかえって難易度が増してしまうからな。 ポジションの確認をするにはまず、平らな場所で行うのがいい。 そこでスキーを履いて普通に立ってみる。 実はそのポジションが一番いいポジションということになる。 普通に立っている状態が一番安定しているからね。 そこから滑っているときの構えにしてみるのだが、そのときに気を付けないといけないのが、足裏の感覚。 普通に立っているときの足裏感覚に合うようにするわけだ。 滑るときの構えを取ると、実際には膝を曲げたり拗ねをブーツに充てたりちょっと状態を傾けたりと動きが出てくるので足裏の感覚も変わってくるのだが、そのときに普通に立っているときの足裏感覚に寄せていくように体全体の位置を調整するわけ。 で、実際に緩斜面で滑ってもらうと、当然ではあるが足裏の感覚がずれてくる。 まあ、単純に後傾になるよね。 なので、体全体の位置を修正しながら足裏感覚を合わせていくのだ。 そのときに気を付けないといけないのは、「下半身の動きで調整する」ということだ。 足首であるとか膝であるとか股関節であるとか、下半身の動きで足裏感覚を合わせていく。 さらに言うと、「まずは足首から」だ。 足首で体全体を動かしながら、膝、股関節で調節していく。 なんか簡単に書いているけど、実際にやってみるとけっこう大変。 これを急斜面でやらないといけないわけだが、実際こんなん確認しながら急斜面を滑るってちょっと難易度が高すぎ。 なので、緩斜面でやるわけ。 そこでしっかりと確認をしてから、それを急斜面で再現してみるわけだ。 もちろん、いきなり斜度が40度とかではなくて、10度のところで確認したら、次は20度くらいの斜面で試してみて、徐々に斜度をきつくしていくと確認しやすいだろう。 今シーズンは今のところ雪も十分にあって、急斜面のコースもオープンしているのでいいんだが、シーズン初めとか終わりなんかは急斜面のコースがない場合もある。 そうなったときに「上級者はレッスンできません」というわけにもいかないものな。 これからシーズンも終わりに向かっていくんだけど、最後にシーズンの振り返りとして、緩斜面でいろいろと確認しておくと、来シーズンにつながっていくんじゃないかと思う。 今は雪も十分なんで存分に急斜面を楽しんで、何か気になるところなどあれば緩斜面で確認してみるといいんじゃないかな。