少子化対策を考える
少子化対策については何度か書いてきたが、今回は労働力の点から考えてみる。 今、なんでか知らんけどどこも人手不足だという。 でも、働いてない人、けっこういるわけ。 要は需給バランスが取れていないということだが、それはひとえに賃金と雇用形態が問題なのだと思う。 まず、人手不足な業界は基本的に賃金が低い、というか費用対効果が悪いというべきだろうな。 そして、昇給が見込めない。 例えばだよ、20歳で20万円としよう。じゃあ、30歳でどのくらいになっている? 30万円だったら、まあ、年収にして450万円くらいにはなるか。 これで十分...なわけないだろう? 30歳で単身ならまあ、この額でもなんとかなるだろう。 40歳ではどうだ?40万円だとすると年収にして600万円くらいか。 50歳で50万円として年収が800万円くらいになるかなあ。 単身ならまあ十分だよ。 つまり、そういうことだ。 結婚して子どもがいるととてもこれではやってられないってことだよ。 実際、今はそのくらい子育てにはお金がかかるということだ。 だって、大学まで行かせるとなると、20歳で結婚してすぐに子どもができたとしてもだ、子どもが大学に行くころには40歳くらいになっているわけだ。 上の例でいくと、年収が600万円くらいのころだな。 そのときに年間200万円くらいはかかるわけ。 つまり、年収が400万円のころに戻ってしまうわけだよ。 もし、子どもが2歳違いで3人いたら、一時期は年間400万円がもっていかれるわけ。 これ、国公立の大学に行った場合の話だから、私立だと単純のその倍はかかると思っていい。 40歳から年間200万円、42~44歳まで年間800万円、46歳まで200万円が持っていかれると考えると、とてもではないけど、奥さん専業主婦でやっていけるような状況ではない。 じゃあ、高校生までは子どもに金がかからないかと言われると、とんでもない話だ。 こうやって考えると賃金が低いところではとてもやっていけないということだ。 だからそういう業種は敬遠される。 それなら、賃金を上げればいいじゃないかとなるけど、そうはならない。 外国人を入れて安く働かせるという下種なことを考えるわけだ。 だから日本人の賃金も上がらない。 安易に外国人労働者を受け入れてきた結果だ。 これではとてもじゃないけど、若いときに結婚して子供を、という話にはならないよな。