安達太良山子連れ登山記
福島2日目コテージなので、自炊用の食料と酒をしこたまもってきたものの、初日は疲れから自炊はせず簡単に済ませて酒だけしっかりと飲む。さて今日は朝からドピーカンここからならば磐梯山がすぐ近くだが、家族登山のブランクがあるので標高差の少ない安達太良山に行くことにした。スカイラインを1時間で安達太良山の登山口、岳温泉。ここから最近できたゴンドラに乗ってあっという間に1350m地点。頂上まで残りわずか350mである。標高差350mといえばかの高尾山にもおよばないお気楽ハイキングコースである。おそるべき日本100名山。そのうち100名山ハンターのために100名山すべてにロープウェイなどがかけられるかもしれんね。でも頂上までロープウェイかけてしまうと、登山ではなくなってしまって「日本百名山登頂!」などと言えなくなってしまうので、少しは頂上までの距離を残しておいたほうがいいね。そう大体1時間くらいで着くぐらいの距離、すなわち標高差300~400mくらいがいいね。安達太良山のゴンドラはその意味で見事。平日だというのに多くの登山者を集めていた。 さてわれわれも小さな子供連れ弱小登山者なのでゴンドラを利用しいしい頂上までの登山道を歩きだす。子供用の背負子を2つもってきてはいるが、子どもたちは「自分で歩く!」と珍しく自己主張したので手を引いて歩きだしたのである。 紅葉まっさかりの山はすばらしい。その分登山者も多い。子供の歩幅では大人にかなうわけもなく、後ろからどんどんぬかされていくが子供たちはがんばる。下のこは1時間ほどでリタイヤ。父の背負子に背負われることに。でも上の子は頑張る。安達太良山は別名乳首山と呼ばれる形状をしているが、その最後の乳首の部分はちょっとした岩場になっている。でも大丈夫。ふだん「くらいみんぐやる~」と言いつつ、家の押入れを使って「3点支持」や「レイバック」「アンダークリング」「マントリング」などの練習をしているわが息子である。最後の鎖場は鎖をつかわず乗り越え、その上の岩場は登山道を外れ岩場を乗り越えて頂上へゴールインであった。標高差350mなれど、4歳の子供にとっては大変なことであろう。コースタイム1時間を2時間かけて自分の足で歩ききったわが子に拍手してやりたい気分である。頂上は団体さん御一行様で随分とにぎやかだが、頂上からの眺めは最高だ。そういえば前回この山に上ったのはかっきり10年前の秋だったなあと20代の時の感慨にひたってみた。さて下山はさすがに子供の足では危ないので2人も背負子に収容。人混みをさけ紅葉の山を堪能しようと、ロープウェイコースを外れクロガネ小屋を経由して勢到平の方へ下りていく。コースから外れると途端に静寂の中、濃厚な秋の気配がわれわれを包んだ。疲労と心地よい振動で子供たちはすぐに眠ってしまっていた。妻は久しぶりの子供の重さに悲鳴をあげて下っている。そして私は久々の秋の気配に気分よく下っていったのである。参考タイムゴンドラ駅9:50→13:15安達太良山頂上13:50→16:00岳温泉登山口