こんぺいとう
みなさん。おこしやす。金平糖はちょっと不憫なお菓子ですよね。日本に伝わって歴史も長く、かつては高級菓子だったというのに、お菓子の辺境に追いやられているような気がします。でも、そのようなイメージを変えてくれるのがこちらの金平糖です。緑寿庵清水の金平糖本来、金平糖は、着色した砂糖を固めるだけの物がほとんどです。それは、天然の味を付けると、砂糖が固まらないという常識があるから。でも、緑寿庵清水では、その常識をくつがえして、天然素材100%の金平糖を今でも、作っています。薬品を使わずに金平糖が作られるということは、本家であるヨーロッパからみれば信じられないこと。それは、日本の菓子職人の精進の賜ですね。種類も豊富です。ブルーベリー、カルピス、トマト、さくらんぼなど、50種類以上もあります。 どれも天然の果汁の優しい味わいがありおいしいです。 皇室の御引き菓子は金平糖、という事もあり、金平糖を結婚の引き出物や、お祝いに使う人も多いようです。紀宮様やヤワラちゃんの結婚式の引き出物に使われて一躍、有名にもなりました。究極の金平糖は梅酒や日本酒、ブランデーなどで、年に一度しか作られないため、常に予約がいっぱいで翌年、あるいは翌々年にならなければ入手できないものもあるそうです。私が意外に好きなのは天然水サイダー。うっすら水色の金平糖は口に入れるとたしかにサイダーの味わい。炭酸の泡すら感じられるようで不思議なのです。そんな中で、季節限定の桜の金平糖を紹介いたします。塩漬けしてある桜の花びらを、細かくして蜜がけし、軸を煮て色と香りを取ってあるそうです。十六日間かけて作る人気商品で、桜が咲く頃には売り切れてしまいます。桜の花の上品な香りがふゎっと口の中に広がるようです金平糖を口に含みながら、チャイコフスキーのバレー組曲、「くるみ割り人形」の中の金平糖の踊りをついつい思い出してしまいます。チャイコフスキーの有名なバレエ音楽にのせて、金平糖の精が踊ります。チェレスタの音色に合わせたとても幻想的な踊りです。私が大好きな踊り。♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪クララは、お菓子の精たちの踊りを目を輝かせて見ていました。チョコレートの精たちの、スペインの踊り。コーヒーの精たちの、アラビアの踊り。お茶の精たちの、中国の踊り。ロシアンケーキの精たちの、ロシアの踊り…トレパーク。アーモンドケーキの精たちの、あし笛の踊り。いろいろなお菓子の踊りがありました。そのお菓子の精たちのそれぞれの国によって、音楽も踊りもみんな違っていて、そのどれもが素晴らしかったので、クララはとても不思議な、そして楽しい気持ちになりました。その時甘い香りを感じました。クララの前にこんぺい糖の女王様が立ち、やさしい声で言ったのです。「さあ 今度はわたしが踊りましょう。」お菓子の国の女王さまは、こんぺい糖の精だったのですね。