また1年。
またまた、この日がめぐってきました。12月1日。記念日です今年もまた、この詩を読み返しています。主人で出張でいないので、ちょっと寂しいです二人が睦まじくいるためには愚かでいるほうがいい立派すぎないほうがいい立派すぎることは長持ちしないことだと気付いているほうがいい完璧をめざさないほうがいい完璧なんて不自然なことだとうそぶいているほうがいい二人のうちどちらかがふざけているほうがいい ずっこけているほうがいい互いに非難することがあっても非難できる資格が自分にあったかどうかあとで疑わしくなるほうがいい正しいことを言うときは少しひかえめにするほうがいい正しいことを言うときは相手を傷つけやすいものだと気付いているほうがいい立派でありたいとか正しくありたいとかいう無理な緊張には色目を使わず ゆったり ゆたかに光を浴びているほうがいい健康で 風に吹かれながら生きていることのなつかしさにふと 胸が熱くなるそんな日があってもいいそしてなぜ胸が熱くなるのか黙っていても二人にはわかるのであってほしい 祝婚歌 吉野 弘