なすびっとの夢
わが名は“なすびっと”大食漢のなすび王子じゃ。とあるときとあるところで満腹になって眠ってしまったのじゃ。畳屋さんの庭先のイ草に寄りかかっていい気持ちで眠っておった。畳屋のあるじに柏手を打たれてまつられてしもうた。わしはもともと木になり下がるものじゃから直立不動は苦手じゃ。畳屋のあるじが何やら所用で出かけて行った。これ幸いと畳を枕にぐ~すかとねむったと。しばらくすると何やらがさごそと音がする。な・なんと・真っ赤な舌をちろちろと出しながらおろち神が3体、相談しておわす。ウマそうななすびじゃ。どこから食らおうぞ。お主はめんような長っぱなから食すがよかろう。わしは太った腹を食らおう。では私めはしっぽから戴きまする。ぎゃ~ゃ~ゃ~。と言うところで目が覚めたとさ。