【平櫛田中美術館&田中苑コースのススメ】
4月17日(月)晴れ 明日、平櫛田中美術館がリニューアルオープンするのでこのコースを紹介します。井原駅からの最短で井原駅から平櫛田中美術館往復する野外彫刻めぐりのコースです。もちろんメインは平櫛田中美術館での作品鑑賞だが、平櫛田中翁生誕の井原市には町並みに野外彫刻がそこかしこに設置されています。どうぞ美術館への道すがら芸術鑑賞をお楽しみください。 【平櫛田中美術館&田中苑コース】 ( 距離 :2.1㎞ 目安時間:約30分(片道:15分) 歩数:約3,000歩) スタートは井原駅、駅舎を出発して目の前に広がるのが駅前広場、足元をご覧いただくとタイルが敷き詰められ駅前の地図になっております。 それでっさっそく野外彫刻を鑑賞して歩きましょう広場の端にある作品が「扇」です。 作者は澄川喜一氏(島根県生まれ)、高さ 3.255m(支柱:2m:徳山みかげ石灰白色)(扇 1.255m:インド赤みかげ石) 「扇」は、井原市に伝承されている那須与一の屋島の合戦での一コマが表現されています。作品の奥側に足跡のマークがございます。ここから駅舎を見ていただきますと、駅ビルが弓、シンボルタワーが矢、そして扇の日の丸の穴の向こうに矢の先端が見えます。屋島の打ち寄せる波の先の小舟で美女が掲げる日の丸の扇を射てみよという平家の挑戦状、これに総大将の源義経が指名したのが弓の名手、那須与一でした。結果は見事に一発的中。この戦功により那須氏は備中荏原荘を恩賞として領したのです。 正面にまっすぐ伸びるのが駅前大通りです。左の歩道を進みますと次なる作品「はじらい」です。作者は桜井裕一氏(山形県生まれ)。平櫛田中に師事し、家業が大工だったので幼いころから木彫に親しみ、若くして優れた技術と表現力を備えた木彫家として認められた。体が弱く大病を何度もしたため戦後は主に塑像を発表した。平櫛田中賞選考委員もつとめた。 ナイーブで抒情的な資質を持ち、清楚な女性像の秀作が多い。 歩を進めてアクティブライフ井原の正面玄関にある作品が「TO THE SKY」です。 作者は、駅前広場にある「扇」と同じ澄川喜一氏。 アフリカ産の黒みかげ石の研磨したシャープなかたちは、知性を表現し、自然の割肌は力を象徴する。空に向かってゆるやかにのびあがるかたちは、井原市の未来への飛躍をイメージすると共に近代的な建築と調和し、さわやかな空間を生み出す。とは作者の解説。 アクティブライフ井原の隣のビルが井笠地域地場産業振興センターで、玄関脇にある作品「裸婦」です。作者は千野茂氏(新潟県生まれ)。裸婦像を得意とし穏やかで温雅な作風で知られる。 この裸婦像は、昭和25年に制作された初期の作品で、第35回院展に出品され、第1回大観賞・日本美術院賞を受賞した。若い裸婦の内側から訴えてくるような美しさが表現されている。 歩を進めてトマト銀行井原支店を左折すると正面にリニューアルした田中美術館改め「平櫛田中美術館」が見えてくる。左に井原市民会館、みぎに「田中苑」がある。(其の2 に続く)