[働いていた頃の思い出]の記事一覧 | 　　ぼんやり上海生活→海辺生活→炭酸生活

上海で同窓会？

以前働いていた会社のお仲間からメールが来た。私がいる間、ずっとメカニックのマネージャーとして一緒に働いていたVさん(外人)が、今月から上海にリリーフとして約一ヶ月来るそうだ。そして、メールをくれた先輩（彼もまたメカニック）も来て、久しぶりに同窓会？でもしよう！ということになった。彼の奥様の元同僚(同業他社)という方も、ダンナ様(これまた同業他社)の転勤で上海にいらっしゃるそうで、その方にも声をかけて、ということになっている。久しぶりに業界話に花が咲くのだろうか。以前の職場にいた皆はフランス、ドイツ、クウェート、アメリカ、色んな所を転々としたり、転職したり、定年退職したり、と、もう会うこともないだろうと思っていた。オフィスに行っても知ってる顔ももうないかも、と思っていた。それだけ私のブランクも長く、入れ代わりも激しい業界。思いがけず嬉しい連絡をもらい、思いがけずこんなところで会えることになり、嬉しい限り。会うのは日本に帰る前日、バタバタするのは目に見えている。しかも今日は長男が風邪と喘息で学校を休んでいる。先学期の最後もこんな感じで入院した。ちょっと不安。学校の個人面談も今日はキャンセルし、別の日にお願いした。お土産を買いに出歩きたいところだが、仕方ない。今回もお土産なしになるのだろうか。今週は長男が回復したら、いつもの我家恒例のドタバタに突入だ。

ゲイとの日々・その３～悲痛な叫び～

働き出してから始まった、私とゲイの皆様との日々。（その１～出会い～）勤務先でも、出張先でも、アフター５でもお付き合い。（その２～やっぱり女～）色々なタイプのゲイの方々にお目にかかった。おすぎ＆ピーコタイプ：何でもかんでも批判する。スマートさん：良く気が付き（モノホン女の私も負ける！）、おすぎやピーコと違い嫌味がなく、言動もスマート。クラスに一人は必ずいる控えめタイプ：おとなしく控えめ。ゲイと言われたときにゃーたまげる。考えてみれば、彼らは女、である。こういうタイプは女によくいる、普通の人達である。ただ外見が男なだけ。そして、それがネックなのだ。出張に行く自社の機内で、ときどき通訳などのお手伝いをしたり、忙しくない時間、ギャレーでクルーのお友達や先輩方とおしゃべりするのだが、そんなとき、クルーの一人、ゲイの本音を聞くことになった。怒った足取りでカッカッ！とギャレーに飛び込んできた彼、いや、彼女。どうやらお客様の女性の一人に何か不愉快な思いをさせられたらしい。怒りが収まらず、頭から湯気が出ているご様子。どうしたの？と聞くと、「見て！あの女！あいつ女なのよ！」 (←当然ｰｰ;）「ブスのくせに女だからって、赤ん坊が生めるのよっ！くやしい～ぃぃい！！」なんとも悲痛なゲイの叫びであった。

お子様一人旅も・・・恐るべし

アナカンパニードマイナー、お子様の一人旅。私達は‘アナカンちゃん’や‘UM’と呼んでいた。冬休みや夏休みになると可愛いお子ちゃま達が、お父さん、お母さんなしで飛行機に乗って日本と外国を往復する。ヨーロッパ線などは、片道10時間以上。偉いなぁと感心していた。ある日、中国系の航空会社の友達が「ちょっと聞いて～！」とオフィスに入ってきた。中国からの到着便でUMが乗っているとの連絡があり、到着ロビーのお迎えの方に引き渡すまでのケアのため、シップサイドまで行きドアが開くのを待っていた。飛行機が完全に止り、ドアが開いたと思ったら、中のクルーが「はい、アナカン。」とヒョイっと赤ちゃんを彼女の腕に渡したと言う。「ありえない～！！」「また、またぁ～。いくら中国でもそこまでは・・・。」と言う私たち。でも彼女は、他にそれらしき子供もおらず、半信半疑、到着ロビーまで、まだ立つことも出来ないその赤ん坊を抱いて行ったという。ロビーに出る扉が開いた途端、今にも泣きそうになったお母さんらしき人が大きく手を振って走り寄って来て、めでたくケースクローズ。ありえない。何度聞いても、ありえない。そんな赤ちゃんを一人旅？させる親も親だが、乗せる方も乗せる方だ。恐るべし、何でもあり中国。

ゲイとの日々・その２～やっぱり女～

働き出してから始まった、ゲイの皆様との関係。月日を重ねるごとに広がっていった。転職先のゲイ、Ｎさん。Ｎさんのファッションは、カルティエの時計にエルメスのブレス、ピンクのマフラー、と日々ゲイのファッションを色々と勉強させてくれた。Ｎさんのお友達のゲイ。全然違う職種なのだが、よくオフィスに遊びに来るＭさんという人がいる。ボスをはじめ、オフィスの皆も顔なじみ。そして、このＭさんは、これまたその１で登場のＩさんのようにイカツイ風貌なのだが、チェックをふんだんに取り入れたライトカラーのお召し物に、シースルーのバッグ。そのバッグの中にはヴィトンの小さな小物入れがゴロゴロと色とりどりに入れられており、かなりのアピール度。と、毎回パンチのあるファッションを披露してくれた。出張先のヨーロッパで出会った、Ｎさんのお友達、というロシア人は、Ｍさんそっくりで、「Ｎさんのオフィスの子でしょ？」と声をかけられたときはＭさんがいるのかとびっくりした。Ｍさんとの見分け方は、めがね。そのロシア人は、赤いふちのめがねをかけていた。彼のファッションポイントらしい。そして、フライトの度に飛んでくる、男性の多国籍クルーたち。Ｎさんのお友達（彼女？）がわんさか。到着した飛行機から出てきてＮさんがいないと、「今日Ｎさんは？」と小さな声で聞く。「オフィスだよ。電話しようか？」と聞くと、「うん、お願い♪」と可愛く言う。携帯から電話し、Ｎさんとかわると、顔を赤らめ照れながら、うん♪うん♪とうなずいている。その光景は正に、‘恋する少女’そのものだった。私は何度彼らのパーソナル電話交換手となったことか。そしてオフィスに戻ると、オフィスに落ちていたという、ビューラー（まつげをカールするもの）でチャームポイントである、長～いまつげをカールするＮさんがいた。

ゲイとの日々・その１～出会い～

働き出してしばらくするまで、この業界（コックピットからの夜景）がゲイの方々の集まる業界だとはつゆ知らずにいた私。それまでゲイに会ったことすらなかったが、ここから私とゲイの皆様との微妙な関わりが始まった。なんとなくクネクネ歩く男の先輩、Iさん。顔はとってもイカツく、制服の下にはゴールドのネックレスをしていた。話すとなんとなくツッコミが厳しい。でも男だと思っていた、というより、疑うことすら知らなかった。Iさん女だもんね、と言うほかの先輩や上司の言葉も冗談かと思っていた。そんなある日、お客様も殆どいなくなったチェックインカウンターで、上司がいきなり「おい、I。お前なんで男がええんや。」と、皆が聞きたいけど聞けない、禁じられた質問を見事にストレートに、しかもそこにいる皆に聞こえる大きな声で言った。私の方がうろたえた。しかしIさんは動揺することもなく言った。「え～？だってぇ、汚い女より綺麗な男の方がいいじゃなぁい。」そしてそのIさんとたまたま一緒の時間に休憩室で昼食を取っていたとき、たまたま私のお箸からおかずがポロリと床にこぼれ落ちた。あと２－３口で食べ終わる、というときだった。食べ終わったら拾ってお弁当のパックと一緒に捨てに行こう、と残りのご飯を食べたその時、「ちょっと、あんた～、拾いなさいよぉ。女のくせにー。」と、厳しいツッコミがきた。彼は、いや、彼女は、同じ女としてその清潔感のなさが許せないのだ。彼女は‘汚い女’が嫌いなのだ。汚い女より綺麗な男がいい、と言っていたが、綺麗な女ならOKなのか。バイ？でも、その疑問も吹き飛んだ。「こないださー、妹（キャビンクルー＾＾;）のブラジャー付けてたら見つかっちゃったぁ。」「もう、お兄ちゃんまたやってんのー？って取り上げられちゃった♪」彼は、完全に、彼女だった。また、って・・・。妹さん、どう思ってるのだろう。妹さんも同じ業界、そういう人には慣れてるのか。でもお兄ちゃんだしなぁ、ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ・・。そして私は彼女？と課のレク係としてしばらくお付き合いすることになった。その後、そんな彼、いえ、彼女にも別れを告げ？同じビルの中の違うエアラインに宿がえした。転職が決まった時、若いパイ訓（パイロット訓練生）キラーと恐れられていた女上司が、「Nさんはダメよ、彼、女の子だから♪」と転職先の内情を親切に教えてくれた。宿をかえてしばらくすると、前出のIさんがオフィスに入ってきた。「失礼しまぁ～す♪」昔の後輩に何か用かしら？それとも仕事？と思っていたら、「Nさん、いまっすぅ～？」と、何やら顔を赤らめて照れているご様子。Nさんが出て来るまで、「あ、嫌だぁ～、どうしよう、照れちゃう♪」と一人照れまくっていた。Nさんが出て来ると、「いやぁ～ん！憧れのNさんだからドキドキしちゃう～！」鬼瓦ごんぞうのようなイカツイ顔の彼は、体を異様にクネクネさせて紅潮していた。

コックピットからの夜景

うら若き頃、航空会社で働いていた。先日、当時の仲間と話す機会があり、懐かしい思い出話に花が咲いた。懐かしさのあまり、航空会社職員のブログってあるのかしら、と探してみた。そこには色々な、懐かしい思い出が蘇る話が沢山あった。色んな思い出があるけれど、出張に休みを絡めて遊びに行った、パリだったか、ローマだったか、からドイツに帰るコックピットから眺めた夜景が一番の素敵な思い出かもしれない。「ほら、これがヨーロッパの夜景だよ。」そう言って振り返る美形のコパイ（コ-パイロット）。「あんたの方が、綺麗だよ。」なんて言い返す勇気は当時のミズミズシイ私にはまだなかった。