オランダ人のフラット・メイト その2~女を連れ込む
さて、このオランダ人のフラット・メイトのバートとフラットをシェアし、最初は夕飯なんかも交代に作っていたものの、ちょっと危機を感じた私は語学学校を探して通い始め、友だちもできて楽しい毎日を送ることとなった。同じ家に住んでいるものの、話すことといったら挨拶か電話の取次ぎ程度。でも、そのほうが気が楽で私はよかった。6月のことだっただろうか、ある日バートがYさんという日本人女性を連れてきた。彼女を自分の友だちと紹介し、2,3日自分の部屋に泊めると言った。別にかまわない。私の男友だちも同時期に1週間ほど私のところに居候していたことだし。しかし、このYさんは2,3日たっても、1週間たっても、1ヶ月たっても出て行かないのだ。一度出て行ったが、1週間で帰ってきて、私がフラットを出る1週間前に帰国のために出て行った。ずっとフラットにこもりっきりで昼前まで寝ていて、夜はいそいそと彼のために夕食を作っていた。彼の部屋にはベッドが1つしかないので、いったいどこに寝ているのか聞くと、寝袋を持っていると言っていた。そういえば、寝袋を干している姿を数回見かけた。夜はキッチンからにぎやかな、キャッキャッという笑い声が聞こえてきた。あの寒いオヤジギャグ(マジでおもしろくない)の何がおかしいのか、疑問だった。しかし、男と女、長いこと同じ部屋にいると何かが起こっても当然のこと。ある日、私はフラット代を払いにバートの部屋へ行った。ドアが開いていたので声をかけてから顔を出すと、部屋の中央で抱き合っていた2人はさっと離れた。私は何事もなかったようにお金を払い、その場を去った。そしてある晩ベッドの中で本を読んでいると、変な声が聞こえるのだ。私とバートの部屋の間にはキッチンがある、それでも聞こえてくるのだ。私の気のせいかな?とそのまま眠りにつくが、翌日、バスルームにあるゴミ入れの中にある物体を発見!そう、使用済みの避妊具だった。何をしようが勝手だけれども、そのまま捨てるな~!ソレを見つけたのは一度だけではなかった。それからは手をつないで町を歩く姿も度々見かけたし、友だちは彼らのキス現場を発見した。まあ、相手に彼女がいようがいまいが、私には関係ない。ただ、冬だったので光熱費が異常に高くなった。私の部屋にもヒーターがあったけど、使い方がよくわからないし、寒さには強かったので1,2回しか使ったことがない。しかし、彼女はフラットにいる間中ヒーターを使っていた。ある日、彼に呼ばれて光熱費が高すぎる、おかしいと言われた。あんたの彼女ですから・・・使っていたのは。でも、明らかに私を疑っていた。結局お互いの部屋に暖房を置かないことになったが、元々使っていなかった私には関係がない。彼女が去った後も手紙や電話で連絡を取り合っていたようだが、バートはその後も日本人女性がらみのトラブルを起こしたらしい。このYさんと真剣に恋愛していなかったことは確かだろう。