フィラデルフィア美術館展 印象派と20世紀の美術
僕は美術展に行くときに必ず後援の新聞社を確認します。読売新聞系は「ちょっとなあ」と思います。で、その読売新聞系のフィラデルフィア美術館展に上野の東京都美術館まで行ってきました。同伴は実際にフィラデルフィアに行って美術館を見たこともある妻です。日曜日に行ったのですが、土曜日にテレビ東京でジョージア・オキーフのTwo Calla Lilis on Pinkの絵の番組をやっていて(美の鉄人でしたっけ?エプソンの提供の番組です)、「よし、オキーフの絵だけでも見に行こう!」って気になり日曜日のお昼に散歩がてら出かけました。バスから降りて不忍池のまわりを散歩して都美術館に向かいました。 途中で佐賀県物産展なんかもやっていて、けっこう上野公園はにぎわっていました。国立西洋美術館はムンク展をやっています。 で、都美術館ですが、まあまあの人の入りです。僕は列を作って見ることができない性分(離れてみたり、もう一回見たり、スキップしたり立ち止まったり)なのですが、混雑しているとそれも難しいのですが、この日は自由に見ることができるくらいの盛況ぶりです。 数枚はいい絵もかかっているのですが、どうもフィラデルフィアに本当にいい絵は置いてきているとしか思えないような選び方です。妻も、もっと良い絵がいっぱいあったといってます。有名な作家の絵が1,2枚ずつかかっているのですが、それが本当に代表作とは思えないような絵も多いのです。その中でも、マチスの「青いドレスの女」やオキーフの「ピンクの地の上の2本のカラ・リリー」、アンリ・ルソーの「陽気な道化師たち」はよかったものの、モネなどの印象派ならすぐ近くの国立西洋美術館の常設展の方がよっぽど枚数も多くいい作品が見られるし、ピカソやゴッホだって、もっといい作品は日本にたくさんあるわけで、そういった点から、このような小さな散漫な展覧会を「フィラデルフィア美術館展」とすると、その本質を誤ってしまうのではないかな?デュシャンの大ガラスとか階段を降りる男の絵を持ってきてほしかったなあ(ま、大ガラスは駒場にあるのだけどね)。オキーフが1枚というのも、がっかりでした。 期待しすぎた僕が悪いのでしょうが、このところ出かけて行った美術展が結構良かっただけに「やっぱり読売新聞系は・・・」という思いをいっそう強くしてしまいました。