ウロコマツカサ
引き続き、鹿児島・三島で撮影した写真を・・・。ウロコマツカサです。イットウダイの仲間はダイバーの間でもやはり少々マイナーな存在のようで、あまり注目を浴びることもないかもしれませんが、このウロコマツカサは、私にとっては別格かもしれません。理由は、洋書の図鑑 RUDIE H. KUITER著 「TROPICAL REEF-FISHES OF THE WESTERN PACIFIC INDONESIA AND ADJACENT WATERS」の表紙に採用されているからですが、この図鑑の存在を知ったのは、初めて訪れた海外でのダイビングの地であったパラオのダイビングサービスの店舗の書棚に納められていたのを見たときでした。その洋書図鑑には、(日本の図鑑などでは)今まで見たこともない魚たちが多く掲載されていて、当時まだ潜水本数100本程度の初心者だった私の好奇心が大いに駆り立てられたのを鮮明に覚えています。おそらく日本では入手困難であろうその図鑑、ものすごく欲しくなり、帰国後、洋書の扱いがある大型書店などで探してみましたが、残念ながら取り扱いはないようでした。その何年か後に訪れた西表島の某DSで、売れ残っているこの図鑑を発見したときは、100年来恋焦がれた人に再会した気持ちになったのを覚えています。今回、ブログを書くに当たり、この洋書をGoogleで検索してみたところ、Amazonでイギリスから古本の出品がありました。しかし、値段はなんと¥ 36,078。すでに絶版でしょうし、もともと発行部数も少ないでしょうからこれくらいの値がつくものなのかもしれませんね。しかし、今となっては古すぎるし、印刷クオリティーもはっきり言って良くないし、内容的に何倍も充実した多くの洋書図鑑が多く出回っており、個人的には、その金額を出すほどの価値があるとは思えないのですが、今でも、この図鑑を手に取りページをめくると、ダイビングを始めたころのあの新鮮な気持ちが思い起こせて、私のたいせつな宝物のひとつなのです。