今日はだいぶ昔の話を聞いてください・・・。
今からおよそ30年ほど前のことなのですが、千葉県に大雪が降ったのです・・・・。 千葉の大雪なんて20センチも積もれば大雪なので、笑わないでくださいね・・・・。 道路が濡れていない状態で、朝から降り始めた雪が、解けずにどんどん積もって行き、通勤のために市川市の家を出た時は大したことが無かったのですが、八千代台市に入って、大和田の駅付近を過ぎて、鷹の台カントリークラブの脇の道を走って行ったのだが、雪が降り積もった影響でか、道の渋滞がひどく、少しも動けない状態となってしまった。その先は千葉市の千種町に繋がるのだが、花見川にかかる橋の前後が急坂になっているから、恐らくその坂を登れない車が道路を塞ぐ形となって渋滞していることがうかがえたので、私は、先ほどまで走っていた国道296号線に戻って、勝田台近くで国道16号線を使って千種町の工業団地まで行こうと決めた。そして私が花見川の上流の新川を渡り、もう少しで16号線に出られると言う所で起きた話です。そこは下市場と言う交差点で、新川を渡ってそこにやってくると道は左に緩やかにカーブし、下市場の交差点手前で少しだけ上り坂になるのですが、私がその上り坂に差し掛かったところで、下市場の交差点を左折しようとしているタンクローリーが一台、坂の頂上にもう少しと言う所で駆動輪が空転して、どうにも登り切れない状況になって、それ以降の車はその為、動けない様になってしまいました。その時、私の車と、そのタンクローリーの間には5~6台の車が在りましたが、誰も、滑って立ち往生しているタンクローリーを見ても、助けようとはしていないのです。 私はその状態を見てほぼ間髪を入れず車を飛び出して、5~6台前のタンクローリーの所へ走り、私が押すから、がんばって走ってみてと手ぶりで合図して、私一人で、でっかいタンクローリーの車体をまるでスーパーマンのように押し上げました。 本当に私一人で押したのですが、その僅かな押す力が、後ほんの少しの所でスリップしていたタンクローリーに力を与え、無事にその交差点を通過できたのです。でっかいタンクローリーを押す私の姿を、渋滞で繋がっている車の中で、皆さん見ているだけなのです・・・・。誰一人タンクローリーを押す私に力を貸してくれる人は居ませんでした・・・・。きっとこの時のその場所に居合わせた人の心には記憶が残っているはずです、多分20~30人ほどは私がタンクローリーを一人で押して道路が閉鎖状態にならないようにしたことを見たはずです。この、blogを読んでくれた人の中に、或いは一人ぐらい、そこに居合わせた人が居るかもしれません・・・・もしいたらですが、「あの時下市場の交差点で、一人でタンクローリーを押した男はこの私です」と言いたい。