液晶もインチ5000円を切ったか。
ヤマダ電機WEB.COMから、シャープ LC-32BD2 [169,800円 33,960ポイント(20%進呈)などというメールが来て、笑った。何しろ私は4月までは亀山工場液晶パネル仕掛品在庫管理担当者だったのだから。他のサイトも見るに32インチは実売14万円台に突入している。しかし37インチは実売20万円を切っていないし、45インチは33万円前後である。32はインチ4000円→128000円がシャープの損益分岐点なのである。それに近い実売価格が出てきた、という理由はいよいよ最終戦争に突入した、と言えよう。37以上は未だインチ5000円以上、45はインチ7000円以上になっている。これは製造原価を反映しているのだ。それとパナソニックのプラズマとの価格競争に因って、この価格となっている。プラズマはインチ5000円が損益分岐点と言われている。って事は、松下は利益ゼロに近いという事だ。なぜシャープの液晶は32が割安なのか? それは基板供給システムによる。分断工程に搬入される基板は32インチ4枚分の大きさだからだ。最大サイズが65インチである理由も明白である。それ以上大きな基板が存在しないからである。37や45の製造原価が高いのか。一枚の基板から裁断できるパネルの枚数が少ないからだ。32は4枚取れる。37は3枚、45は2枚しか取れないのだ。しかし新設された第二工場では巨大な基板搬入が可能になる。一枚の基板から45が4枚取れるようになるのだ。かくて45の損益分岐点も5000円前後まで下がる。もう、ここまで行ってしまえば松下・ソニーなどの液晶TV事業は赤字に転落するであろう。それが来年2月頃に実現すると思われる。実は、平成18年度決算においてシャープの液晶事業は赤字だったのだ。それは巨額の設備投資・減価償却費の計上による。これは平成19年度以降、他社をブッチギルという強い決意の表れなのだった。だから、買い時は、来年2月なのである。