インターネット時代の青春
アメリカの詩人サムエル・ウルマンが100年くらい前に書いた「青春」という詩があるが、その最後の一節が以下のように書かれていた。In the center of your heart and my heart there is a wireless station, so long as it receives messages of beauty, hope, cheer, courage and power from men and from the Infinite, so long are you young.When the aerials are down,and your spirit is covered with snows of cynicism and the ice of pessimism, then you are grown old,even at twenty,but as long as your aerials are up, to catch the waves of optimism, there is hope you may die young at eighty. 「日本語訳」君にも私にもその心の中心に、無線センターがあり、美や、希望、喜び、勇気、そしてパワーを人や神から受け取る限り、君は若い。もしアンテナが倒れて君の精神が皮肉の雪や悲観の氷で覆われるなら、たとえ20歳でも君は年取ってしまうだろう。しかし君がアンテナを立て直し、楽天的な電波をキャッチするなら、たとえ80歳でも若く、希望の内に死を迎えることができるだろう。100年前と言えばまだインターネットはなかった。しかし上の詩を読むとインターネット時代を先取りしていたように思えた。今はどんな情報でもインターネットから受け取ることができる。from men and from the Infinite、「人や神から」と表現されているが、インターネットの情報は当に神からと思われるくらいあらゆる情報が網羅されている。載っていない情報はないと思われるくらい詰め込まれている。しかしその情報は美も醜も、善も悪も、有用無用、全ての情報を含んでいる。その中から美、希望、喜び、勇気、力を受け取るなら君は若い。しかしその中から悲観的な情報ばかりキャッチしていたら君は年取ってしまう。当にインターネット時代にぴったりの詩だと思った。無尽蔵と言われるインターネット情報の中から何を吸収するかによって人は若くも年寄りにもなる。若い、年寄りは暦年齢によるのではなく、インターネットからどのような情報を引き出しているかによって決まるのである。