有効求人倍率2011新卒採用の話
毎年恒例のリクルートワークス大卒求人倍率が4/21に発表になった。http://www.works-i.com/ 倍率は、前年と比較して、1.62倍が1.28倍になったとのことで、0.34ポイント低下したとの結果であった。 この20年で、最も低かった2000年は0.99倍、ついで1996年の1.08倍となっている。 私が卒業した1995年は、1.20倍で、前年1.55倍から1.20倍で0.35ポイントの低下で、今年と同じ程度の数字であった。 しかしながら、違うところがある。就職希望者数が1995年は、332,800人、2011年は、455,700人と10万人以上増えている。 求人数は、1995年は、400,400人、2011年は、581,900人である。 何を示しているかというと、1995年卒の世代は、「団塊ジュニア」の世代で、子供の人数が、多かった時代で、今より、学生数が少ないということは、大学進学をしないで、高卒で就職する人が多かったと言える。 2011年は、そこから10万人以上が子供が減っていて、それでも学生数が多いということは、16年前に大学に進学できる学力ではない人が、大学生になっているということを意味している。 企業での採用人数は増えているものの、「企業の眼鏡に適う」学生は、減っているということが言える。 つまり、数字以上に就職できない人は出てくる、と私は見ている。企業は、採用人数を設定しても、基準に満たないなら無理に人数を合わせない傾向にある。 この約10年で、新設大学は、約100校以上も増えている。就職できない人を大学は輩出する形になってしまっている。 大学の本分は、学問だが、社会で活躍できない人を輩出してしまう大学は、これから生き残れないだろう。 親が過保護過ぎるということも言われているが、当事者は、「うちの子に限って」と盲目のまま、子育てをして、学校や社会のせいにする。 社会のせい、というのは、経済成長の見込めない環境で育った子供たちが、将来に夢を持ちにくい、ということはあるかもしれないが、なんでもかんでも、親が子にお膳立てをしてやって、子は、考える力をもてない環境を作っているのは、親であることを認識する必要がある。 有名難関大学のキャリアセンターの方は、嘆く。「○○大学に入れたのに何で就職できないんですか?どんな指導しているんですか?」と親が文句を言ってくる。 残念ですけど、あなたが原因です、といいたいところだが、なかなか言えない。 さて、親が子にしてやれることで、しなければならないことは、「20歳になったら『自律』『自立』をさせる」ことである。 それには、・判断する思考力・判断できるだけの経験・判断できるだけの問いかけなどを、いかに親が子に投げかけるかだと考えている。 これからどれだけの親が、それに気がつくことができるか? 参考資料http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/002/002b/1282796.htm