蝋梅
街灯のランプ交換に主人と行った。近くのお客さまが出てきてくれて「暑いのに、大変やなぁ」と優しい言葉をかけてくださる。本当に今日の日差しはちりちりと痛い。じっとしているとこんがり焼けてしまいそうなほどだ。「よさこいで日焼けするのは許せるけど、仕事で日焼けは勘弁して欲しいな」ひとり言のつもりだったが主人にしっかり聞こえてしまったようである。「お前なぁ、今日みたいな日は帽子とタオルかぶって来いよ、じゃないと踊りの本番までに真っ黒になるぞ」と笑われてしまった。二箇所の交換が終わり、お客さまと世間話をしていると庭の手入れをしながらの話だったので少し庭を見せてもらうことにした。花梨がなっている。紫陽花も咲いている。色んな花があった。その中でひときわ大きく庭を占領している木があり、これは何かと聞いてみると「それは蝋梅なんだよ、大きかろう?冬場にはいいにおいの花が咲くよ、知ってるかい?」と言われ私は興奮してしまった。というのも蝋梅が好きで何度も探しては気に入った苗に出会っていないのである。今まで探していたことを話すと「そんなことならこれあげよう。秋になったら実が落ちて種が出来るから、来年の春に蒔いたらいい。冬には花を取りにおいで」天にも昇るような気持ちだった。蝋梅・・・やっと私にも育てる事が出来そうだ。