敬老の日
10時過ぎに電話が鳴る。出てみると実家の父からだった。「ぼうずは?」「ちょっと待って、今変わるね」息子に受話器を渡す「もしもし」「おぉ、○○(息子の名前)か!じいちゃんだ。今、お菓子が届いたぞ、ありがとう。あんなにいっぱい買ってお小遣いなくなったんじゃないか、ばあちゃんと心配してるぞ」「いつもじいちゃんたちからもらってるやろ?お礼を言わないかんのは俺の方や。いつまでも長生きしてくれよな。まだまだ俺に手がかかると思うから、すみません」電話の向こうの父の顔が目に浮かぶ。孫が可愛くて仕方ないのだ。ひとしきり話してから私に代わると母が出ていた。「お父さんが喜んでゴキゲンよ。ありがとう」「大したものじゃないって本人は言ってたけど?」「三つも入ってたのよ。お父さんと私と二人宛との三つ」「ホント?散財したみたいね。とばっちりが来そうだわ」母も嬉しそうだ。息子は主人の方の祖父母にもお菓子を買って持ってきていた。姑はたいそう喜んだが、舅はさほどでもない。まぁそれは息子も分かっているようだが、「じいちゃんもばあちゃんも長生きしてくれよ」と言っていた。私よりもずっと大人の対応が出来ているところを見ると、恥ずかしくなる。敬老の日・・・孫が大きくなったと思う両親はずいぶん歳を重ねた。