自分の長所を言えない子-1- 中学生を持つお母さんに伝えたい出来事(1)
田舎の村から、街中のホテルへと戻ってきました。結局、田舎では電波が不安定で、ブログを見ることもできませんでした(涙)昨夜は、村にある私の英語教室の5年生の生徒達と一緒に児童館で日本の生徒達が作った、日本のカレーと焼きそばでお別れ会をしました。焼きそばは、ミーゴレン(インドネシア語でミーは麺、ゴレンは炒めるという意味)という味付けだけが違うものがあり、こちらの生徒達も食べてくれましたが、問題は、カレーで、こちらにもカレー(Kare)という同名の食べ物があるのですが、サフランとココナッツミルク、唐辛子で作ったさらさらのスープ状で、日本のカレーとは見た目も香りも、味も、かなりちがいます。生徒達は、おそるおそる、口に運びますが、中には、まったく食べない子も…やっぱり見た目が違うと難しいのかな、と思っていたら、「あの子は今日初めてニンジンとタマネギを見たので、 なかなか口に入れられないのです。」と、児童館のスタッフが教えてくれました。こちらでも街のスーパーでは、普通にニンジンとタマネギは売られていたので、120キロほどしか離れていない、畑がたくさんある村で、ニンジンやタマネギが作られていなかったり、売られたりしていないことは全く想像していませんでした。国際理解…本当に難しい…《自分の長所を言えない子-1》海外研修中は、ずっと生徒達と一緒にいるので、教室や1,2泊の国内研修では、なかなか見えることのない生徒の姿が見える機会でもある。今回もメンバーそれぞれ、いろいろな面を見せてくれた。中でも、M君は、私が思っていたタイプと全く異なっていたのでビックリした。彼は現在大学まである私立校の中学2年生。しかしこの学校は彼の第一志望校ではなかった。受験前まで、彼は、僕頭いいよオーラを放つ、どちらかと言えば鼻持ちならないタイプだったが、受験後、僕は、頭がいいと思っていたけど、実はそうではなかったらいしい、と言うなど、険が取れて、同じクラスの仲間と冗談を言ったりするようになった。勉強面でも受験後は受験準備で遅れていた分を取り返すかのように一生懸命勉強し、半年後には、かなり宿題が多く、進みが早いクラスに移り、他の生徒に追いつこうと、努力していたので、目的があって、その目的の為に努力していると思っていた。しかし、海外研修での彼のだらけた態度、彼が書いた日記を読んで、思い違いをしているのではないかと疑念を抱いた。そこで昨夜、彼と話しをした。「あなたの将来の夢って何?」彼は、私が話しがある、と言った時点で、自分のだらけた態度を注意されると思っていたのだろう。私がこう切り出したことに驚いた顔をした。「えっ、将来ですか?何も考えていません。今しかないから」やはり、私は間違っていた。「先があって、その為の今があるんじゃないの?」「えっ、そんなふうに考えたことがない、 いや、昔は夢があったんだけど、無理だと思って…今はわからない」「あなたの長所、いいところを活かすこととか、興味のあることとか 自分の可能性を広げることを考えたらどう? あなたの長所、いいところは何?」「えっ、悪いところはたくさんあるけど、いいところなんてあるのかなぁ」その後1時間くらい彼と話したが、どうやら中学入学後、今を楽しむ生活と非常にだらけた生活態度で常に親から叱られ、怒られている毎日を送っているらしい。「欠点のない人がいないように、長所のない人もいませんよ。」「先生には、僕の長所がわかりますか?」「もちろん。先生が感じている長所はあります。」「えっ、何ですか?」「教えない(笑)まず自分自身を見つめて、自分を知ることから始めないと」今夜、彼が提出する作文にその答えが書かれてくるはず。