子どものがつくウソは、大人が考える「嘘」なのか - 内田伸子氏の講演から(1)
先週の土曜日 子どものウソは「嘘」か?というテーマの講演を聞きに出かけた。講師は、言語発達や認知発達の専門家として著名な内田 伸子お茶の水大学名誉教授。内田氏の研究や考えを専門誌や著書でよく読んでいるので、とても楽しみにしていた。内容の詳細は、夢玉の森で書いているが人間が持つ想像力から始まって認知発達の角度から子どもがウソをつくメカニズムそして、どのようにそのウソが大人にとっての嘘になるかを説明。興味深かったのは、子どもの中では、心理的な状況や時間の経過とともに最新の記憶だけが強められ起った事柄の順序(因果)が変わってしまうということ。私たち大人は、子どもが喧嘩をした時にどちらが、最初に手を出したのか?手を出されるようなことをしたのか?と事柄の順序を追求し双方の言い分を聞いて、食い違っていると(戦略的に)嘘をついた!と責めがちだが、年齢によっては、そうではないというのだ!内田氏の結論は、子どもウソは、大部分は、出来事を思い出し考えているうちに、話全体の筋道を変えてしまうような結合がつけ加わるために起るもので、「嘘」ではなく大人に「嘘をついたでしょう」非難・?責され子どもは「これが嘘なのか」と認識し戦略的に嘘をつくようになる。つまり、大人が子どものウソを「嘘」にする。である。将来平気で人を騙すような人間になっては困る、と厳しく叱ることが、かえって子どもに「嘘」をつくことを教えているとは・・・次回も内田氏の講演から学んだことをお伝えします。「年中さんは、大切な時期」