北朝鮮のこと
テポドン発射、核実験、 までは、「やっぱりおかしい!」と、金正日を単純に非難していた私でしたが。 最近の、中国との会談とかを聞いて、 戦前、対米開戦前の日本が思い浮かぶようになりました。 何の因果か、卒論で、現代史、 しかも太平洋戦争の外務大臣を書いてしまった私としては、 「当時の政府」をかばうわけではないけれど、 彼らの思いの一端を知ってしまったので、 もしかしたら、ですが。 テポドン、ノドンの開発、発射実験 →日韓併合、満州国、東南アジアへの侵攻 核実験 →日中戦争 経済封鎖、経済制裁 →いわゆるABCD包囲陣による貿易停止、石油、金属資源の輸入停止 (Aアメリカ、Bブリテン、Cチャイナ、Dダッチ(オランダ) 2度目の核実験→日米開戦 北朝鮮は、中国に、「アメリカが経済制裁をやめたら核実験はしない」と言ったとか。 ライス国務長官は知らないと言っているけれど、 アメリカの、こういうときの発言を言葉どおりに受け取ってはいけない。 明治維新から昭和16年まで、日本は、 帝国主義で植民地を広げていく欧米を見ながら近代化してきました。 だから、三つ子の魂百までで、領土を広げていくことが近代化だと思っていた。 決して戦争をすることが目的なのではなくて、 近代化のためには、 そして欧米に植民地化されているアジアを「大東亜」で独立するために、 アジアが近代化するために戦争が必要だと思っていた。 それには、「一番近代化が進んでいる」日本がリーダーシップをとらなくては。 もちろん、満州国は、そこから暴走した関東軍が作ったものです。 それに、明治維新から数十年が過ぎ、トップの世代が変わり、 もともとの目的は、摩り替わってしまったのが、 昭和10年代。と私は思っている。 山本五十六は、「アメリカと戦争なんて負けるに決まっている」と言ってもいる。 けれども、日本には、「ここまで大日本帝国に命を捧げた英霊のため」 という、大義名分があった。 「欧米に踏みにじられた、東南アジアの国々を、アジアの仲間に取り戻す」 という、大義名分があった。 何とか、アメリカとの戦争を、政府は、避けようとしていたけれど、 ハルノートが、最後の糸をぶちきったのです。 それは、日本にとっては明治以来歩んできた道、その成果をすべて否定すると言うことで。 今は理解できないだろうけど、それは日本が理想を持って歩んできた道だったから。 全否定されたら、 人の気持ちは、 他人が見て間違っていても、大反発するのは当然だと思う。 それが、今の北朝鮮。に、私には見えます。 だって、日本はともかく、アメリカは核を持っているのに。 日本だって、アメリカと安保条約があるから日本名義の核がないだけなのに。 80年前の帝国主義は、現代の核保有、と置き換えれば、 「何で、自分たちが核を持ってはいけないのか」と、言う理屈はできる。 だけど、そうして意地を張って日本は負けたのです。 たくさんの命の犠牲を払って。 朝鮮半島は、ソ連とアメリカが日本を分割する代わりに、 38度ラインで分割されたともこの前聞きました。 日本の代わり? だったら、かつて、自滅しそうになった日本が、できることはないのでしょうか。 もちろん、拉致問題は解決しないといけない。 けれども、同じことを繰り返そうとしている国が隣にあるのなら、 それがもし、本当に日本の代わりで、 もしかしたら日本の北半分がそうなっていたかもしれないとしたら、 今こそ、歴史に学んで、方向修正をできるのは、日本しかないんじゃないの? と、私は思うのです。 でも、どうすればいいのか、それは分からないです。 なさけない。でも、歴史家の末端としては、それを訴えるしかないです。 そして、教師の1人として、親として、子どもに伝え、考えさせることが、 私にできる、精一杯のこと。 北朝鮮関連の、インフォシークのニュース ↓ http://news.www.infoseek.co.jp/search/results/%25CB%25CC%25C4%25AB%25C1%25AF/