ママのCity Hall日記

[国際結婚の光と影] カテゴリの記事

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  記念日

  　６月半ばのこの時期を我が家では「フェスティバル・ウィーク」と呼んでいます。　１５日が私の誕生日で、今日１８日が結婚記念日、１９日はダーリンと初めて会った日です。そしてこの時期、「父の日」があります。　いろいろ重なっているので、お祝いディナーは毎年１回にまとめてしまいます。　昨夜、日曜日なのですべてまとめてお祝いをしたのですが、出かけたレストランは私の第一希望ではなかったので、今日は「あき」にひとりランチに行ってきました。　昨日はホントはお寿司が食べたかったの。　今日は「あき」に行ったら行ったで、別のものをオーダーしたのですけれど。　今日は隔週３休の平日休みの日にあたり、朝は寝坊してお昼時にランチに行き、その後、買い物して、Book Off にも寄り、夕方までウロウロしてコーヒーを飲んで帰ってきました。　今日一日ずっと考えていたのは、ダーリンと会った頃のことや、結婚式のことなどなど、記念日関係のことです。出会って１８年、結婚して１７年経ってしまったわけですが、あの当時は将来の自分の姿が思い浮かべられなかったものです。不安ばかりでした。　でも、今の私は、あの当時思い描いた以上のものを手に入れていると思います。年数で言えば別に区切りのいい年ではないですが、区切りのいい年までにまた一歩進んでいたいものです。　私個人のことばかりではなく、ダーリンとのことも浮き沈みもいろいろあったけれど、とりあえずこうして平和にいます。離婚するかもとか、しないかもとか言いつつ、何とも決定打がないままなんとなく仲直りしたような状態で、それがいいことなのか悪いことなのかわかりません。妥協して一緒にいるというのでもなく...。　これまで時々問題になってきたような夫婦間の不協和音も、普通の結婚生活の範疇なのでしょうかね？　結婚生活というもの自体、今の生活しか知らないので比べようもないです。　ダーリンとの間は今は小康状態です。誰の結婚生活もそうだと思いますが、夫婦の間柄は日常のメインテナンスが必要で、ここ数年それを怠っていたのですが、この頃はそれもうまくいっているようです。　…そんなことを思っているのは私だけで、もしかしてしばらくして何かドカン！と出てくるかもしれないですけど。　今日は、ダーリンは披露宴をしたレストランの近くで働いていたようです。レストランのマネージャーにも偶然会ったとか。そういえば、１７年前の結婚式の日の天気も、こんなだったかも。　あの日からそんなに長い時間が経ってしまったようには思えません。　先日、B'zの曲を２０年間聴いていなかったことから、その間に失ったものがあるような気がしているということを書きました。　B'zの曲にたとえられるものは多分日本のものとか日本での生活だと思うのですが、それを失ったのではなく、これまでの私はパラレル・ワールドで生きていたのじゃないかな？　日本での生活というものが見えないながらどこかにあり（実家の家族はその世界にいて、私がいなくても当然日本での暮らしは回っていたわけで）、私はここカナダで一生懸命生きていただけ。　日本にいたとしたら、あるいは日本にもっと目を向けていたとしたらそれに喚起されて違うことを感じ考えていたかもしれないけれど、そうでなかったからといって私が何かを見過ごしていたわけでも失ったわけでもないのかもしれないです。　その時々に心揺さぶられる歌なり、映画なり、事件などがここカナダでもあり、それがB'z の曲とか日本の何かではなかっただけ。　ただ違う場所にいただけ。　私の感性が２０年間も完全に死んでいたわけではないということ。　で、私がいた場所は間違ったところではなかった。たぶん私に一番合った場所で、一番恵まれた環境。そういう場所で、やってくる幸運を待ち受けていられたのじゃないかな、と今日はポジティブに考えられます。　あの時、結婚しないで日本に戻って１７年経ったとして…と、そういう生活を想像してみたのです。今の私の心地よい環境は日本では手に入らなかっただろうと思います。それどころか、どうやって生計をたてていけたのでしょう。食い詰めていたかも。　今の生活も、ダーリンがそれをくれたのではなく、私たちふたりとも身ひとつのような状態で結婚生活を始めました。そういう意味ではどちらから見ても「棚ボタ」ではなく、喧嘩しながら、時々不仲になりながらもふたりで築き上げてきたものです。　迷いの多い結婚生活に意味を見出すとすれば、日常生活のレベルでは楽しく平和だということ。それぞれがゼロだったふたりが、曲がりなりにも財産や家庭というものを作り上げてきたということ。　それを以って、今までの恨みつらみをもチャラにするつもりもないですけど。　私たち、結婚する時、プロポーズの言葉はありませんでした。普通、"Will you marry me?" と男性が訊くものなのです。　私たちの場合は、「もし、私が結婚する時は～」というたとえ話がいつの間にか「私たちが～」になり、いつの間にか「もし」の部分が消えて具体的なプランを立て始めてしまっていました。双方勝手にプロポーズし、プロポーズされたつもりになって物事を進めてしまったような経緯があります。　一昨年、昨年と離婚の何のと揉めた後、「やり直すならコミットメントが欲しい」と私はダーリンに言いました。プロポーズ並みのコミットメントが欲しかったのです。ダーリンは言ったつもりでいるようで、「そんなこと言わなくてもわかるだろ」って、まるで無口な実家の父が言いそうなことを言っています。　プロポーズもなく、仲直りするコミットメントもなく、いつの間にか元の鞘に納まっているような...。　ここまでやってきたんだから…という情に流されないほうがいいのでしょうかね？　でも、進むにも退くにも決定打がないんです。毎日の生活は快適すぎて。　結婚１０数年の夫婦って、そんなもんじゃないですか？　ね？　どうなんでしょう？　　　　

  2012.06.18

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  家出

  　昨夜、夕方から出掛けたのは実は家出でした。　それまでにすったもんだがあって、家を出たのは夜７時過ぎていたのでまずはゆっくり食事をし、その後、本屋やレコード店をのぞき、プールに行きました。泳いだり、サウナに入ったりして、ジムのシャワー室でシャワーを浴び、それからコーヒーショップへ。　ホテルがとれなくて眠れなさそうだったので、オフィスに行き、今日の休暇届を出しておきました。　オフィスは午前２時まで稼動しているので、深夜勤のスーパーバイザーたちと話をし、その後、一緒にコーヒーを飲みに出掛けました。そうこうしているうちに夜が明けたので、デニーズに朝食を食べに行き、そこに早朝勤務の人たちが加わり…と、２０時間営業のオフィスにいれば、ホテルが一日くらい取れなくたってなんとか時間は過ごせます。　今日も休みを取ったのは、眠れないまま仕事に行っても…と思ったからなのですが、朝からハイで、仕事するならできたくらいでした。　午前中、娘もダーリンも出払っているので家に戻り、少し昼寝して荷造り、午後はまたジムとプールに行ってしまいました。　夕方になって家に戻りました。　家出するなら、ホテルを取ることを考えるよりも安アパートを借りておいた方がいいかもしれない...。　　

  2011.04.20

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  イタリア

  　ちょっと落ち込むようなことがあって、一人でぶらりと出掛けました。　居酒屋に行こうか、パブに行こうかいろいろ迷った末に、通り道の小さなイタリアン・カフェに入りました。名前はカフェだけど、レストランです。　あまり混んでいなくて居心地がよさそうだったから寄ったのですが、そこで掛かっていたDVDのイタリアの絶景に思わず見とれました。　テレビのPBSの番組をDVDにしたものということですが、「絶対にイタリアに行く！」という気になり、むしゃくしゃしていたのも忘れました。ウェイトレスにタイトルを聞いて、さっそく近くの店で買ってきました。　DVD２枚組み、カナダドルで５７ドル。消費税を入れたら６０ドルを超えました。　後でいろいろ調べたら、アマゾンでUS３０ドルくらいで買えますね。You Tubeにも１０分ずつに刻んでアップしている人がいたので、タダでも観れます。↑　画像をクリックして　You Tube　の動画へ。　イタリアに行ったのはもう２０年以上も前です。　あの頃は、英語すらも怪しかったし、旅慣れてもいなかったので今行ったらもっともっと楽しめると思います。　カナダに来たこと、カナダに住んだことはよく「たどりついた」という表現をしていた私です。英語で、ended up here と言っていたのですが、ここにいるのは「エンド」でも「アップ」でもなく、まだ中継地点に過ぎないのではないかとこの映像を見ていて思った私です。　最近すごく行き詰っているのですが、日本生まれの私が今カナダにいて、これまではここで骨を埋めるものと思っていたのですが、日本とかカナダとかにこだわらなければもっといろいろなことができそうな気がしてきました。　　

  2011.04.19

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  Ａセクシャル

  　Ａセクシャルというのは、無性愛、非性愛などと訳されますが、要するに性的嗜好のない、性欲のないということをいいます。　セックスレスというのは精神的なものが大きいのですが、私の場合は、若い頃の反動というのが大きいと思います。　セックスレスを語るときに、パートナーの存在は大きいのですが、幸か不幸か私とダーリンはまったく同じようなパターンの性遍歴があるため、同じ時期に同じ穴に落ち込んでしまったようなところがあります。　若い頃の私たちは、花から花へ飛び回る蝶々のように、恋愛を繰り返しました。　ダーリンは私ほどバラエティー豊かではないのですが、私の場合は、女性と付き合ったこともあるし、外国人のボーイフレンドもいたし、ワンナイト・スタンドもスリーサムもあり、かなりな冒険を繰り返しました。　それでいて、今考えれば、Ａセクシャルだったわけです。　若盛りですから性欲が「まったくない」という意味ではないですが、セックスがしたくてするのではなく、代償行為としてのセックスをしていたということになります。　ある意味、セックス依存症のような面がありました。　セックスは、暇つぶしであり、好奇心を満足させるものであり、愛情を得る手段であり、恋人としての義務であり、恋人をつなぎとめておくための手段であり...。不幸なことに「愛情のあるセックス」というものは存在しなかったわけです。　そういう状態ですから、異性関係が派手だった割には、愛情にはいつも飢えていました。　子供の頃、親の顔色を見ながら、親に気に入られるために勉強やスポーツをがんばったように、大人になってからも人の気を引く手段がそういった奇行になったのだと思います。親に愛されていなかったという意味ではなく、きっと親の愛情が伝わっていなかったのです。　若さを、オンナを武器にして若い時代を生きたわけですが、多感な時代にそんなゲームに終始して、性愛というのが育っていかなかったのだと思います。　Ａセクシャルという言葉の定義ははっきりしていませんので、将来的には先天的なものと、後天的なもの（環境や精神状態の影響）に分かれて語られるのかもしれませんが、少なくとも私たちの場合には、不毛な恋愛遊戯が濃い影を落としていると思います。　セックスレスになって最初の頃は、「しないといけない」という強迫観念みたいなものがありました。　愛情を得るため、結婚生活のメインテナンスのためにしなくていいんだ、ということに気づいたのは、自分に自信を持ち始めてからでした。人を喜ばせるためだけに何かをすることに疑問を持ち始め、自分にとって「どっちでもよいこと」をそぎ落としていった時に、セックスはそんなに大事ではないことに気づきました。　そこが夫婦の夫婦たる所以なのかもしれませんが、同じ頃、ダーリンにも同じような変化がありました。　セックスレスについて話し合っても、双方が「どっちでもよい」状態になっているのですから、改善する必要も見出せません。二人ともまだ３０代の頃、結婚後何年も経っていなかったので、ギスギスしたものはなく、華やかな新婚気分はそのまま残りました。　私たちがセックスを結婚生活の潤滑油にしなくなった頃、私はオンナを強調するような服装や化粧などにも抵抗を覚えるようになりました。ダーリンはスポーツカーからセダンに乗り換えました。　根っこはまったく同じところにあります。　自分に自信がついてきたから、セックスを武器に愛情を測るようなことをする必要がなくなった、人の目を喜ばせるために装うことを無意味に感じるようになった、ということなんです。　セックスレスは自分探しでもあったわけです。　若い頃の恋愛遍歴もまた自分探しであり、セックスレスと鏡像のような関係にあると思います。自分探しはまだ過程であって、今後、また違うかたちの反動を迎えるかもしれません。　今、自分の生活は快適この上なく、人生に大きな不満もなく、気がつけば「セックス」というものが私の生活の中から抜け落ちている...、そういう生活をしていてもいいと思います。　　

  2010.06.18

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  続・セックスレス記念日

  　以前、セックスレスのことを書いた文章に、海外在住で国際結婚をしていると思しき女性からコメントがつきました。　久しぶりにヘビーなコメントをいただいたので転載したいところなのですが、ちょっと長いのでリンクを貼らせてください。　　　　セックスレス記念日　この文章を書いたのはちょうど一年半前で、私たち夫婦はその後もセックスレス歴を更新しています。　奇遇だな、と思ったのは、この文章からちょうど１年半というのもさることながら、今日６月１８日は結婚記念日でもあるのです。１５回目の結婚記念日です。　前の日記を書いてからも、いい時あり離婚の危機もあり、なんとなく暮らしていますが、離婚の危機はセックスレスとは無関係な問題が絡んでいたので、離婚問題がうやむやになってもセックスレスの部分は相変わらずです。　セックスレスの問題にはそれぞれのカップルで様々な背景があります。　コメントを下さったルビーさんは、ポルノ中毒ということを一つの例として挙げてくださいましたが、他には肉体的な問題（インポテンツ、不感症、自慰）、精神的な問題、精神的な問題が肉体的な問題を引き起こす場合などいろいろ考えられると思います。　一番わかりやすいのは、肥満・病気や怪我・薬の副作用・精神的要因によって引き起こされるインポテンツで、中高年に多いので程度の差こそあれ、どこの夫婦も同じような悩みを持っていると思います。昔「ユンケル」、今「バイアグラ」など、この分野は将来的には解決できるのではないでしょうか。　同じ肉体的な問題でも、過激な自慰のし過ぎで不感症気味になってしまうとか、回復の見込みの少ないインポテンツもあります。　ポルノ中毒などは、ヴァーチャルな世界に入り込んで抜けられなくなってしまう場合もありますが、もともとはミッドライフクライシスとかなり深く結びついていると思われます。そうなると、ただ単にポルノにはまっている、というのと違ってもっと根っこが深いのです。　セックスレスは、ただ単にセックスをするか、しないかということではなく、精神的な問題の影響が大きいです。また、パートナーの精神に及ぼす影響も大きいです。　もちろん、性欲にも需要と供給があり、どちらかが性欲旺盛なのに、パートナーがインポテンツだと問題はますます大きくなりますが、年齢が高くなったり、双方ともに性欲がなければ夫婦生活を続ける上での問題は少なかったりします。　性欲のある人と、性欲のない人がカップルだった場合に、どちらかが妥協、あるいは努力をしなければなりません。この場合は、セックスレスであることが双方に大きな負担になると思います。　性欲のあるパートナーがかなり積極的だった場合には、性欲のない相手には精神的に家庭内レイプに近いことになってしまうと思います。セックスレスを打開したからといって、喜んでばかりもいられないと思います。　私とダーリンは、セックスレス１２年目ですが、妥協や努力でセックスレスの日々を送っているわけではありません。　きっかけは妊娠・出産、仕事柄生活時間のすれ違いがあったなど、それなりの理由はあったのですが、結局は私たち夫婦にとってセックスは必要なかった、ということでしょうか。　Ａセクシャル（非性愛）という言葉があります。　ゲイでもバイでも、ストレートでもない。性的嗜好がない、性欲がない、ということなんです。　性欲がない、ということは性的不能ということではありません。する気になれば機能する肉体を持ちながら、その気がない、ということです。性的なものを嫌悪しているということではないです。北米では多いようです。　一般的には、夫婦の間にセックスがないと、夫婦の間柄がうまくいっていないような印象を持つ人が多いと思います。もちろん、愛も冷め切って離婚秒読みで、「セックスなんかとんでもない」というセックスレス夫婦もいるでしょうが、そういうのはセックスレスではなく、単に「うまくいっていない」夫婦です。　セックスがなければ、夫婦のコミュニケーションがとれない、というのも場合によります。セックスに頼って、言葉や態度でのコミュニケーションをしない、寝てごまかしてしまう夫婦もいます。　１年半前に、セックスレスのことを書いたのは、「夫婦にはセックスが必要」という考えにがんじがらめになっている人へのメッセージのつもりでした。　肉体的に性的不能であっても、幸せな結婚生活を送ることは可能です。（もちろん、相手次第で、相手がそれでは耐えられないと言うならば無理ですが。）　性生活が頻繁でないから、「私は女として愛されていないのだろうか？」と不安に思う女性がいたら、「そんなのはナンセンス！」と言いたかったのです。　セックスレス１０年にもなれば、セックスレスについての薀蓄をたれてもいいのではないかという考えだったのです。　セックスレスでも男はオトコだし、女はオンナです。　萎えた本能を薬で呼び醒ましてまでするセックスよりも、もっと楽しいこと、意味のあることを見つける人がいてもいいのではないですか？　　

  2010.06.18

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  隣の芝生

  　人生、半分過ぎてしまったかな？という年になって、これまでとは違ったことを考えるようになりました。　「もう一つの人生」ということです。　昔むかしのあの時、もしあの道を曲がらなければ、今、私はここにいなかったのではないかということです。　今の生活に満足していますし、後悔はありません。違う人生を生きられたとも思いません。　年齢的なこともあり、若い頃、狭い世界を抜け出したくて躍起になっていた頃に、見落としていたものが次第に見えてきたような部分もあります。　最近、実家が米屋とか魚屋とか、何かの商売をしていて、実家を継いで店を盛り立てているような、２代目、３代目をとてもうらやましく思っています。　私は男性ではないし、実家に商売や事業などの家業があるわけではないので、最近の私が思う「理想の生活」です。　もちろん、会社勤めをするばかりが苦労ではなく、一軒の店を切り盛りする大変さは想像していますが、そういう部分ではなく、生まれ育った街で、一緒にスポーツをして育った仲間達がそれぞれ２代目や３代目を継いでいるような、田舎の商店街の生活に無性に惹かれるのです。　中学・高校時代を野球やサッカーなどのスポーツに明け暮れ、全国大会出場だけが夢というような少年時代を過ごし、高校卒業後は、大学か専門学校へ。就職でもいいけれど、一度は都会に出たほうがいいかな。　大学時代は、サークル活動と、マージャンに明け暮れ、とりあえず単位を取って卒業。実家に帰って、オトーチャンに怒鳴られながら仕事を仕込まれる。　嫁さんは、同窓会で再会した中学の同級生。Ｕターンしてきて、実家でブラブラ家事手伝いしていたのを、口説いて恋愛結婚。　そういう男性や、その奥さんの生活が、とっても「人間的」なんじゃないかと憧れているのです。　小さな田舎町で、子どもの友達の両親も、みな中学・高校時代の知り合い。今日、息子が喧嘩した相手の親は、自分が子供の頃いじめられたガキ大将。　「そうか、アイツの息子を殴ったのか、お前。えらいぞ。」　謝りに行くのだけれど、なんだか鼻高々で、うれしいような困ったような。　息子がラブレターを出したクラスのマドンナの母親は、自分が子供の頃、「ブス！」といじめた女性。あの頃はひどいガキだったから、「あのウチの子どもと遊んじゃダメ！」とか言われてるかもしれないな...。　そういう生活をしている自分を想像してしまいます。そして、そんな想像の中では、私はオトコになっているのですよね。　隣の芝生は、そんな色に見えます。　　　

  2009.08.28

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  父性

  　旦那が家事を手伝うのを迷惑がる奥さんは多いと思います。　理由は、「手伝ってくれるのはいいけれど、中途半端で、結局やり直さないといけない」ということに尽きるのではないかと。　ウチのダーリンは、家事・育児は手伝いの域を超えて、主夫に近づいています。子どものことも、娘が生後４ヶ月で私が仕事に復帰した時から、すべて一人でやらざるを得ない状況に追い込まれています。　当時は、デイケアではなく、ダーリンとシフトを組んで、ダーリンが家にいる曜日、時間帯に私が仕事に出かけていたのです。　後から考えてみれば、これがダーリンの教育上も、父娘の関係上もとってもよい選択だったのでは？　私もそばで見ていたら、イライラして手伝ってしまったり、ダーリンの「やる気」も「父性（母性？）」も育たなかったでしょう。　今夜、娘はソファーで、服を着たまま眠ってしまいました。　ダーリンが抱っこでベッドに運んだのですが、しばらく経って私が確認したことは、娘の服をどうしたか？　上着はボタンのないＴシャツだったのでそのままですが、ショートパンツはちゃんと脱がせてありました。　「服、どうした？」と聞けば、ダーリンも何のために聞いているのかちゃんと承知です。そうだよね、聞く必要もなかった。　これが、「ポロシャツのボタンははずしてね。ショートパンツは、金属のボタンがついてるし、ウエストのゴムで血の巡りが悪くなるから脱がせてね。」とか、いちいち言わなければわからない人だったら、イライラするでしょうよ。　久しぶりにダーリンを見直しました。　　　

  2009.08.23

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  愚痴

  　結婚して十数年、夫婦の間での出来事、夫婦喧嘩の話や愚痴は、実家の母や姉妹たちにも話したことはありませんでした。　遠く離れているので、愚痴っても心配させるだけ。自分で切り抜けていかなければならないことですし、何より、ダーリンに関してのマイナスのイメージを日本の家族に持って欲しくなかったのです。もともとが両親が大賛成したという様な結婚ではなかったので。　それに「そんなんだったら、日本に帰ってくれば？」と言われるのも、怖かったのです。　とはいえ、両親の結婚生活も数十年、姉妹たちもそれぞれに家庭と子供を持った経験があるので、結婚生活にそんなにおいしい話ばかりがあるわけないというのも、気づいているはずです。　私たちの夫婦喧嘩は新婚の頃から、いつも同じテーマで繰り返されています。お互い、その手の会話のかわしかた、はずしかたはうまくなりましたが、それでも時々ぶつかります。　もう、だめだ、と思うことも、今更ながらだけど、あります。　昨秋から、どうなるかわからない今後への布石として、愚痴ではないのですが、「喧嘩した」とか「私たちもどうなるかわからないよ～」などと実家の母に情報を送っています。　別れても今更日本に帰るより、仕事も将来もあるカナダで暮らした方が生きやすいので、実家に迷惑をかけることはないだろうし、両親もそういう心配はしていないと思うのですが。　母にサインを送り始めて、気分的に少しはラクになりました。　もし、今までも電話で愚痴などこぼしていたら、じゅうぶんな気分転換になり喧嘩も減ったのでしょうか？　今、ダーリンと別れ話になっても、日本の家族にとっては寝耳に水という感じではないでしょう。仕事でする「根回し」をしている気分になります。　　

  2009.07.15

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  掃除と離婚

  　昨日もそうだったのですが、今日も大掃除。このところ、掃除に凝っています。　これまでは私が忙しかったこともあり、掃除はダーリンの仕事でした。　ダーリンは、「超」がつくほどキレイ好きで、私の掃除のやり方じゃ気に入らないのです。私が掃除しても、その後を、ドラマの姑のようにやり直すので、ダーリンの仕事にしてしまっていたのです。　ところが、最近、ダーリンの鬱の薬が効きすぎ、潔癖症が影をひそめています。部屋が多少どころか、相当ゴタゴタしてきてもまったく気にする気配もなく、私がやろうとするとまた気に入らない…というわけで、家じゅう荒れ放題になっていたのです。　数週間前から、ダーリンが体調を壊したのを幸いに、少しずつ家の整理をしています。　娘とダーリンは、「捨てられない人」で、家じゅうにガラクタを溜め込んでいます。　私の大掃除とは、とにかく「捨てる」こと。　昨日の台所の大掃除は、正確には台所の戸棚の大掃除でした。娘が幼い頃から使っていた、プラスチックのお皿やカップなど使っていないものが山ほど戸棚の中にあります。パーティー用の紙皿や紙コップの業務用パッケージなども戸棚の中にのさばっており、そういうものも処分しました。　もったいないようだけれど、紙皿を使わなければならないほどの大規模なパーティーをする予定はないし、いざという時には変色していて使い物にならないでしょう。　現在の炊飯器の前に使っていた旧式の炊飯器や、コーヒーミルなども捨ててしまいました。まだ使えるには使えるけれども、人にあげるほど程度のいいものではないのです。　結婚祝いにもらって箱に入ったままになっている、キャセロールや電気鍋、カセットコンロなどは、職場のソシャル・コミティー（互助会のような組織で、レクリエーションやファンドレージングをする）に引き取ってもらいます。　ＢＢＱや、ホット・ランチなどで使うこともあるでしょうから。　今日は、私の机。記録魔の私には、光熱費の請求書など何年分もファイルがあるのですが、今年のモノだけ残して、全部処分です。もちろん、スキャンしてから、シュレッダーにかけますが...。　バラバラにいろいろ書き残してあるメモ類は、手帳やアドレスに書き写す、スキャンするなどそれぞれに整理。　娘がイラスト付、手書きのラベルを作ってくれました。　来週は娘の部屋です。　夏が過ぎれば、娘は１０歳になります。子どもっぽいおもちゃを処分するにはちょうどいい時期です。　モノが少なくなれば、掃除機もかけやすく、拭き掃除もしやすくなります。　どこから手をつけていいのか、眩暈を感じてしまうほどのゴタゴタからはサヨナラです。　ダーリンから、掃除権を奪ったのには、もう一つ理由があります。　ダーリンと私は、春先から「離婚しちゃおか？」などと半ば本気で言っているのですが、問題なのは、コンドミニアムの処分。小奇麗にしておかないと、売ることもできません。　家庭内別居という手段もあり、空いている部屋もあるのですが、娘のおもちゃ置き場兼遊び場と化していて、まだ１０歳にもならない娘が２部屋を自由にしているのです。（...こんな不条理があっていいのでしょうか。）　家じゅうを片付けて、これからどうしたいのか、何らかの方向性を決めていかないことには...。　「離婚」もオプションかな？と思い始めたのは、「家」に対する未練が薄れたから。この結婚生活をなんとか続けなければというエネルギーがあったのは、現在のコンドミニアムを何が何でも絶対！手放したくなかったからなのです。　「家を売る」というオプションもありなら、「離婚」というオプションもありなわけなのです。　私とダーリンの結婚生活は、新婚の時期に現在のコンドミニアムを購入した時から、共同の責任を背負い込んでいました。その後に娘が産まれ、ふたつ目の責任ができたわけですが、家（ローン）とコドモというのは、結婚生活のまさしく「かすがい」だったのです。　家に対する未練は薄れ、コドモは生意気なことを言えるほどに成長してきました。その間、苦労した甲斐もあり、私自身もひとり立ちしても困らない程度の経済力は身についてきました。　ひと通り家じゅうの不用品を処分して、磨き上げた後は、壁のペンキの塗りなおしや、水まわりのこまごました修理などを徐々にするつもりです。カーペットもブラインドも新しく替えたいし。　家じゅうがピカピカになったその頃には、家に対する未練が、また出てきて、離婚もウヤムヤになってしまうかもしれませんが。　　

  2009.07.12

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  パワー・ストラグル

  　最近、ダーリンと喧嘩が絶えません。理由は、簡単。夜、私が家にいるとダーリンの調子が狂っちゃうのです。　今まで娘とダーリンと二人で勝手にやっていた生活に私が入り込んだような感じなのでしょう。大人が二人となると私にも気を遣うので疲れてきたのだと思います。　それ以外にも今まで生活時間がずれていたために見えなかったことが気になるようです。　私は私でせっかく家にいるのだから、娘を遊ばせたり、ほとんど毎日夕食を作ったりと大張りきりなのです。毎晩、夕食後に娘をプールやウォーキングに連れ出しているので、ダーリンは前よりは自由になる時間はあるはずです。娘の食事の仕度やシャワーの世話も率先してやっているのに、うまくいかないものです。　私が夜もいないというのはもう何年も続いてきた習慣で、急に私が家にいることになってもそのパターンに慣れるのには時間がかかりそうです。　単身赴任から帰ってきたお父さんが、家族の生活になじむのに時間がかかるようなものでしょうか。　

  2009.04.20

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  逆転夫婦の口論

  　昨日は「ジムに行きたいのに、行けない！」ということで、ダーリンと喧嘩になりました。　私は今まで夜も家に寄り付かなかったわけですが、それは夜も仕事をしていたから。遊んでいたわけではないのです。　私の言い分としては「今やっと時間ができたのだから、ジムくらい行かせてくれてもいいでしょ」なんですが、ダーリンの言い分は「理由はともあれ今まで夜いなかったんだから...」ということで世のお父さん、お母さんの口論の逆バージョンなんです。　夜、家にいなくて、私の姿が見えなかったとしても、ちゃんとお給料を運んできていたのだから家族の家計には貢献していたはず。でも、そこにいなかっただけで、その間「家族」ではなかったような言い方をされると、「何のために？」という疑問が湧きます。　いくら好きな仕事で趣味的に働いていたとしても、もちろん仕事に行きたくない日もあれば、体調の悪い日もありました。見たいテレビ番組を見逃したことも数え切れないほど。家族や職場の集まりに参加できなかったことも多々あります。　で、今になって、「夜、いつもいなかった...」と言われても...。　世のお父さんたちは、こういう時、どうするのでしょうか？　

  2009.03.30

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  セックスレス記念日

  　いたって真面目に書いています。　私とダーリンは今流行の（？）セックスレス夫婦です。今回、こんな私的なことを書くのも区切りの年を迎え、もうそろそろカミング・アウトして、同じようなカップルを勇気付けてあげてもいいのじゃないかと思ったからです。　区切りの年、普通は１年とか、３年とかを想像されると思います。　私たちは、丸１０年の区切りを迎えました。　仮面夫婦ではないです。　仲のよい夫婦で、友達夫婦というのとも違いますし、兄妹のような関係というのとも違います。子供のために夫婦をしているというのとも違います。　いろんなことをよく話し合います。　はたから見たら、普通の、週２とか週３の夫婦のように見えると思います。　どんな言葉を使っても、ちょっと想像がつかない夫婦関係ではあると思います。　セックスレス１０年の記念日にイタリアン・レストランにディナーに行きました。娘は何のために、オシャレするのかまったく知りませんし、知る必要もありません。

  2008.12.18

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  女房元気で、留守がいい

  　普段の私は、昼仕事と夜のバイトと、実働で週６０時間働いています。移動時間や休憩などの拘束時間も加えると週７０時間位になります。　そんな生活をもう何年も続けているので、昼の仕事だけでは、当然、体力・気力が有り余ってしまいます。　一週間以上も毎晩家にいるのは、２年ぶりくらいなので、最初は喜んでいたダーリンと娘もさすがに疲れてきたようです。最近は、あまりかまってくれません。多分、私が仕事に戻る日を指折り数えて待っているはず…。　私がいると、すごく疲れるらしいのです。そういえば、いつもよりも娘を連れ出しているし、アクティビティーもダーリンと二人だけの時よりは多いかも。　娘は「私のことは心配しないで、仕事に行っていいよ」と、それとなく私を追い出そうとします。ダーリンはダーリンで、「娘の面倒はみるから、どこかへ遊びに行ってくればいいよ」と言います。　ダラーストア（１００均のような店）やドラッグストアに行こうと誘っても、もう誰ものってきません。　みんなが、私を邪魔にします。　昔、「亭主元気で、留守がよい」というＣＭがありましたが、まさにそんな気持ちなのだと思います。

  2008.11.12

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  私は馬鹿な女の代表

  　カナダ、バンクーバーは日本人が多く、ある意味便利で、ある意味、非常に住みにくいです。　私は、日本人の知人がそう多くありません。　一つには、ダーリンが日本人ではないので、夫婦で遊べる日本人の友達というのができなかったということがあります。　また、仕事をしているため、子供はデイケアに預け、ママ友といっしょに公園や図書館に子供を連れて行くようなアクティビティーができなかったこと。　一番大きな理由は、はっきり物を言う性格と、職業上からハッタリをカマし慣れているため、そんじょそこらの女性たちではビビってしまって、友達になるまで付き合いができないということもあります。　本音で付き合えないなら、まどろっこしいお芝居をしているヒマもなし、日本人に限らず言えば友達もいるので別にどうということはありません。　こちらの日本人の一部なのですが、嫌なところがあります。　差別です。　いろいろな差別があります。配偶者が日本人か、そうでないか。滞在中のビザの種類、ワークビザか、学生か、ワーホリか。移民であれば、投資移民、個人移民、結婚移民のどれか。　私はその中でも一番差別される、「ワーホリ→結婚移民＝配偶者が白人」です。差別というより、尻軽で頭の悪い女の代表格のように言われるコースをたどっているのです。　自分が差別されるから、いやだというのではありません。ステレオタイプな考え方でひとくくりにされるのがイヤなのです。　日本企業の駐在員としてワークビザでこちらに住んでいる人が、ワーキングホリデーの若者よりも人間的に立派であるかというと、そうであるひとも、そうでない人もいるでしょう。個人で移民してきた人が全て結婚移民より優れているのでしょうか？　そういう枠がイヤなのです。　多分そういう枠にこだわる人は、今現在、自分に自信を持てるものがなく、ステイタスで安心感を得ているのだと思います。　カナダやバンクーバーに限らず、駐在員、駐在妻のブログでやはり自分のステイタス、現地人との何らかの比較からそういうものがプンプン匂ってくることがあり、興ざめすることがあります。

  2008.10.13

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  友へ

  　あなたの心の叫びを聞くまで、「がんばれば、道はひらく」と思っていました。　仕事を持つことも、仕事に全力を注ぐことも、自分一人だけの努力であるように思っていました。大事なファクターであるパートナーの存在を忘れていました。　社会生活の困難に立ち向かうのに、パートナーが助けてはくれなくても支えてくれるのが当たり前の環境で、家事も育児も時には免除で、やっと持つことが出来たキャリアでした。　私の生活が彼の生活であり、彼の生活が私の生活であり、どちらがどうではなく、一人の人間が二つの身体で存在するような感覚でした。パートナーというのは「空気」であるのが、私の考えでした。　私のパートナーも私が日常生活の困難に突き当たるのが当たり前のように、決して助けてはくれなかったけれど、一つだけ大きな助けになったのは、妻＝掃除、洗濯、料理をする人と考えてはいないことでした。独身の時の生活そのままのところに、役に立たない私が増え、私は私で、家庭内にいるよりも外で力を出し始めたのです。　彼も自立していましたが、私も自立させられました。　スタートからして、あなたの家庭と私の家庭では「妻」の意味が違ったのかもしれません。私が、あなたと同じ立場にいたら、どれだけのことがこの年月でできたのだろうかと疑問です。あなたの悩みと苦しみは、私でも同じ立場に立ったらまったく同じように思うでしょう。　あなたが悪いわけではなく、あなたが特別なわけではなく、あなたが何らかの理由で罰せられなければならないわけではないのです。　女性の自立は本当に大事なことだと思います。　仕事がない、生活力がないために不本意な結婚生活を強いられている人もたくさんいます。祖母やその母の時代のように、男性は終身雇用、女性も一人の人と添い遂げるような人生であったなら、長い結婚生活のうちにはいい思いをすることもあったかもしれません。　今の世は、女性が自立しているようで、まだまだ古い慣習に縛られています。そして、我慢すれば、いつかきっといいことがある、というほど古風な社会でもありません。　女性が自立したからといって、即、子供を産まないとか、離婚ということにはなりません。男性が女性の自立のスピードについてこられれば、結婚か仕事かという両極端な選択をしなくてすみます。　男性のほうにも、社会の変化とスピードに対応していけない場合も多々あります。その人がいい人か、悪い人間かというのはまた別の話として…。　どうしたらあなたが幸せになれるのか、まったくわかりません。ただ、一生の仕事があったなら、ずいぶんラクになるだろうと思います。　あなたの「力」を認めてくれる人が家庭外にもいたなら、どんなに生きやすいだろうかと思います。　あなたの今の生活、もしボタンを掛け違っていたら、私がまさに今のあなたのような生活をしていたかもしれない。そういう意味で、あなたは特別ではないのです。誰にでも起こりうることがあなたの上に起こり、あなたの生活をますます難しくしています。　あなたの叫びを聞いていて、「あなたは私」と強く、強く感じます。　あなたに何もしてあげられないけれど、私は私で、これからも女性の自立に役立つ情報を提供していきたいです。私の近くにも、そんな人たちが実はたくさんいるのでしょうから。　あなたが近くにいたのなら…、私の送るメッセージが何かの助けになるかもしれないのに。　私たちは文化や制度的にも、地理的にも本当に近いのに、本当に遠いところにいるような気がします。

  2008.10.08

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  ちいさな幸せ

  　夕食どきになったけど、あまりお腹もすいていないし、これといって食べたいものもないし、簡単にすませよう、というときがあります。　こういうときに、主婦として頼られていないと、便利です。　我が家では、私だけ「食」の好みが違います。　こういうふうな時、ダーリンと娘はピザとかグリル・チーズ・サンドイッチがいいと言います。私はお茶漬けとか、味噌汁と漬物でご飯一膳とかがいい。　食べたいものがないけど、時間だからというときにはたいてい、食事を作る気もないものです。ウチの場合は、そういう時、ダーリンが娘の食事の担当になります。いっしょに（デリバリーの）ピザを食べるか、簡単なサンドイッチを作るか…。　私は、自分の食べる心配だけしていればいいのです。　もっとも、朝、ご飯を炊いて、電気釜にいつでもご飯があるような日本式の生活をしていませんから、漬物でご飯を食べるのにもご飯を炊くところから始めるのですが。　私が食事の支度をするのを待っている家族だったら、こうはいきません。　最低でも何品のおかずを用意するとか、汁物の具は何種類とか考える必要がないのです。簡単に済ませたいときに、家族のことを考えないですむのは本当にありがたいです。　今日の夕食は、まったく朝ごはんのよう。炊き立てご飯に、お味噌汁。高菜の漬物。　う～ん、しあわせ。

  2008.10.05

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  「普通」ということ

  　私は普通の家庭で育ちました。　日本の実家は、「普通」の家庭でした。経済的には、やや良かったのかもしれませんが、それもクラスの友達と比べて「やや良い」という話で、それこそ平均的な家庭です。　ダーリンの家族もカナダの普通の家庭で育ちましたが、ダーリンは幼い頃に父親と死別したので母子家庭です。　「普通」の違いを感じるのは、物質的な価値観が違うことです。ダーリンと私は５歳年の差があるのですが、私が幼かった頃の日本は、やはり貧しい国だったとしか言いようがありません。　一番違いを感じるのは、子供の頃の写真です。ダーリンの写真は、３０年以上前のものを引っ張り出してきても、今の家庭の風景となんら変りはありません。家の内外の様子や、服装など少々古臭いものの、３０年も４０年も昔のものとは思えません。　私の子供の頃の写真の背景は、現代の「貧しいアジアの国」そのものです。　子供の頃のおもちゃやレジャーを語っても、違います。　私が子供の頃の日本は高度経済成長期でした。お父さんたちが、しゃかりきに働いて日本を一流の国にしようとしていた時代です。物質的にはまだ恵まれていませんでした。　ダーリンの家は、母子家庭でありながら、母親が専門職についていたために経済的にもカナダの普通の暮らしで、スキーに、リゾートにと家族旅行にも定期的に行っていたようです。　それを恥ずかしいことと思っているのではありません。　子供を育てていて、物を与える感覚の違いに戸惑います。我慢することが美徳だった私の子供時代はダーリンとは共通した感覚ではありません。　娘の誕生日のプレゼントに関して、プライベートでもいろいろなコメントをいただいています。　私がわからなくなっているのは、「物質的に与えること＝甘やかし」という時代はすでに過ぎ去っているのではないかということです。　娘の友達の中には、バンクーバー・アイランドの祖父母の家に遊びに行くのに、祖父母が自家用セスナでお迎えに来るという家があります。　別の友達は、クリスマス・シーズンになると、祖父母だったか、おじ・おばだったか忘れましたが、トレーラーでプレゼントを運んでくるという人もいます。　公立の小学校に通っているお友達です。「普通」の範疇に属する子供たちです。　娘たちの世代の普通は、望んだものを与えられることです。場合によっては、望む前に与えられます。娘の携帯電話なんか、その代表です。　そういう中にあって、与えないこと、我慢させることではなく、「惜しみなく与えられる環境の中でどういう風に躾をするべきなのか」を考える時期に来ているのではないかと迷うのです。　それとも、自分が子供の頃そうだったように、質実剛健を主張して、親戚中に自粛してもらうべきなのでしょうか？　それを続けたとしても、いつかは娘は物質文明の中に放り出されます。我慢させる生活を続けたとして、いつか私たちの庇護下から離れた時に、物質に目を眩ませることが起こらないのでしょうか？　過剰反応をして、物質を避けるほうが今の時代にそぐわないのかもしれません。　答えが一つではないのはわかっています。　私や、私のような育ちをした人は、娘への誕生日プレゼントに驚き、あきれますが、もっとずっと裕福な人からしたら驚くに値しないことでしょう。こんなところに書くほどの疑問も持たないことでしょう。　私の中で「普通」が揺れています。　　

  2008.09.17

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  呪文

  　日本語の話せない家族の中にいると便利なこともあります。　ウチのダーリンは、身長１９０センチ以上、体重も１００キロに近い堂々たる体格なのですが、私のひと言で震え上がります。　　IMA NI MITE ORE.　静かに言うほど恐ろしいようです。もちろん意味なんかわかっていないし、教えるつもりもありません。　「今に見ておれ！」なんて、本当はただの捨て台詞で迫力も何もあったものじゃないのですが、ダーリンは得体のしれないアジア的恐怖を感じるようです。意味が伴わなくても何でもいいなら、「今日の晩メシどうする？」と、ボソッとつぶやいても同じ効果がありそうです。　娘に効くのは、「もう、ヤダ」です。　MOU YADA.　小さな赤ちゃんの時から、手に負えないときにつぶやいていたからかもしれません。その頃の娘は日本語がわかりました。　「もう、ヤダ」と言うと、昔は「ごめんなちゃい、もうしましぇ～ん。」と言ったものです。今は、意味はわからずともおとなしく言うことを聞くようになります。　”ママ、プリーズ・ドーント・モーヤダ”と言いながら。　　

  2008.09.10

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  国際結婚　-　夫婦喧嘩と、実家と、お金

  　当たり前のことなのですが、国際結婚して日本を離れている私には実家がありません。　実家がなくて一番困るのが、喧嘩して、家を飛び出した時。　別居とか、家出というほどではなくとも、近所にある実家に帰って母に愚痴をこぼしながらお茶を飲んで、ついでに夕食まで済ませてから帰るとか、懲らしめに一晩泊まってくるというような有意義な実家の使い方ができません。　飛行機に乗って、実家に帰ってしまったら、ジョークですまなくなるからです。　家出したくなるような夫婦喧嘩をするにはお金がかかります。　まず、プチ家出。食事して、買物して、映画を見て＄１００あれば、数時間の時間はつぶせます。　それ以上になる時は、ホテルの予約。バンクーバーは観光地なので、夏場のホテルは部屋を取るのも大変なんですが、お金もかかります。この年をして、今更、安ホテルや、ユースホステルなんかには行きたくないから、＄３００ほど。　しかも、子供は小学校に通っているので、ホテル家出をするには曜日を選ばなければなりません。喧嘩する時にそんな悠長なことは言っていられません。　「実家に帰らせていただきます」と飛行機に乗ることを想定して、チケットを調べたことがあります。数年前のことでした。格安航空券なんてもちろん買えないから、正規のフライトの金額でエコノミークラス＄３，０００くらいでした。　「実家に帰らせていただきます」はおろか、ホテルに連泊するほどの喧嘩もまだしていません。そこまでの経済力がまだ私にはありません。　が、華々しい喧嘩をしなくとも心の奥底に沈んでいくものがあります。　お金のことを考え、子供の学校のことを考え、仕事を休む手配をして、ホテルの予約をして、喧嘩する？　夫婦喧嘩も実家がないと、複雑になってきます。　　

  2008.09.08

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  プチ家出

  　家の中で、ちょっとゴタゴタあって、プチ家出。　３時にもなるのに、朝食も、昼食も食べていなかったので、まずは近所のＥａｒｌｓに行きました。チェーン店のレストランですが、何年か前はもっとカジュアルだったのに、最近は、パブ・レストランのような雰囲気になってきました。　でも、お値段はリーズナブル。　オーダーしたのは、白ワイン。Quails Gate Gewuztraminerがあったので、グラスワインをオーダー。　食事は、一人だしちょっとアペタイザーだけにしようかな、っと選んだのがこれ。中華風の炒め物です。最近は、どこのレストランでも、アジアっぽい食べ物が何かあります。Quails Gate Gewuztraminer 7ozSeared Beef and Broccolini - sirloin steak and broccolini wok seared and tossed in sesame soy sauce with ginger sticks and fresno chilies topped with sesame seeds and green onions　ご飯が欲しくなりました。それも日本のご飯ではなく、ジャスミン・ライス。…ちょっと味付けも濃いので、これだけだと飽きるな。　ワインは７ozなので、ちょっと飲みごたえがあります。食事時にはちょうどいい量です。　さて、食事が終わってデザート。　７ozのワインをもう一つ頼むほどは飲めないと思ったので、フローズン・カクテルの甘酸っぱいのにしました。Lava lamp - cuervo tequila and triple sec, blue curacao, fresh strawberry puree, citrus slush　テキーラのカクテル、一部フローズンで、赤いところはイチゴのピューレです。イチゴの部分は甘くないんです。ストロベリー・ショートケーキについてくるストロベリー・ソースのよう。　家出してきたはずなのに、ケータイで写真を撮って、ダーリンにメールしてしまいました。　食事が終わる頃には、家出はどうでもよくなってしまいました。お腹一杯で、ちょっと眠いし、家に帰って昼寝でもするか…。　お会計はチップ込みで＄３５。ひとりランチとしては、まあ、使ったほうでしょうか。でも、このくらいでいい気分になれるなら安いかも。　レストランから、自宅マンションまで１ブロックなんですが、帰り道の小さなブティックでかわいいネックレスを見つけました。かわいいと思ったのは実はだいぶ高かったので、別のビーズのネックレスを２本とスカーフを買いました。　家出してきたはずなのに、食事と買物が済んだら、すっかり帰宅モードです。家出の気分も失せてしまいました。

  2008.08.17

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  長続きのコツ

  　結婚生活を長く続けるコツは、忍耐ではなく、「いい加減」にしておくこと。

  2008.07.04

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  夫婦の会話

  　結婚生活を長く続けるコツは、パートナーの話を真剣に聞かないこと。聞かないで相槌だけうっておくこと。

  2008.06.25

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  期待と失望

  　相手に期待しなければ、失望することもなし。

  2008.06.24

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  結婚記念日

  　今日は結婚記念日。　特別なことは何もなく、私は昼も夜も仕事。結婚記念日のスペシャル・ディナーは既に日曜日に済ませてある。プレゼントもカードも贈りあうことはしない。　今年の結婚記念日は、いつもとちょっと感じが違う。なぜか結婚して初めて、「希望」が見えてきたというか、気がついたらしみじみ幸せだったというか、お互いの存在のありがたさを確認できたというか…。　結婚生活、いいことも悪いことも目まぐるしく起こる。でも、また何かが起きても、もう大丈夫なような気がする。きっと乗り越えていける。

  2008.06.18

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  文化の違い

  　国際結婚のカップルで、外国人のほうのパートナーの方が親日家で、日本語を勉強していたり、日本の文化に関心がある、というカップルがたまにいる。　それって、いいことなのか、悪いことなのかわからない。　もしパートナーが、日本文化や日本語に関心があれば、日本人の相方はパートナーの文化を吸収するのがそれだけ遅くなるということである。　私は基本的に、人間を信用しない。自分のパートナーが日本語を覚えてくれるより、自分が英語なり、フランス語なりを覚えたほうが手っ取り早いと思う。パートナーのお尻をたたきながら日本語を覚えさせたところで、それがどれだけ使い物になるのか。　少なくとも私のパートナー、ウチのダーリンの場合は時間の無駄のような気がする。　時々、日本語を話す外人というのがいて、やたらと日本語で話しかけてくる場合があるが、そういうのは鬱陶しい。どこまで理解しているのかわからない相手と、日本語で会話するのは苦痛である。　ダーリンが日本語を覚えたとしても、きっとイライラするだろう。　ダーリンは結婚当初からまったく日本語を覚えようとしなかった。日本にもほとんど関心がなかった。私たちが、日本ではなく、カナダで出会ったために、ダーリンにとっては「相手がたまたま日本人だった」という感が強く、また１０数年間に日本に滞在した日数が、あわせて４、５週間ほどなので、日本は特別な国ではない。　ダーリンは英・仏のバイリンガルであるが、そこに第三の言葉を強制するのもちょっと気が引けた。フランス語は日常生活でほとんど使わないので、それを維持する方が大切だった。　相手が日本の文化に関心がないとなれば、それはそれで気楽である。自分が相手の文化、相手の言葉をわかるかわからないかということだけ、ひじょうにシンプルである。どれだけわかっているのか、わかっていないのかということも自分の頭の中のことなら、はっきり把握できる。

  2008.06.17

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  年

  　ダーリンと私の年の差は、５歳。私が年下になる。　ダーリンには年の離れた兄、姉がいて、この兄（義兄）と私の年の差は、２１歳。　義兄と私の母の年は５歳しか違わない。　結婚式の時、私の家族とダーリンの家族が揃った時、ミーハーな私の母は、ダーリンよりも「お兄さんの方が色男」だと言った。それもそのはず、母と義兄は年齢的には、恋愛対象になる年齢層なのだ。　ダーリンの甥っ子（義姉の息子）と私の年の差は、６歳。　この甥っ子はもちろん娘のいとこにあたるわけだが、娘との年の差は、実に２８歳。いとこと言うよりも、おじと姪の年齢差だ。　私たちは、家族の中で、とても中途半端な位置にいる。ちょうど世代の中間、どちらにも属し切れていず、しかも私が『ガイジン』なので、家族の中ではいつまでも子ども扱いされている私たちである。

  2008.06.16

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  結婚生活

  　今では結婚しないという選択も、珍しくなくなってきたが、ワタシが年頃だった頃、結婚しないという選択は、あり得なかった。結婚しないことを選ぶという人も、いるにはいたのだろうが、稀だったのではないか。　結婚する時期が遅れてまだ結婚していないけど、しないと決めたわけではない、という人はいた。　｢結婚しない｣と堂々と宣言できる女性は少なかったのではないか？　少なくとも、経済的にかなり恵まれていないと、親の庇護下から、夫の庇護下に移るしかなく、ふつうの家庭の出身でふつうの教育を受けた程度の、ふつうの女性が、結婚以外で生活を安定させていくことが実際にできたのかどうか疑問である。　結婚、が女にとって当然のように定められた道であったわけは、女が一生できる仕事というものが限られていて、一般的には、家庭に入り、「主婦業」に「永久就職」するというのが女性の職業だったからだと思う。　そういったことはともかくとして、ワタシは結婚願望が強かった。　子供の頃から、自立心旺盛で、何でも自分でしたがり、両親にも甘えられずにいたワタシは、誰かに甘え、可愛がってもらいたかった。ワタシにとっては、両親のところから、別の環境に逃げ出すこと、新しい家庭で、夫たる人に甘え、かよわい女に戻り、守ってもらうことが結婚だと思っていた。　同時に、本当に無事結婚できるかどうかも不安の種だった。　子供の頃から、ワタシには自分の容姿に対するコンプレックスがあり、｢こんな私｣が誰かに貰ってもらえるかどうか、不安だった。結婚したいけれど、できないかもしれない。それなら、結婚に乗り気でないようなポーズをとっておけば傷つかずにすむ、そんな屈折した思いもあった。　ワタシと結婚してくれる人が見つかるかどうかもわからなかったから、もちろん、結婚相手に選り好みなんかなかった。もし、もっと早い時期に、どこかから縁談がきて、ワタシと結婚したいと言ってくれる人があったなら、結婚していただろう。　ワタシは、お見合いすらもしたことがなかった。　お見合いの話が来なかった理由は、多分、両親の知人や親戚などからも、気の強い娘と思われていたこと、結婚なんかしないと思われていたこと、美人の姉妹に囲まれていたため、ワタシも高望みをしているか、すでに相手がいると周りの人たちは思っていたのではないかと思う。　相手がいるといえば、結婚とまではいかないが、デートしている彼氏というのは常にいた。　結婚自体が、夢のような話だったから、ましてや国際結婚なんて考えられなかった。「外人」と結婚するということは、子供時代からも意識の外にあった。国際結婚をする人、ハーフの子供、というのは、物語か、テレビドラマの中だけの話だった。　日本で、外国人とお付き合いしていたときも、｢結婚｣ということは考えられなかった。不真面目なお付き合いをしていたわけではないが、結婚は無理だと思った。そんな夢みたいなことを考えるほど自分は子供ではないと、自分の気持ちにストップをかけていた。　カナダに来てからは、異人種のミックスカップルはたくさんいるし、国際結婚という意識はあまりなくなったが、それでも、ワタシには無理だと思っていた。　恋愛は見てくれでするものではないが、ワタシを選んでくれる人がいるとは思えなかった。　実際に結婚してしまうと、こちらでの、「結婚生活」はワタシにとっては居心地がいい。　今では、日本でも変わってきているだろうが、ワタシの世代、ワタシの思い描いていた結婚生活、つまり、夫に仕え、夫に守られ、という生活は、私には、不安だ。自分に自信がないから、支え守ってくれる配偶者を見つけるのも難しそうだったし、結婚後も捨てられる不安が拭いきれなかったと思う。　ここ、北米の男たちは、女房を守って、なんて考えていやしない。　あくまでも対等、経済的な責任も家事も対等、配偶者は、パートナーであり、どちらかが一方的に支えたり、守ったりする関係ではない。　ワタシにはそれが心地よい。　守ってもらおう、養ってもらおうと思うから、容姿や、性格の素直さや、男好きのするオンナかどうか、という点で、自分を評価しなければならないが、対等に生活していくには、｢いい女｣ではない自分を卑下する必要なんかないのだ。　結婚生活がどんなものかは、国際結婚であろうがなかろうが、まったく変わりはないと思う。　ダーリンとの十数年の結婚生活、日常の出来事をとってみると、日本の田舎で、ワタシの父と母が繰り返していた、日常の小さなイザコザ、小さな出来事とまったく変わらない。　言葉が違い、外見が違い、文化が違っても、結局、人間なんて変わらない。気がついてみると、田舎の父と母と同じ種類の、まったく平凡な日常を過ごしているのだ。　国際結婚がこんなにふつうのことだったなんて、思いもよらなかった。

  2008.06.06

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  国際結婚

  　結婚生活というと、私は、この結婚生活しか知らない。よって、国際結婚が特別なのか、そうでないのかは、よくわからない。日本人と結婚したことがないから、比べようがないのだ。　想像はできるけれど、想像するのは誰にでもできる。日本人と結婚した人が、国際結婚を想像しているようなもので、現実とはぜったい違うはずだ。　国際結婚といっても、ふつうと違うのは、せいぜい最初の２、３年だと思う。　１０年、１５年と経ってから、もし離婚というようなことになったとしても、それは、もう国際結婚だからうまくいかなかったという結論にはならないと思う　最初の２、３年は、確かに難しいかもしれない。　いろいろな誤解や思い込みが、次から次へとでてくること。皿の洗い方から、食習慣の違いなど、小さなことでイライラしたり、反抗期の親との衝突のような関係を通して、夫婦の新しい価値観ができていくのだと思う。その時期に、国際結婚の場合は、言葉や就職の問題などが重なってしまう。妊娠、出産がこの時期に重なるともっと大変なことになる。　考えてみれば、どんな結婚生活でも同じなのだが、国際結婚だと、近くに頼れる実家や古くからの友達などがいないため、極端な不仲に陥りやすいのだと思う。一人で煮詰まってしまうのだ。　最初の数年を通り過ぎてしまえば、もう、ふつうの結婚生活である。　言葉の問題も数年もたてば、クリアするはずである。英語も少しはうまくなるだろうし、そうでなくても、夫婦の間でそんなに話すこともなくなってくる。　一昔前に、日本人夫の家庭での会話は｢メシ、風呂、寝る｣だけだと言われたものだが、確かにそんなものだろう。国際結婚のカップルだって、そんな感じに落ち着いてくるのだ。　もうひとつは、奥さんが元気で「ちょっと、あなた聞いてるの？」なんてノンストップでベラベラしゃべられている夫族なら、妻が英語がわからなくて無口なんて、うらやましいような話なのではないか？　我が家は、政治経済から仕事の話まで、いろいろな話をするほうだが、ダーリンは、私たちが初めて出会った頃の、物静かでミステリアスな私を懐かしがっている。あの頃は、英語が上手じゃなかったから、黙っていたんだけどね。

  2008.06.05

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  私とダーリンと、娘

  　結婚生活を語るのに、娘の存在抜きには語れない。　私たちがいくらラブラブしているとはいっても、もちろんふつうの夫婦なのだから、ケンカしたり、別れちゃおか？などと思ったことも何度もある。「子はかすがい」というけれど、本当に娘がいなかったら結婚生活ももっと難しかったかもしれない。　もちろん、子供がいると、子育ての考え方の違いなどで、ケンカのネタがまた一つ増えるわけだが、夫婦二人で寄り添っていると都合のいい面もある。　私たち夫婦の場合は、親バカで、子供のことを話すのが大好き。でも、私には友達がいないし、ダーリンは男だから、デレデレと友達に子供の話はできないらしい。加えて、私もダーリンも１０年このかた子供の話しかしない人を知っていて、そうはなりたくないと思っている。　自分では子供の話はあまりしていないつもりでいても、他人から見たらあやしいもので、私たちもけっこうしゃべっているのだろうが、思う存分、というわけにはいかない。　子供の話は、したい。でも、人に呆れられたり、嫌がられたりはしたくない。　で、夫婦二人で子供の話をしている分には、二人ともうれしいばかり。誰の迷惑にもならないということで、二人で親バカしている。　娘が生まれてから、夫婦の会話は多くなったと思う。　私たちは、３人きりの家族だけれど、仕事の関係上、３人そろうことはほとんどない。ダーリンと二人で、親バカ三昧、娘の話をするのは、父親にしか見せない娘の姿、母親にしか見せない娘の姿が見えてきて、なかなか面白い。　子供というのは、大人が考えるほど純粋ではないのだが、小さい頭を一生懸命働かせて、いろいろな小細工をしていたり、言い訳や、小さな嘘や、夫婦二人の視点で娘を見ていると、一人の時とはまた違うものが見えてくる。　私たちも、そういう子供時代を過ごして大人になったのだから、娘のトリックは見え見え、そうは簡単には騙されはしないのだが、時により、娘の罠にわざとかかって、騙されたふりをしてあげたりもする。　私たちは、とても仲のよいファミリーである。

  2008.05.30

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  I love you.

  　日本人夫婦と、国際カップルのいちばんの違いは、I love you.　を言うか、言わないかだと思う。　これは、日本人の男性がロマンチックでないという理由ではない。日本語には、適当な言葉がないのだ。　I love you. を日本語にしたら、｢愛してる｣という言葉になる。でも、誰がこの言葉を実際に使うだろう。冗談っぽく言うことはできるが、しらふで、本気では言えない。日常生活にそぐわない言葉なのだ。　日本語を勉強中の女性に、I love you. を日本語に訳してくれと頼まれた。私は、そんな言葉は日本語にはない、と答えた。日本語では、そんなことを言う習慣はない。｢好きだ｣では、思いの度合いが軽すぎる気がする。「愛している」と訳すけれど、ドラマの中の言葉である、ふつうの夫婦は決して言わない言葉だと付け加えておいた。　I love you. という言葉に抵抗はない。英語を話す人に言われても、日本語を話す人が、わざわざ英語で言ったとしても、真実味はあると思う。日本語にして「愛してるよ」なんていわれたら、ずっこけてしまう。ふざけているとしか思えない。私なら言ってほしくない言葉だ。　何でもカンでも、英語から日本語に訳せばいいというものではない。日本には｢愛してる｣なんて口に出して言わない奥ゆかしさがある。だから、訳してはいけないのだ。大体が、日常生活で使わない言葉を訳してみることに何の意味があるのだろうか？　日本人は、「愛している」なんて言葉を使わないほうが、カッコいいのだ。

  2008.05.28

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  離婚

  　本気で離婚を考えるのは、いつもＰＭＳのとき。　…。

  2008.05.11

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  あきらめなさい

  　知人の夫婦と話していて驚いた。結婚５年で夫婦の会話があまりないという。　えーっ、どうして？　話すことなんてたくさんあるのに。どうすれば、話さないでいることができるの？　私たちはすれ違い夫婦だからか、話すこと、報告することがたくさんある。私がお休みの日には、何時間でもしゃべっている。テレビを見ながら、俳優の話題だったり、新聞を読みながら、経済・社会の話だったり。仕事の話。同僚の話。娘のこと。…キリがない。　ひとつの話題から発展していって終わることがない。ダーリンも結構しゃべるが、私のテンションの方が高いので（オトコは無口）、ダーリンが疲れてくるのが見て取れる。それで、ほどほどのところでお開きになる。　私のほうが長時間働いているので、ダーリンは「疲れているから、明日にしよう」とはなかなか言い出しにくいようだ。　私たちの長持ちの秘訣は、やはり話すことかもしれない。共感しあい、笑い合える相手がいるのはとても幸せなこと。　ねぇ、ダーリン。私に不満もあるだろうけどサ、１０年以上たって、まだ笑わせてあげられるオンナなんて、他にいないと思うよ？　…だから、…もう、…あきらめなさい。

  2008.04.04

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  幸せすぎて、こわい

  　ドラマじゃないけれど、ほんの数年前まで、「幸せすぎて、怖い」という感覚があった。　何かうれしいことがあったりするたびに、その幸せが壊れそうで、怖かった。　今では怖くもなんともない。　幸せすぎると怖かった時期は、いわゆる「棚ボタ」の幸せだったのだと思う。自分で勝ち得たものではなかったから、なくすのが怖かった。今は、なくしてもまた自分で作り上げる自信もある。だから、怖くもなんともないのだと思う。　夢がなくなったのか。強くなったのか。いいのか、悪いのか。

  2008.04.03

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  オトコの仕事

  　我が家はいろいろなことで、ダーリンと私の役割が普通の夫婦と逆転している。　このところ、トイレの水がチョロチョロと流れっぱなしになっていて、気になっていたのだが、ダーリンには直せない。難しいことではないのだが、そういうことはまったくやる気がないようだ。興味がないから、物の仕組みがわからない。何かモノが壊れるたびに私の出番になる。　私は私で、モノを組み立てるのも、修理するのも好きで、その辺のお父さんたちが出来る程度のことは自力でできてしまう。　トイレの水が止まらないのは、浮きになっているボールが軸の部分で半分割れていて、水圧で押されてしまっているのだ。新しいボールに替えればよいだけの話で、ホームセンターで＄６でボールを買ってきて、付け替えたらそれで水は止まった。　このくらいのこと、やってくれればいいのに。白いシャツについた赤ワインの染みや、娘のＴシャツについた草花の染みを落とすだけの知恵があれば、簡単なことなのに。　私たち、興味も関心も、普通の男女とは逆転している。

  2008.03.26

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• ちょっと罪悪感

  　ダーリンの誕生日、仕事から帰ってきたら、日付が変わっていました。

  2008.03.04

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  Happy Birthday!

  Happy Birthday!I love you, Darling.（ごめん、今日も仕事だから、子供にご飯食べさせて、お風呂に入れて、寝かせておいてね。）　…結婚生活も古くなれば、誕生日といえど、ふつうの一日。

  2008.03.04

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  家じゅうがワタシに逆らわない日

  　私はわりあい気分が安定している方で、あまり泣いたり、怒ったりしません。ダーリンも私のことを、「ビッチーじゃない」と申します。　ダーリンの方はとってもムーディーで、すぐ怒ったり、気分がコロコロと変わります。普段は私がダーリンの機嫌の心配をしているのです。（最近は、あまり気にしてないけど。）　そんな私がダーリンを恐れさせるときがあります。ダーリンが何を言っても、言わなくても、仕事で何かあってもなくても、やたらとイライラするとき。　そうです、ＰＭＳです。　新婚の頃は、自分でも自覚症状がなかったので、「生理前だから、イライラしている」などと指摘されようものなら、「イライラなんてしてないでしょう！？」と喧嘩を吹っかけたりしましたが、最近では、自分から「フン」なんて鼻息で合図を送ってしまいます。　私のＰＭＳはいつも、一日です。　ダーリンに何を言われても「フーン」と鼻息で返事をして、次の日には、もう生理が来て、いつもの私に戻っています。　ダーリンは、娘には「ママは今日、グランピー」などと言って、それ以上の説明はしていないのですが、娘に言われてしまいました。　Are you PMS-ing?

  2008.02.29

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• 夫婦の関係について思うこと

  　人の家の夫婦を見ていて考えさせられることがたくさんある。　結婚生活もだんだん長くなってくると、自分の所の生活が基本で、人の家の生活は理解できないことが多くなってくる。知人といろいろ話していて、今まで「コレが普通」と思っていたことが普通ではなかったということに気づくことも多々ある。　大概はどうでもいいような日常の小さなことなのだが、人の話を聞いて、自分が（自分たちが）どんなに恵まれていたかと気づかされることがある。　知人に別居中の夫婦がいて、カップルのどちらも未練たっぷりだ。別居すること自体は珍しいことではないのだが、このカップルの場合は見ていて歯がゆいというか、何とかならないものかと神頼みしたくなる。　二人とも普通に「いい人」だ。離婚に向かう別居らしいのだが、近い友人ではないので、詳しい事情も知らないし、そういった個人的なことを話し合ったりする間柄ではない。　離婚が必ずしも悪いことだとは思わないが、彼のほうも彼女のほうも寂しいからか、短期間に浮名を流し始めていて、私から見れば、新しい人を見つけるよりも、二人でやり直したほうが堅実な幸せを築けるようなカップルなのだ。　お互い、相手に対してのあてつけなのか、傍目には、二人ともが元に戻りたがってあがいているようにしか見えないのだ。　まあ、人様の恋路なので、他人にはわからないことだらけなのだが。　私とダーリンの場合も、傍目からはともかく、中古の夫婦だから、もちろんうまくいっている時もあり、派手なケンカをするときもあり、だ。離婚がちらつくような事ももちろん一度ならずあった。　私たちの場合は、典型的な「友だち夫婦」で、男女というより、親友の要素が濃いのかもしれない。だから、カンタンに新しい相手とすげ替えることができないというか、「もう終わり」と割り切れないのだ。　気の合う友だちを見つけるのは、体の相性が合うパートナーを見つけるよりも難しいと思う。新しいパートナーはすぐ見つけられるだろうけど、「恋愛」以外の部分で、相性が合うパートナーを見つけることは本当に難しいと思う。　夫婦の関係って何なんだろう。　新婚のときはともかくとして、夫婦の間の愛情というのは恋愛時代とは変わってくる。夫婦の間のつながりが濃くなってくるにつれ、性愛は少なくなってくるけれども、かえって新鮮なものになったりもする。　私は、結婚歴も一回きりしかなく、たいていの人がそうであるように、結婚生活がどういうものかという拠り所がない。自分の一回きりの結婚生活を以って、結婚を語っているのだから。　こればかりは人と比べようがなく、何の見本も手本もないものを、手探りで進んでいく道のようなもの。　私たちの場合は、夫婦の関係がうまくいっているか、いないかの目安は、娘の行動と表情だ。今や二人に共通の趣味である「娘」が健康的に育っていくことが夫婦の共通の目標でもある。

  2008.01.14

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• １３年

  私たちって、このごろケンカしなくなったよね。愛が育ってきたのかな？

  2007.12.09

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• Sweetie

  子供が産まれてから、"Sweetie"というのは私のことではなくなってしまっていたのに、今日、久しぶりに"Sweetie"なんて呼ぶから、ドキドキしてしまう。

  2007.11.26

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• 変わらない思い

  ふと気が付くと、何年も過ぎて、鏡の中の私は正直に年をとってきているけれど、一つだけ変わらないのは、あなたへの思いです。出会った頃と同じように、つまらないことでいっしょに笑えることを幸せだと思います。

  2007.11.12

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