教え子 40歳
大学生になったばかりの4月、一人暮らしのアパートの近所を友達と歩いていたら、サンダル履きのおばさんから「家庭教師してくれない?」とスカウトされました。 田舎町で、その付近で大学といえば私の通っていた大学が一校きり。 そのお宅とアパートは、目視確認できる距離で、自営業を営んでいるその家の外壁にはデカデカと苗字入りの社名が書かれていて...。 歩いていて家庭教師のスカウトなんて、なにやら怪しげに聞こえますが、田舎町のおおらかさでいきなり仕事をゲットしたのです。 私が英語担当、一緒にいた友達が数学担当で、夏休み前まで続けました。 夏休みの2ヶ月間は初めて親元を離れた最初の夏ということもあり、全期間を帰省して親元で暮らすことになっていたので、町内出身・自宅通学の学友に夏休み期間中の引継ぎをお願いし、その後は成り行きで、そのまま入試まで見てもらうことになりました。 私の最初の生徒だったYちゃん。 その後、家庭教師や学習塾講師として何百人もの生徒と接したわけですが、Yちゃんは最初の生徒で、もちろんダントツ最年長です。 10代の頃の年の差は大きく感じるもので、大学生は大人のような気分でいましたが、年齢的にはいくつも違いません。 3ヶ月ほどの縁だったので、そのまま音信は途絶えてしまいましたが、Yちゃんも今年40歳になるはずです。 「せんせー、はぁっー。ウチのお母さん、ムカつくー!」とこぼしていたYちゃんが40歳になった姿は想像できません。 突然こんなことを思い出したのは、アクセス履歴をチェックしていて、Yちゃんのお姉さんが「花の受付嬢」をしていた某社のアドレスを見たからです。 Yちゃんも美人さんでしたが、Yちゃんのお姉さんたちもすごい美人でした。美人姉妹もそろって「不惑」の40代です。