LGBTフラッグ
レインボー・フラッグ。最近では、LGBTフラッグと呼ばれることが多くなってきました。 Lesbian, Gay, Bisexual, Transgenderの頭文字を取って、LGBTです。 レインボーより、直截的な表現になってきたのは、LGBTが社会的に認知されてきて、マイルドに言いくるめる必要がなくなってきたということでしょう。 LGBTがマイノリティーでなくなってきたと思わせるようなコミュニティー内での事件が今春にはありました。 出会い系サイトで会った人を殺害、遺体損壊、海外逃亡と世間を騒がせたモントリオールのルカ・マグノッタ事件。 ゲイがマイノリティーであるうちは、事件と言えば差別にもとづく暴力の犠牲になるという筋書きでしたが、今回は、被害者加害者ともに同じコミュニティーに属しているという、どういう意味においても特別ではなくなってきたのだと気づかされる事件でもありました。 どんなコミュニティーにも、愛があり、暴力があり、犯罪もある。 それは人種にも、年齢にも、性にも関係なく、人の集まるところには例外なくあります。 LGBT…レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランス・ジェンダー。 トランス・ジェンダーというのは日本語にするとどう訳しても違和感があります。性転換者ということですが、性的な嗜好だけに限らず、場合によっては性同一性障害も含むことがあるからです。(個人的には、性同一性障害がこの枠組みに入るのは違うと思います。) 性嗜好(セックスの嗜好)という枠組みもすでに当てはまらないほど、大きなコミュニティーになってきていると思います。 英語のセックスという言葉は、性別という意味での「性」として使われることが多いのですが、性が多種多様化するにつれ、性別や性差を語ることが無意味になってきます。 また、差別をなくすという意味合いからも、女性はこうだ、男性はどうあるべきというようなステレオタイプの考え方を口にすることは社会的に危険になってきています。語れないのであれば、性を意識すること自体もナンセンスなのかもしれません。 職場では、性別という概念がなくなりつつあります。 女性だからという理由で楽な仕事を割り振られるということはなく、女性だから昇進できないということはありません。「女はヒステリーだ」というようなコメントは問題になりますし、逆に「男のくせに…」というのも差別発言です。 職場恋愛も男女に限らず、男男もあるし、女女もあるし、もっと複雑なパターンもあります。 性別に関するコメントは避けるという段階を通り越して、性別というのが意味のないことになりつつあります。 嗜好というと選んでそうする、好んでそうするものですが、性は選べません。自分が何者であるのかというのは、持って生まれた体ではなく、もって生まれた心が決めるのです。 私の周りにもたくさんのLGBTがいます。 プライド・ウィークだけにお祭り騒ぎをするのではなく、日常も淡々とレズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランス・ジェンダーの生活をしています。特殊な職業についているのではなく、普通に会社員や公務員や店員などをして、普通に家庭をもち、子どもまで持っています。 特別なことではなくなってきています。 レインボー・フラッグ(LGBTフラッグ)は、虹の7色ではなく、6色なのですが、それぞれの色には意味があると言われています。色の並び順や色の意味には、いくつかバージョンがあるのですが、北米で一般的な色の意味を書いておきますね。 赤 Life オレンジ Healing 黄色 Sun 緑 Serenity with nature 青 Harmony 紫 Spirit