【60】ヴァグライン → チロルへ
2022年11月日前の記事で 「青きドナウ」の場面を思い出したら、あれはミサの「すべての人々はシバより来たり」の後にくる場面だったのを思い出して、その曲が聞きたくなりました。そのミサのリンクです。(←リンク)Omnes de Saba venient, すべての人々はシバより来たりaurum et thus deferentes, 黄金とお香を持ってet laudem Domino annuntiantes. 喜びをもって主の賛美を告げ知らせるSurge, et illuminare Ierusalem: 目覚めよ、輝け、エルサレムquia gloria Domini super te orta es 主の栄光が汝の上にそそがれるReges Tharsis et insulae munera efferent; タルシシュとアイルズの王たちは贈り物を運ぶReges Arabum et Saba dona adducent. アラブとサバの王は贈り物をもたらすAlleluia.、 アレルヤついでにこれ、フォロシャウワー先生の指揮で1979年に録音だけれど、映画のミサ曲に匹敵するぐらい素晴らしいと思いません? ジャケットの写真が反対なのは気に食わないけれどね。2022年9月26日 月曜日 ザルツブルク州 ヴァグラインデュルンシュタインから出発したのは13時。高台の廃墟自体にはたった1時間の滞在でしたが、思い出には充分残してきました。うん、あの蛇のいた場所がトニーが立って指揮をしていたところだと思いますね。トニーの足元の階段は、現在ではモルタルでしっかりと修復されていましたよ。デュルンシュタイン城跡の写真がここで沢山見れます。(←リンク)私としてはライ二―さんのお墓にも行けたし、ファン友さんやギュニーさんやゲオルクさんとも会えたし、カラファティの写真も撮れたし、城跡の壁にも登ったし、すべての望みが叶ったので、すぐさまエミリーとダスティーの待つ我が家に帰っても十分満足でした。ところがプップクンはコロナでずっと行けなかった、お気に入りのサンクト・ヨハン・イン・ポンガウに行きたかったのですよね。でも、そこには2013年から5回も行っているので、もう私には充分で今回は猛反対。そこで、どうしてもアルプスが見たいというプップクンに妥協して、今日はヴァグラインに行くことにしました。私のカメラはバッテリーが切れているので、ホテルが見つかるまで写真が撮れません。ヴァグラインなんて聞いたこともないような街ですが、プップクンは2016年にポンガウに行った時にドライブでそこを通ったと言っています。覚えてない~~~。2022年9月27日 火曜日今日の写真はすぐさま朝の食堂から始まります。それまでカメラの電池が空だったのでね。あれ?朝食は私達がいちばん?? ま、いいわさ。腕に入れ墨をした女性コックさんが卵を焼いてくれました。こっち、入れ墨はトレンドでOKなんです。どこのホテルの朝食も今は大抵ビュッフェですね。そしてどこも同じようなものが出てくる。アルプス地方はベーコンも、ソーセージも美味しくて困るんですよねぇ~。ウィーンの朝食も美味しかったけれど、此処も大満足でした。ちゃんとカイザーゼンメルもありました。もちろん家ではこんなに食べませんよ。でも、これからチロルに向かうので力をつけておかねば。昨日ここに着いたのは17時半ごろでした。行き当たりばったりで入ったホテルは空室が無くて、私達が泊まれたホテルは隣に建つ姉妹ホテルでした。右下の小さなホテル・フベルトスがそうです。行きがけの一泊なので、お部屋も期待してはいませんでしたが、寝るだけで探したところなのできっと記憶にも残らないでしょう。此処は本来アパートメントが主なホテルらしく、冬には家族連れのスキー客で賑わいそうです。お隣さんに比べたら素朴なホテルですが、入口が可愛らしかった。このホテルの食堂は閉鎖されていたので、朝食も夕食も本館の方でいただきました。その夕食というのが10ユーロのお肉の小さめのグリルプレートでしたが、驚くほど美味しかった!こういう時にカメラのバッテリーが空だったのが残念です。薄曇りですが、ジャケットのいらない雨上がりの朝。それにしても何だかあんまりパッとしない街だなぁ~と思いながらも、この辺りを散策です。それほど大きくない街だと思いますが、やっぱり大してパッとしない街ですねぇ~。観光客もいなくて、これ以上、どこを見てもこんなものかもしれません。ところで、1920年代のヴァグラインの町市場の写真を見つけてきました。道が・・・・・舗装されていません。当時の田舎はどこもこんなものだったのかな。私たちは、この後チロル方面に向かうのですが、ラジオを付けると、グロースグロックナー方面に向かう車はチェーンをつけなくてはいけないと交通情報が入りました。けれどグロースグロックナーには2016年に行ってきたので今回は行きません。あの日は最高にお天気が良くて、風が強かったのですが、可愛いマーモットに出会いました。しかし、今日は……ヒンタービヒルに行った時のように雨が降って来た。せっかくの景色が雨で良く見えないんですよね。ヒンタービヒルを思い出します。でも大丈夫、止んでくれました。ザルツブルク州のピンツガウ渓谷・・・・アルプス地方の見慣れた景色になって来ましたね。収穫の秋です。値段を見たら、うちのスーパーマーケットで買った方がお得でした。かぼちゃを見るとハロウィーンを思い出します。今年は面倒なので外食して家にいないつもりです。ミッタ―ジルの街を通過するときは、この環状交差点の中心の島の噴水がいつも気に掛かっていました。なので今度こそ家に戻って調べたら、「ミレーの晩鐘」と「ダリの晩鐘」に似ているのです。でもこの製作者は全くの偶然だと言っているらしい・・・・って、そういうことあるかもね。途中に寄ったクリムルの町はインターネットをやっていなかった10年以上も前の冬に来ています。このホテルに泊ったのですが、いつも入口に寝そべっていた飼い犬の老いたセントバーナードがいやに人懐こくて、いつもモフモフしていました。彼の姿は今はありませんでした。この町では単線に乗ってツェルアムゼーに行ったり、毛布をかぶって馬ぞりに乗った思い出があります。馬ぞりなんてロマンチックに聞こえるけれど、そりゃものすごく寒いのですよ。懲り懲りしました!この時期になると、秋の農民祭がどの村にもあって、手を掛けた藁人形がいろいろな工夫をされて置かれています。たまにはぞっとするようなゾンビ的な人形もあるのですがね。ピンツガウ渓谷のクリムル滝は有名で、冬にはその一部が凍ることで観光客が多く集まります。何回かこの滝の近くまで行っていますが、今回は遠くから見るだけで満足です。いつもものすごい音を立てて流れていますが、この水は何処からくるのか、いつも見たい気になります。車はアルプス街道を走り、ゲルロス峠に行きますが、途中で霧が出てきました!こういう風景も憂いがあって好きだなぁ~。街ではめったに見られない景色です。・・・おっと、韓国のソウルではこんなスモッグになりましたね。ゲルロス峠から見たピンツガウ渓谷で、白の矢印が10年以上も前に泊ったホテル「クリムルの滝」真ん中に見えている白い線がクリムル滝です。何だか、まるで幻想的な絵のようです。しばらく立っていたら、体が冷えて来ました。それもそのはず、私たちの目の前には雪景色が待っていたのです。プップクンはこの雪に子犬のように喜び勇んでいました。13時40分、また出発・・・・・・と、その時、彼の携帯が鳴りました。ギュニーさんからです。 昨日も気にかけてお電話をくださっていましたが、今日の電話は「君達がヴァグラインに泊ったなら、ヨゼフ・モーアのお墓を見て来たかい?」とのことでした。え? 誰の事?あぁ、そうか。ヨゼフ・モーアって「きよしこの夜」の詩を書いた神父さんだったとわかりました。この人と、作曲家のグルーバーさんの記録映画を見たことがあったのに、もうすっかり忘れてた。第一、彼のお墓が私達の泊まったヴァグラインのホテルのすぐ近くにあったのなんて知りませんでした。ヴァグラインには、モーアが設立した小学校もあるそうです。彼のお墓のある教会は、あの古い写真にも写っていましたよ・・・・聞くのが遅かったね。でも、せめてヴィキに載っているヨセフ・モーアのお墓の写真だけでも載せておきましょう。そんなことを話しているうちに、木の間からドゥルラスボーデンダムが見えてきました。これが見えるのは、すでに チロル に入っているのです。 この谷を下りたらそろそろホテルを見つけなくては。遠くに見えていた民家が、道路に並ぶような環境に入ってきました。こんな家を見ると、早く車から降りたくなっています。素敵なホテルを見つけたので、空室があるか聞きに行くと、明日からここは冬まで閉めるそう。残念でした。このホテルの色合いと雰囲気がとても素敵なのになぁ~。それからいくつかのホテルを見つけましたが、シーズンオフで閉めるホテルばかりに当たりました。雪が積もりだす12月のスキー客のために準備があるそうです。 そうか、シーズンオフに入るんだ。でも、目的地のマイヤーホ-フェンでは街の入り口ですぐに適切なホテルが見つかりました。プップクンの希望するサウナもあるし、プールもあるし、明後日までの二日間、ここに泊ります。お部屋は屋根裏で小さかったのですが、居心地は申し分ないでした。浴室からの眺め。これ、実はWCの上に乗って取った景色です。お部屋には小さなバルコニーも付いています。表の眺めも悪くない。撮るチャンスを逃しましたが、向こうには赤いオーストリア国鉄が走っているのです。私達のいる部屋の外壁が木材なのも興味がありました。おもしろがって触っていたら、指に棘が刺さってしまいました。でも、こんな素敵なレストランがあるのに、ここでは朝食しか取れないのでした。ホテル名に「Hotel Garni」とついているのは、朝食だけのホテルだとプップクンから教えてもらい、また新しく一つ学びました。この庭には白黒の二匹のウサギが放し飼いになっていて、写真を撮ろうと思ったら逃げられました。今日はこれからゆっくりと気持ちの良い温水プールで泳ぎ、サウナに入って、またプールで泳いで-----疲れそう。あまり暗くならない前に夕食を取る場所を探しに出ます。やはりシーズンオフなのか、灯の入っていないホテルがかなりあります。少し歩いた場所にこんな素敵な宿屋のレストランが見つかりました。お客さんもそれほどいないし、やっぱり今はシーズンオフなのですかね。ホテル・ガルニと書いてないし、中もなかなか素敵です。此処では早速、食べてみたかったターフェルシュピッツを注文しました。お肉の上には煮野菜が乗っていて、メートリンクでのようにスープには入っていませんでしたが、この味なら自分で作れると確信しましたね。つまり、誰にでも作れるってことです。ターフェルシュピッツのお皿に乗っている小皿は西洋わさび。お料理はおいしかったけれど、家では、やっぱりスープ入りのターフェルシュピッツを作ってご披露しました。ごちそうさま、美味しかったです。寝る前に、ネットでウクライナ戦争のニュースを見ていたら、ロシアは幼い子供にも軍隊教育をするという報告が目につきました。15歳にもならない少年達に銃の使い方を教えるとか。何という恐ろしい!これ、ロシアのサンクトペテルブルクの少年合唱団ですが、この健気ない子達が人を殺すための銃を手にする日が来るなんて、許されますか。ロシアは何という国家なんでしょう。動画が直接見れないというのもロシアらしい。それにしてもこの規律正しい姿勢は、まるで昔のウィーン少年合唱団を見ているみたいです。