意思疎通
今日は、株式会社設立のお客さんが来所しました。必要書類に調印いただくためです。先週金曜日に依頼を受け、28日設立を22日に繰り上げて設立するということで、急遽土曜日出勤して書類を準備して「大丈夫かな、予定は組んだものの予定どおりいくかな」と落ち着かない気持ちで週が開けたわけですが。というのも、金曜日の時点で社長個人の実印の登録もしていなければ、ましてや会社代表印もできていない。また、担当の会計事務所とも決算期等についてまだ確認が取れておらず、嫌な予感が。的中しました。今朝、会計士と連絡が取れまして、電話で決算期の確認が取れたつもりになっていたのですが、やってきた社長の話によると、私が確認を取った決算期と全く違う決算期(8/1-7/31)を会計士が社長と打ち合わせていたのです。私に「お任せしますよ」と言っていたくせに!何が問題かと言いますと、調印いただくために準備した「定款」を社長の面前で作り直さなければならないという事態が招来したことです。一瞬パニックに陥りました。せっかく袋綴じして作った定款、定款認証用3通・諸届用3通どうするかなと焦ったところに、救世主参上です。高度の事務能力をもったベテランに助けられました。詳しいことは書きませんが、私が社長と話をしながら他の書類に押印しているホンのわずかの間に訂正が完了したのです。さすがに驚きましたね。お客さんも決算期の変更を事前に言わなかったこと、取引の関係で設立時期を急遽繰り上げたことについて、負い目があったらしく、それにもかかわらず、ベテランがそれに対して面前で即応したことで、好感度がアップしたようでした。帰り際、次の仕事(商号変更による設立)を依頼されたからです。今回の場合、不幸中の幸い、災い転じて福と為った感じもしますが、意思の確認、仕事の上での意思の疎通は、むずかしい。しかし、しっかりやっておかないと寿命を縮めてしまう。時間がないからと言って口頭だけで済ませてはいけない、と痛感した一日でした。