トクヤマ---業績回復にはシリコンの需給が鍵になるようだ
【決算】3月 【設立】1918.2 【上場】1949.5 【特色】ソーダ化学発祥。塩ビ国内大手。半導体・太陽電池向けの多結晶シリコンは世界大手の一角 【連結事業】化学品27(3)、特殊品29(17)、セメント22(3)、機能部材15(5)、他7(6)【海外】21 【横ばい】太陽電池、半導体市場とも崩れシリコン想定外の失速。営業益急落。13年3月期はセメントや化成品値上げ進展。償却・システム費減。ただシリコンは後半数量挽回も価格下がり採算厳しく横ばい圏。 【シリコン】太陽電池向けは足元業況厳しいがマレーシアで13年以降の増産不変。高純度武器に高性能品向け需要開拓に勝算。半導体向けは大手客先の能力削減痛手に。(会社四季報2012年3月発売号より)------------------------------------------------------------【上記の感想】上記は、トクヤマ(4043)について書かれたもの。かつて損切りした銘柄だが、ここにきて株価が下げ続けている。シリコンの需給が締まれば株価も回復しそうだが、中々そうは思えないのが現況だろう。四季報には、そのシリコンを「マレーシアで13年以降の増産不変」と書かれており、浮き上がるが沈み込むかという点で、面白いところだ。今買えば損を取り戻せるかも、などと思いつつ、この銘柄を見てみる。まず、2007~12年の業績を見てみる。単位は、百万円。売上高/ 292,764/307,453/300,999/273,154/289,786/282,381営業利益/34,737/35,325/22,738/16,483/20,144/13,720経常利益/31,672/ 30,399/ 20,359/ 15,355/ 17,341/ 11,524当期純利益/18,460/18,888/ -5,597/ 7,458/ 9,765/ 9,351売上高営業利益率/ 11.9%/ 11.5%/ 7.6%/ 6.0%/ 7.0%/ 4.9%2012年3月期は、減収減益だった。次に、今期の業績予想を見てみる。売上 286,000(+1.3%)営益 12,000(-12.5%)経益 8,500(-26.2%)純益 5,000(-46.5%)1株益 14.37円なるほど、今期の予想は弱い。これでは、売られるのも当然か。では、どういう理由で、こういう予想になったのかを、短信で見てみましょう。セグメント別の見通しというのが、わかりやすいので、そこから少々拾ってみますか。(化成品セグメント)原燃料価格の上昇等ありますが、需要は堅調に推移すると見込んでおります。(特殊品セグメント)多結晶シリコンについては、半導体分野では年度後半に需要回復が見込まれるものの価格は弱含みで推移し、かつ太陽電池分野では供給過剰を背景に価格が低迷し、厳しい事業環境が続くと予想しております。(セメントセグメント)セメントは震災後の復興需要は見込まれますが、当社販売地域での需要動向は不透明です。また、原燃料価格は引き続き高止まりすると見込んでおります。多分シリコンの需給が鍵をにぎっていると思うが、年度の後半にどの程度回復するかに尽きるか?次に、配当性向・純資産配当率・1株配を見てみる。23年3月期 21.4%・0.9%・6円24年3月期 22.3%・0.9%・6円25年3月期 41.8%・--・6円25年3月期は、会社予想。次に、株価と指標を見てみる。現在値は、179円予想PERは、12.46倍実績PBRは、0.25倍予想利回りは、3.35%