ワコム---2Q発表直前にクレディスイスが「OUTPERFORM」との新規投資判断
クレディスイス証券は10月26日にワコム(6727)の投資判断を新規に「OUTPERFORM」で、目標株価を12万2千円と発表した。 パソコンの入力装置でマウスの代わりに、ペン型のペンタブレットで世界シェア85%を持っているが、前期からタッチパネル分野に進出し、今後の成長期待がかかる。 過去に、2006年にはWindows Vista向けにペンタブットが、2009年にはWindows7でタッチパネルが標準機能として追加されたことから、タッチセンサーシステムの売上拡大期待が高まった。 今後はグーグルの新OSのAndroid3.0が2011年第1四半期に発表され、それを搭載したタブレットパソコン市場の立ち上がりにより、ワコムのタッチパネルモジュールの採用が増えると予想。 ワコムはタブレットパソコンやノートパソコン向けに中型タッチパネルのICコントローラの設計を行い、ファウンドリに製造を委託し、ICとタッチセンサーを台湾の液晶系タッチパネルメーカーに組み立てさせ、モジュール(複合部品)として出荷している。 タブレット事業で培ったICコントローラーの品質に高い強みを持つので、タッチパネル数量増の恩恵だけでなく、「タッチ機能(=抵抗膜方式)」→「マルチタッチ機能(=静電容量方式)」の移行に伴い、センサー→ICへの付加価値シフトの恩恵も受け、収益性は改善すると予想。【業績予想】 2011年3月期の営業利益27億7千万円(前期比11.4%減)、1株利益4,251円20銭。 2012年3月期の営業利益38億円(前期比37.2%増)、1株利益5,928円30銭。 2013年3月期の営業利益55億円(前期比44.7%増)、1株利益8,575円30銭。[NSJショートライブ 2010年10月27日 9時10分 更新]------------------------------------------------------------【上記の感想】上記は、ワコム(6727)関連の記事。同社株は保有中。28日に同社は2Qの発表を行ったが、その2日前という微妙な時期に、クレディスイスが新規の投資判断をしていた。その判断はOUTPERFORMとのこと。上記では、今期の営業利益は減益だが、来期から2年間は飛躍的に伸びるとの予想である。その根拠は上記のとおりだが、私には難しすぎて理解不能。ともあれ、2Qの数字だが、今日は売上高を見てみる。売上高だが、過去3期の推移は、367億円→338億円→320億円。ということで、2期連続の減収である。では、今期の会社予想はというと、378億円。これは、前期比で18%増になる。で、肝心の2Qの売上高は、159億円。これは、前期比で11%増である。よって、通期予想の18%増の達成は厳しいように思えるが、増収に転じる可能性は大であろう。と書いたところだが、実は、同社は通期売上高を2Q発表と同時に下方修正している。345億円というのが新たな売上高予想である。これは前期比で7.8%増になるので、かなり現実的な数字と思われる。それでは、株価と指標の確認である。現在値は、92200円。予想PERは、16.41倍。実績PBRは、2.03倍。予想利回りは、3.25%。信用倍率は、1.71倍。関連日記