『渡部昇一のラディカルな日本国家論』渡部昇一(徳間書店)
あとがきを見ると、今年の2月に書かれた本です。渡部昇一氏の本は、3月20日の日記に書きましたが、『ものを考える人、考えない人』を読みました。以下は、気になった箇所の引用と感想です。「原爆がヨーロッパの白人たちにではなく、日本人に使われることになったのはよかった」【感想】これは、大東亜戦争で日本に原爆が投下されたとき、当時のマッケンジー・キング首相(カナダ)の日記に記されていたこと。この前後がどうなっているのか定かではではありませんが、ここだけ読むと、衝撃的です。「北朝鮮の悪口はいえないような雰囲気をつくり出していました」【感想】ブッシュ大統領が、北朝鮮を「ならずもの国家」と言う前は、日本では北朝鮮の悪口を言えない雰囲気があったとのことです。言われてみると、そのような気がしてきます。「北朝鮮」とは言えなかったのですね。ちなみに、1971年の9月27日付の朝日新聞記事のコピーでは、次のような書き出しです。「朝鮮民主主義人民共和国の指導者、金日成首相は・・・」「マッカーサーは、前述したように朝鮮戦争が始まると、日本は侵略国家だったという見方をたちまち反省することになります」【感想】マッカーサーは「日本は侵略国だ」という発言を取り消しました。この本によると、それは何時どこで取り消したかというと、昭和26年5月3日の上院軍事外交合同委員会でのことです。軽々に感想を記すのは、ためらってしまいます。2005年1月15日追記渡部氏の別の著書によると、「北朝鮮に対しては、朝鮮総連の圧力に屈して、すべての新聞やテレビは北朝鮮のことを北朝鮮・朝鮮民主主義人民共和国と長々しい表記にしたり・・・」とのこと。