個人輸入してみました 2
さて、前回のブログで個人輸入の話を書きました。興味を持たれた方もいると思いますので、いい点や注意事項などを書いてみたいと思います。まずいい点・販売国・製造国で買うので価格が安い・種類は豊富です。信頼できる代行業者を使えば、日本でのネットショッピングと同じ感覚で買い物出来ますし、トラブルも対応してくれます。事実、私も2回目でちょっとしたトラブルがありましたが(2点購入したのに1点しか来なかった)、それは代行業者がちゃんと対応してくれて、返金してくれました。そして注意点です。ハッキリ言って注意事項の方が多いです(汗)。軽めの話から触れます。・時間がかかる楽天市場等を見ると、「翌日お届けします」という店舗は多いですね。素早い発送は、消費者としてはすごく大助かりです。でも海外でスピーディーなお届けはありません。私のケースですが、イギリスで複数品購入し、イギリスにある代行業者の倉庫に送ってもらって、まとめて日本に移送してもらいました。こうすることで後述する国際送料も節約できるためです。そしてイギリスにある代行会社の倉庫に付いた時間ですが、早いお店で4日ぐらい、個人のオークション出品物となると、10日ぐらい普通にかかりました。日本のお店は、すごく消費者にやさしいんだな、日本の流通システムは恵まれているなとすごく実感しましたね。そして、ここから日本まで発送してもらうとなると、さらに1週間はかかります(航空便の場合。船便の場合は2~6か月はかかるでしょうね)。自分の経験した感じでは、現地の確認・梱包作業(1,2日位)、飛行機で輸送(2日程度)、税関倉庫に保管・通関作業(1,2日程度)、自宅にお届け(1,2日位)という感じでした。税関が繁忙期の場合は、さらに遅くなるみたいです。なので、「来週使うものを個人輸入で買って」はアウトです。まず届きません。再来週でも厳しいでしょう。たぶん少なくとも1か月は待てない場合は、絶対買わない方がいいでしょう。・商品の状況に対する認識は日本人と異なる。前にもちらっと触れましたが、「とても素晴らしい美品です」が、日本人の感覚で、「まぁ良品かな・・・」程度だったという話を書きましたが、これは中古品だけでなく、新品でもあるそうです。例えば服を日本の通販やネットで購入する場合、日本では新品と言えばきちんと袋に入れられて、店の倉庫などに保管されていて、袖を誰も通したことのない品物が送られてくることが多いです。お店で試着された可能性がある品の場合、それをあらかじめ明記している店も多いですが、海外ではそんな几帳面なものはありません。試着されているのは当たり前、地面に直置きされたものや、ちょっとした傷がついて物でも、新品扱いされている事が多々あるようです。なので、神経質な方は届いた品を見て、がっかりすることもあるかもしれません。・輸入禁止品に該当しないか気をつける。世界には、国外に輸出してはいけないもの、日本では輸入できないものというのがあります。一番多いのは、家具やギターなどだそうです。使われている木材がワシントン条約によって制限されている場合、アメリカで購入して現地で使う分にはいいようですが、日本へは輸入できません。その場合、購入金額は返ってきません。買い損になります(ショップが売るのは問題なく、海外に出すことがNGなだけですから)。ブランド物などもコピー品が多く出回っていますから、そちらも買っても輸入できない事態になることが多いようです。あとは化粧品なども購入制限があり(薬事法などに引っかかるようです)、例えば口紅などは一度の輸入を24本までに制限されているので、それ以上は購入しても送れません。個人的にちょっと驚いたのが、モデルガン、エアガン、刃の部分がゴム製のナイフなども武器扱いになり、個人輸入は出来ない点です。いま日本では、海外製のモデルガン、エアガンなどが多く販売されていますが、それらはきちんと法的な手続きをした企業だからなんでしょう。個人だと手続きが難しくて輸入できないんでしょうね。あ、ちなみに私が買ったヘルメットやブーツは、一応軍用品ですが、武器とは見なされなかったようです(大丈夫かどうか、ちょっと不安でした)。・国際輸送料が高い私の場合イギリスからの個人輸入でしたが、例えば商品の重さが1kgの場合、だいたい5000円ぐらい送料がかかります。複数商品を購入して同一発送してくれる業者にお願いしていたので、その分安くすみましたが、1点1点発送をお願いした場合、品数分いちいち送料がかかるため、お金は数倍かかりますね。・関税がかかる(付け焼刃な知識なので、間違っている点があったらご教授ください)これが一番重要な点です。そうです。海外から物を買えば、当然関税がかかるんです。これは個人、企業を問いません。個人輸入の場合、16666円以上の品物を買う場合、関税がかかります。何で上のような中途半端な金額になるかというと、関税は購入商品の60%に対して、課税されるからです(複数商品購入の場合、全商品の合計値から計算)。そして購入価格が1万円未満の場合は、関税と消費税が免税となるためです(16666円×0.6=9999.9円)。私が買ったヘルメットで例を上げると、6000円×0.6=3600円なので免税となります。仮にこのヘルメットを3つ買った場合は、18000円×0.6=10800円なので、関税が発生します。あと税関手数料と消費税もかかります。こちらも免税対象ラインの場合は免除されるようです。ちなみに上の計算は、税金がかからない原材料の場合です。例えば私が購入したブーツは革製品(人工革も課税対象です)なので、こちらは原材料に関税がかかりました。革製品の計算ですが、本体価格の30%または1足4300円の条件の内、高い方の税金が加算されるルールなようで、私の購入品の場合、11000円の30%は3300円なので、4300円の方が適用され、11000円+4300円=15300円となります。さらに、そこに送料がかかります。私の場合は複数品購入だったので、送料は全商品数で割りましたが、仮に1点だけ購入とした場合、靴の重さは1.6kg位なので、送料は2kgの料金が適用されます。2kgの国際送料は約5700円だったので、靴の購入金額は21000円となります。そうみると、日本の店舗で約3万円で売られている同じ靴の代金は、商売として適性な販売価格と言えそうですね。個人輸入で買えば少し割安にはなるわけですが、この辺を煩わしい、メンドクサイと考える方は、日本のショップで買った方が無難です(税金の支払いですが、私の場合、代行業者がクロネコを使っており、クロネコき税金を代行徴収してくるため、払いにに行く必要はありませんでした)。そのほかの注意点としては、大量に購入してまとめて送ってもらえれば、送料が安くなるという話をしましたが、これも良し悪しで、大量購入しすぎた場合、個人輸入(自分で使用するために購入)ではなく、商用とみなされることもあるようで、その場合税金が高くなります(私は個人使用目的なので詳しくは把握していませんが、送料分も商品価格とみなされて課税対象となるので税金が4割以上増すようです)、税関に届け出をする必要があるなど、色々しなくてはいけないことが多くなるようです。こんな感じですかね。メンドクサイ点はいろいろありますが、品物と種類が豊富なのはやはり魅力的でした。頻繁に買うものでなければ、たまにはこんな購入方法もありかもしれません。私も、まぁ欲しかったものは買えたし、今後は利用する機会はあまりなさそうです。壊れたり買いなおすことがあれば、また利用するかもなという感じです。消費税や所得税以外の税金を払う機会は初めてだったので、その辺が新鮮でした(変なところを面白がっている鳥)。皆様も、興味を持たれたら、海外のサイトを見てみてはいかがでしょうか。それではまた。