善意のデマ
今週は寒さが少し戻りましたね。梅がちらほら咲き始めていますが、花は大丈夫なんでしょうか。「あちゃあ、早まって咲いちゃったなぁ」とか思っているかもしれませんね。最近はコロナウイルスのニュース一色ですね海外に目を向ければ、今までは発生地である中国から、日本、韓国など東アジア周辺での感染拡大が中心でしたが、今週はとうとう欧州に飛び火し、アメリカやアフリカでも感染者が確認され、「感染者がいないのは南極大陸だけ」という状態になっています。それに伴って、パニックが世界中に拡大しているように見受けられます。そして日本では、学校などの自粛要請の話が出ました。ウチの職場でお子さんのいらっしゃる方たちの反応は、共働きでまだ幼稚園や低学年の子持ちの方々は慌てている人もいましたし、「ウチはもう大きいから大丈夫」とのんびりしている人もいて、家庭環境によって差があるんだなぁと感じました。政府の決定については賛否両論ありますが、感染経路もまだ不明で治療方法も無し、検査もインフルエンザよりも検出が難しい(そのため、最初は「陰性」と診断された人が、二度目の検査で「陽性」とになったり、かなり判定にばらつけがあるようです)伝染病相手ですから、唐突な指示が今後も出るかもしれませんね。私としては、新しい決定や要請が出ても、冷静に対応したいと思います。ここのところ私が気になっているのは、巷に出回っているパニック心理についてです。2月初めに多かったのは、マスクの供給に関すしてです。この時期は、インフルエンザのシーズンでもありますから、お店でマスクは主観的な売り切れになることも珍しくありません。それが「マスクが手に入らない!」と拡散されていった結果、買い占め、さらにはネットのオークションで高値で転売されているケースが横行しました。現在製造メーカーでは、フル稼働で生産しているようですが、ウチの近所のドラッグスタアやスーパーを見てみると、マスクは見かけません。これは、今もマスクを買いだめしている人たちが多いためでしょうね。極端な需要不足になってるようです。「マスクがない」という情報が出始めてから2週間以上たちますが、まだまだパニック心理が強いんでしょうね。そして最近は、トイレットペーパーやティッシュペーパーの欠乏です。今日スーパーに行ってて驚いたのは、先週まで普通に店先で積まれていたトイレットペーパーもティッシュも、一つも無かったことです。なじみの店員さんの話だと、開店から1時間もしないうちに全部完売したようです。「明日も明後日も、普通に入ってくるのにねぇ」と、困惑した顔をしていました。ペーパー類の欠乏は、「コロナウイルスの感染拡大で、マスクを大量生産するため、同じ原料であるトイレットペーパーとティッシュペーパーの生産が停止されるらしい」という情報が出回っているようです。私は自転車通勤途中、大きなドラッグストアの前を通るのですが、毎朝開店1時間以上前から、人が列を作っているところを日々見ていますが、たぶん、その人たちが買い漁っているんでしょうね。こういう事はよくある話です。昨年の台風前は、スーパーから食品類がすべて消えましたし、東日本大震災や熊本地震の際も、防災グッズが軒並み完売となり、食品類も消えました。恐怖心理に支配されると、人は安易に情報をうのみにする傾向があります。感染経路不明の病気の不安の中、「〇〇が無くなる!」とか、「〇〇が予防に効果ある!」という情報が流れると、それが本当かどうかも考えずに飛びつき(今回も、「コロナウイルスは熱に弱い26ー27度の温度のお湯を飲むと防げる」「コロナウイルスの予防には紅茶が効果ある」と言った情報が飛び交って、お店に殺到したりする現象が起きているようです)、それがさらなるパニックに繋がっていく悪循環に陥っていきます。こう言う時だからこそ、落ち着いて行動しないといけないんですけどね・・・。皮肉な話ですが、最近はパニックを助長するツールになっているのがインターネットですね。例えば友人や、親兄弟親族から、「こっちは、牛乳が手に入らない。見つけたら早く買っておいた方がいいよ!」等というつぶやき、連絡が来たら、不安に感じて、お店に見に行く人は多いでしょう(たとえ話です)。そこで完売になっていたら、「こっちもない!」と返事して無い情報が拡散していきますし、在庫があったら、今のうちに買っておかないととなって、買いだめに走る人も出るでしょう。それを見た他の人が、「牛乳がどんどん売れている。なくなっちゃう」とつぶやいて、別の地域でも完売・供給不足が広まっていく。という感じになっていくでしょう。この手の誤情報の拡大を大きく手助けしているのが、善意からくる拡散者たちです。彼らの多くは、「重要で大切な情報だから、みんなに教えているだけ」なのです。上の例でいえば、、本当に牛乳が在庫不足なのか、メーカーから発表があったわけではないし、拡散者たちは、メーカーなどに確認を取ったわけではありません(そこまでする人は、そもそも拡散などしない)。誤情報が大勢の拡散者たちの手によって、どんどん広がって収拾がつかなくなっていきます。そういうケースが近年多いように感じます。私は、ブログはやっていますが、Twitterやフェースブックなどの情報を拡散しやすいツールをしていないこともあり、一度もこの手の拡散をしたことはありません。今後もそうするよう心掛けたいと思っていますす。やっぱりウラが取れていないリアル情報は恐いですよ。インターネットは無くてはならない時代です。自分がデマの発信者にならないために、自衛は必要ですね。それではまた。